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広田 千悦子 氏 書籍『おうちで楽しむ にほんの行事』(技術評論社 刊)より

このページは、書籍『おうちで楽しむ にほんの行事』(広田 千悦子 著、技術評論社 刊)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・「元旦」という字の「旦」はそのかたち通り、水平線から日が昇る様子を評しているそうです。日本で一番早く日の出を見ることができるのは日本の東端にある南鳥島。本州では富士山山頂、そして千葉県の犬吠埼だろう。


・鏡開き(中略)

鏡開きで気をつけなければいけないのが、お餅を包丁で切ってはいけないということです。その理由の一つに、もともとこの行事が武士たちの間で行われていた風習で、武士社会では「刃物で切る」ことは切腹を連想させるので嫌われていたようです。


また、鏡餅の中に神さまが宿っていたからだともいわれていますが、どちらにしても木づちか金づちで割るのが通例となっています。


・風のなまえ

風のなまえの種類の多さにはびっくります。(中略)

春一番
花風
春風
黒南風(くろはえ)
涼風(りょうふう)
薫風(くんぷう)
金風(きんぷう)
野分(のわき)
芋嵐(いもあらし)
隙間風(すきまかぜ)
風花
木枯らし


・ビオトープ

もともとは生物学の言葉。最近では、小さな生物の生きる環境を人工的に再現した場所をさす


・月のなまえ

月も東から西に沈み、約三十日のサイクルで満ち欠けを繰りかえします。その模様の見えかたも、女性の横顔、カニにはさみなど国によってさまざま。


新月(しんげつ) 朔(さく)
三日月
上弦の月
十日夜(とおかんや)
十三夜(じゅうさんや)
十五夜・満月
十六夜(いざよい)
立待月(たちまちづき)
居待月(いまちづき)
寝待月(ねまちづき)
更待月(ふけまちづき)
下弦の月
晦(つごもり)


・大掃除のことを「すす払い」と呼びますが、すす払いの後の入浴は、神さまを迎えるために身を清めるという意味もありました。


そのあとお正月飾りを買いに出かけ、飾りつけをしました。三十一日に飾りつけをするのは「一夜飾り」といって嫌われ、二十九日も苦につながるので避けるといわれ、必然的に二十八日か三十日あたりに行いました。


門松の松は「神を待つ」、竹や梅は「長寿を祈る」という意味があり、門松もしめ縄も神さまをお招きするための目印です。


・年越しそばの食べかたに決まりはないようですが、年を越してから食べるのは縁起が悪いとされているので、十二時が過ぎる前までには食べ終わりましょう。


●書籍『おうちで楽しむ にほんの行事』より
広田 千悦子 著
技術評論社 (2006年11月初版)
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