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ディーン・R. クーンツ 氏より(書籍『ベストセラー小説の書き方』より)

このページは、書籍『ベストセラー小説の書き方(ディーン・R. クーンツ 著)』から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・悪人は書きやすく、ヒーローは書くにくい


・出版産業がどう動いているかを学び、その表も裏も知りつくしたほうがよい。本を愛する者にはこれはつらいことではないはずだ。生産と販売の技術面を詳しく知ることは、創造的な、芸術的な面を知るのと同じくらいおもしろいものだ。自分の芸術を大切にしたいなら、その芸術が人びとの手に渡るまでの過程をも大切にしなければならない。出版界の変化に敏感になり、変化を活用する方法をさとれば、ビジネスマンとしても、芸術家としても、成功するチャンスはますます大きくなる。


・手当たりしだいになんでも読みたまえ。


・ドラマチックではなやかなことばを選ぶことが、読者の興味をひきコツである。(中略)死、血、恐怖、魔女、泥棒、暗闇、囚人、愛、剣、炎・・・・こういうことばが読者の目を捕らえるのだ。


・最初の三ページが勝負だ


・新人作家の九九パーセントが、小説の書き出しで同じあやまちを犯している。それも絶対に許されないあやまちだ。彼らは小説をはじめるにあたって、主人公を過酷な困難にほうりこもうとしないのある。


・読者の心をとらえるために、冒頭の一行にはふたつのことが求められている。
(1)普通ではない、注意をひく、不気味ともいえるイメージ。
(2)そのイメージが暗にほのめかす暴力。


・登場人物の「身上調査書」づくり

(1)肉体的特徴
(2)声や話し方
(3)動作や仕草
(4)過去の生活
(5)宗教
(6)性に関して
(7)職業
(8)特殊技能

さらに考慮すべき項目を列挙してみたので、できる限り深く追求してみるといい。

恐怖

娯楽
将来の計画
ユーモアのセンス
政治的信条
異性に対する態度
子供に対する態度
金銭に対する態度
愛情に対する態度
死に対する態度
酒および麻薬に対する態度
理想
後悔の念
一般的な嗜好


・複数の視点から書くと厚みと幅が生まれる


・ミステリーにおける一五の注意事項

(1)第一章で犯罪が起こっているか?
(2)主人公は、第一章で登場するか?
(3)主人公には捜査に乗り出す動機があるか?
(4)登場する犯罪は、凶悪な犯罪か?
(5)殺しの方法や死体の発見のされかたは斬新か?
(6)第二章までに容疑者を登場させているか?
(7)第三章までに、第二の容疑者が登場するか?
(8)犯人わりだしのための、道理にかなった手がかりは残してあるか?
(9)真犯人は誰かという期待感で緊張を生み出せ
(10)主人公を捜査の壁に突きあたらせよ
(11)警察や鑑識の捜査手つづきは本格的か?
(12)たなぼた式解決法は最悪だ
(13)犯人の正体は最後の最後まで明かすな
(14)犯人の正体暴露は事件を通じて行なえ
(15)無駄な尋問や捜査をなくせ


・作家を出版ビジネスの血液とすれば、編集者はいわば動脈だ。すぐれた編集者は困難に直面した作家を助け、弱い原稿に活力を与えて、ベストセラーづくりの手助けをする。


・作家はよい読書家でなければならぬ

             
●書籍『ベストセラー小説の書き方』より
ディーン・R. クーンツ 著
大出 健 翻訳
朝日新聞社 (1996年7月初版)
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