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大平 信孝 氏 書籍『本気で変わりたい人の 行動イノベーション』(秀和システム 刊)より

このウェブサイトにおけるページは、書籍『本気で変わりたい人の 行動イノベーション』(大平 信孝 著、秀和システム 刊)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。


・今でこそ行動イノベーションの専門家として仕事をしている私ですが、ほんの数年前、プロコーチになるまでは「行動できない人間」の典型例のような存在でした。いや、「行動できない人間」というのは、正確な表現ではありません。「どうでもいいことはすぐに行動に移せるのに、肝心なことに関してはなかなか行動できない人間」でした。そして、いつもそのことをうじうじ悩んでいました。


・行動しない言い訳をして、理論武装して、自分を無理矢理納得させていました。そして、行動しない結果、全く変わらない自分を見てがっかりして、さらに行動から遠ざかる、そんな悪循環を私自身、繰り返していました。


・「いいなぁ。おまえは、好きなことがいっぱいできて」と、私はつい言ってしまったのです。すると「あなたも好きなことや、やりたいことをしたらいいじゃない」と妻に言われました。


そこで、私は悩みました。
「俺の好きなことって、なんだろう?」
自分がやりたいことが全く思い浮かばなかったのです。
自分の「欲望」が何のか、わからなかったのです。(中略)


すると、
「30歳をすぎて、自分の好きなこともやりたいこともわからないなんて、あなたは軸がないのよ。この『軸なし!』」と、ブチ切れられたのです。


・本書では、私がこれまで体得・実践してきたアドラー心理学の考え方を基に、多くのクライアントさんから高い評価を得てきたアドラー心理学をベースにしたコーチングのノウハウとその実例を交えながら、
「行動がなぜ変わるのか?」
「行動がどう変わるのか?」
という具体的な方法論を、詳しく、わかりやすくお伝えしていきます。


・「なぜ行動できないのか?」
原因さえわかれば、自分も動けるようになるはず(中略)


「自分が行動できない原因さえ取り除ければ、絶対行動できるようにはるはず」だと思い、原因を特定する「原因探しの旅」に出るうちに、時間だけが過ぎてしまう。そんな経験を、私自身何度も繰り返してきました。(中略)


「原因論=なぜダメなのか? どこがダメなのか?」
「目的論=どうすれば今よりもっとうまくいくのか?」
を考え、実行する心理学だからです。(中略)


原因が特定されたところで、必ずしも行動できるようにはならないからです。


・原因にフォーカスすると、「過去は変えられないから、もうどうしようもない」という考えになりがちです。それよりも、「何のために仕事がうまくいくようになりたいのか?」「どうしたら仕事がうまくいくようになるのか?」を考えた方が、より早く人を幸せにするのです。


・私が、アドラー心理学と出会ったのは、チームフローというコーチングスクールで学び始めたのがきっかけでした。


・母子家庭で育ったこと、写真で見る以外の父を記憶がまったくないこと、ひとりっ子で育ったこと、経済的に恵まれていなかったことも、自分の中でかなり大きく影響していました。学校の成績が悪い、友達とうまくいかない……何かうまくいかないことがあると、「自分は他の家とは違うのだから」と思っていました。社会人になって数年経った頃も、上司との関係がこじれたり、仕事で成果を出せないときにはそういう思考をしていました。


・あなたが、「行動しない理由」を探すのは、非常に簡単です。(中略)いくつか代表的なタイプについて解説してみましょう。


①「言い訳系」
「時間がないから今はできない」「お金がないからできない」「自信がないからできない」(中略)


②「心配系」
「心配したらどうしよう」「続かなかったらどうしよう」「これが原因で失業してしまったらどうしよう」(中略)


③「あきらめ系」
「この歳で今さら始めるなんて・・・・・・」「昔とは体力が違うんだから・・・・・・」(中略)


④「学び足りない系」
「実践するにはまだ学び足りない」「アレは学んだけれど、まだコレは学んでいない」(中略)


⑤「アレもコレも系」
「やりたいことがたくさんある」と言いながらも、何からどう手をつければいいのかがわからず、どれに対しても行動が起こせずにいるタイプです。


⑥「すぐやめちゃう系」(中略)


⑦「本気出せばできる系」
チャレンジがうまくいかないこと、初心者であることに耐えられないタイプです。(中略)


⑧「依存系」
「Aさんに言われたから始めてみたんだけど、Bさんに聞いたらそんなの必要ないと言われたから・・・・・・」(中略)


⑨「人の目が気になる系」
失敗して人前で恥をかきたくない。(中略)他人からどう思われるかが気になって行動が起こせずにいるタイプです。


・行動できない原因がわかったとして、その原因をすべて取り除くことは難しい


・「なぜダメなのか? どこがダメのか?」を考えるかわりに、「どうすれば今よりも前進するのか?」だけを考える


・「行動できないのは『目標』が明確でないからだ」と考える人が多いです。そして、目標の細分化・明確化に必死になる人もいます。(中略)


ところが、目標の明確化・細分化というところまではすぐに行動できても、いざ本番の英語の勉強となると、進まなかったりするのです。特に、生真面目な人にこの傾向があるようです。


・アドラーが挙げた「幸福の三条件」というものがあります。人が幸福であるためには、3つのことが必要だと言っています。

①自分を受け入れていること
②他者を信頼していること
③他者に貢献していること


・「1分間行動イノベーション」は、
●「夜眠りに就く前10分以内」には必ず行う
●「朝起きてから10分以内」にもできれば行う
というルールで実践してもらえればと思っています。


・「1分間行動イノベーション」は2つのパートに分かれている(中略)

「50秒間セルフトーク」と「10秒アクション」の2つです。


・「本当はどうしたい?」------。実は、これがコーチングのマスタークエスチョン(究極の質問)と呼ばれるものです。


・50秒間セルフトークを成功させる、もうひとつのコツ。それは、「例えば?」という質問と「他には?」という質問を効果的に使うことです。


・「10秒アクション」が効果的な5つの理由(中略)

1つめの理由。それは、「50秒間セルフトーク」で目指す場所や方向が明確になった直後だからです。(中略)

2つめの理由。それは、「脳がワクワクしている」からです。(中略)

3つめの理由。それは「失敗を恐れて足が止まることがない」からです。(中略)人間というのは、大人になればなるほど失敗を恐れて行動しなくなる特徴があります。(中略)素晴らしいイメージを抱いたとしても、過去の失敗の記憶をたどり寄せ、「まあ、そんなのは夢のまた夢。夢は夢ということで、現実的には無理ムリ」などと勝手に決め付けてしまいます。(中略)

4つめの理由。それは「10秒アクションは必ず成功する」からです。(中略)将来ハワイに暮らしたいとします。10秒で出来ることは、「ハワイの本を買う」というフセンにメモすることくらいです。(中略)メモすることを失敗する人は、誰もいませんよね?

5つ目の理由。それは「10秒という時間で実はいろんなことができる」からです。(中略)ランニング用のシャツとパンツをタンスから出し、枕元に用意して見る。これも10秒でできます。


・【おすすめの10秒アクション】(中略)

□気づきをふせんに書く(中略)
□メール返信の1行目だけ書く(中略)
□「○○と感じている私を認めます」と、50秒セルフトークで出てきた内容を受け入れる
□カレンダーに予定を書き込む(中略)
□ストレッチをする
□お腹をへこませる


・私は、母子家庭のひとりっ子育ちでした。高校から全寮制にはいったものの、大学受験に失敗し、就職活動も失敗、転職を繰り返していました。話下手な自分が嫌いでしたし、父親がいないこともできるだけ隠しておきたいと思っていました。「なんで母は離婚してしまったんだ」と母のことを責めていました。


・アドラーは「大切なことは何が与えられているかではなく、与えられているものをどう使うかである」(『アドラー心理学入門』100ページ)(中略)

この言葉を聞いて、私はアドラーに「今与えられているものを見てみなさい」と言われた気がしました。


・自己否定(無理だ、ダメだ)の状態から、いきなり自己肯定(自分は出来る)の状態へ行くことはできません。まずは、自己受容(自分と仲良くなる)を経て、自己肯定(自分は出来る)の状態になることができるのです。できてもできなくても、「ありのままの今の自分」を受け入れることが自己受容です。でも、ありのままの自分をどうしても受け入れられないという方もいると思います。そういう場合は、今の自分のいいところ、できているところを見つけることから始めます。


・「良い悪い」という判断を抜きに、自分の現状を認めることが、自己受容の第一歩。実は、仕事がうまくいかないのではなく、仕事に力が入らないのではなく、本音は、「働きたくない」とか「もっとラクをしたい」などと思っているのかもしれません。


・「自分なんてダメだ」と、自己否定している人が、急に、「自分はできる!」と、自己肯定することができない。まずは、「ありのままの自分を受け入れる」自己受容から始める。


・成功者が意識し、実行していることの1つ目は、「2つの締め切りを設けていること」です。多く人たちは、「いつまでに○○をする」という締め切り設定、つまり、完了の締め切りを設けます。ところが、「いつから○○をする」という締め切り設定、つまり、スタートの締め切りを設けている人は、実は少ないのです。成功者たちは、違います。「いつから始めるか?」を明確に決めます。


・行動というのは、始めるまでが大変です。けれども、一度始めてしまえば、あとはスムーズに行くものです。自転車の漕ぎ始めとまったく同じです。(中略)


成功者は自転車の漕ぎ出しが大変だと感じたときどうするのか? 彼らは「重いペダルを精一杯の力で漕いで始めよう」とはしません。そうではなく「ギアを軽くして楽々とスタートしよう」よ考えるのです。


つまり、「最初の行動」を、楽々出来る小さなものにしてしまう。そして、「その次の行動」も、楽々と出来る小さなものにしてしまう。その結果、何の不可もなく、簡単に動き出すことができるのです。


・「健康管理のために毎日ジョギングをしたいのだけれど、なかなか行動に移せない」という方がいました。そこで、できるだけ小さなステップに分解してみたのです。

●ジョギングウェアに着替える
●ジョギングシューズを眺める
●ジョギングシューズを玄関に出す
●ジョギングシューズを履く
●ジョギングシューズを履いて、玄関の外に出る
●ジョギングシューズを履いて、10歩歩いてみる
●ジョギングシューズを履いて、1分歩いてみる
●ジョギングシューズを履いて、10歩走ってみる
●ジョギングシューズを履いて、1分走ってみる


そして、「まずはジョギングウエアに着替えればOKということにしましょうよ」ということになりました。


・「行動」というのは、いかに習慣化するかが1つのポイントになります。ある「行動」を習慣に落とし込むために成功者が行っている方法------それは、「自分の好きなこと」や「日常のルーティン」に結びつけるという方法です。(中略)


例えば、あなたが「TOEIC800点を目指して勉強しよう」と思っていたとします。でも、なかなか勉強が進まない。そして、そんなあなたがスターバックスのラテが好きだっとします。そういう場合、TOEICの勉強とスターバックスを結びつけてしまうのです。スタバに行き、ラテを頼む。おいしいラテを飲みながらTOEICの勉強をするのです。すると、どうなるか?


おいしいラテは、あなたの脳に快の感情をもたらしてくれます。その時に行うTOEICの勉強も、あなたの脳の中で快をもたらすものになっていくのです。つまり、TOEICの勉強がとても楽しいものになってくるのです。


一方、「日常のルーティン」というのは「朝、トイレに入ったときにはTOEICの頻出単語を1つ覚える」「リスニング問題を聞きながらお風呂に入る」などといった工夫をすることです。


・数多くの書籍のなかで、本書を手に取ったあなたは、きっと、現状を変えたい、先延ばし癖をなんとかしたい、もっとチャレンジしたい、成長したいと考える、きわめて意識の高い人です。


・「パパみたいなパパになりたい」

ちょうどプロコーチとして独立するかどうかを毎日迷っていたとき、「息子さんがそう言っていましたよ」と、園長先生が教えてくれました。私は胸が熱くなって、場所を気にせず号泣しました。


そしてその日の晩も「本当はどうしたいの?」と、自分自身に問いかけました。「本当なら、独立したい。そして、夢に向かってチャンレンジする後ろ姿を息子たちにプレゼントしたい」という答えが出てきました。(中略)


「うまくいかなことばかりで、たくさん失敗するかもしれない。でもめげずに挑戦し続ける姿を息子たちに見せたい」と、心底そう思ったのです。


●書籍『本気で変わりたい人の 行動イノベーション~本当の欲望に素直になれば、やる気が目覚める』より
大平信孝 著
秀和システム
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