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岡野 薫子 氏 書籍『文章をつくる~エッセイから創作まで』より

このページは、書籍『文章をつくる~エッセイから創作まで』(岡野 薫子 著)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・“書く”という行為は、自分を客観的にみつめなおすことであり、自己の思想をまとめて人に伝達するひとつの手段である。


・初心者の文章を読んだ結果、文章上の一般的な欠点を、思いつくまま箇条書きにしてみたのが、次の十項目である。

①主語がはっきりしない。
②文章の構成がしっかりしていない。
③自分だけが面白がっている。
④多くのことをいおうとするあまり、焦点がぼけてしまう。
⑤最初の思いつきから離れられない。
⑥途中からわき道に入りこんでしまう。
⑦言葉の選択基準があまい。
⑧気どりや飾りが多い。
⑨形容に常套句が多い。(例・・・・・・冬の欅が空をひっかく。胸が張り裂けそう。黄色い声を張りあげる等々)
⑩名詞止めを使いすぎ。


・助詞は、使い方によって、微妙な違いが文章の上に表れるもので、時には内容までかかわってくることがある。実際に、「は」と「が」、「に」と「も」、「に」と「を」、「は」と「も」を入れかえて試してみるとよくわかる。


・「そして」「それから」「しかし」等、接続詞の安易な使い過ぎをすると、文章は一本調子になり、つまらなくなり易い。接続詞は、文の前後を忽ちつなげてしまう便利なものだが、それだけに、なるべく使おうとせず最後の手段にとっておくくらいでちょうどよい。


●書籍『文章をつくる~エッセイから創作まで』より
岡野 薫子 著
PHP研究所 (1984年3月初版)
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