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外岡秀俊 氏より (朝日新聞 東京本社編集局長)

このページは、本や講演、セミナーなどから、教え学んだこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ転載しています。
      

・情報力を高める5つの基本原則

1、情報力の基本をインデックス情報である。
2、次に重要な情報力の基本は自分の位置情報です。
3、膨大な情報を管理するコツは、情報管理の方法をできるだけ簡単にすることである。
4、情報は現場や現物にあたり、判断にあたっては常に現場におろして考える。
5、情報発信者の意図やメディアのからくりを知り、偏り(バイアス)を取り除く。

・インデックス情報という手法は、不要な情報は捨て去り、自分にとって必要な情報がどこにあり、誰に聞けばいいのかという情報だけを管理し、記憶する方法です。

・新聞記者の場合、情報分析には2つの段階があります。1つは、さまざまな形で収集した情報を「記事」にまとめる作業。もう1つは、「報道記事」と区別した形で情勢を分析をする「評論」や「解説」の記事をまとめる作業です。

・よくいわれるように新聞記事は、5W1Hの要素から構成されています。WHEN(いつ)、WHERE(どこで)、WHO(だれが)、WHAT(何を)、WHY(なぜ)と、HOW(どのように)の六要素です。これは、ニュースの最小限の単位であると同時に、取りあえずこれ以上は不要という単位でもあるのです。

・新聞記者には2つのタイプがあるように思えます。1つは論理的で解析力にすぐれ、何かものごとが起きると、たちどころにその背景や道筋を説き起こすことができる書斎派。

もう一つは、分析を不得手でも、人並み外れたカンが働いて、いつもスポット・ライトのあたる事件の中心にいつ現場派の記者です。

・家庭面の菅原伸郎さんというデスクからの助言は2つ。

1、われわれには官庁や企業からの資料提供はない。毎日、通勤する地下鉄の中で、必死になって話題を探せ、どんな服がはやっているのか。通勤客はどんな本を読んでいるのか。どんな仕種をしているのか。どこかふだんと変わっているところはないのか。それが、記事のきっかけになるはずだ。

2、流行を追うな。流行を作り出せ。雑誌やテレビのはやりを追って、「今はこれがはやりです」というのは、メディアに身を置く人間としては、恥ずべきことだ。自分たちが、無意識のうちに人々が関心を寄せることがらに注目し、それを言葉にすることで、初めてメディアとしての役割が果たせる。

それまで私は、新聞や雑誌、新刊本、テレビなどを見ながらヒントをつかみ、話題を掘り下げる方法をとっていましたが、助言を受けてから、私はできるだけ町を歩き回り、自分の目や耳で身近なニュースのヒントをつかむようになった。

・新聞社では、誤った情報を「ガセネタ」を呼びますが、これは「騒がせネタ」という言葉に由来しているといわれます。

・設計図の作り方。必要なのは、平面図、立面図、側面図です。

・1977年に私が入社したころ、朝日新聞の東京本社の屋上には、まだ伝書鳩の鳩小屋がが残っていた。地方支局にいたころには、「伝書鳩を抱えて山岳遭難事件を取材し、鳩に託してメモを送って特ダネを取った」という先輩が、まだ現役で働いていたものです。

・立花隆さんがあげたジャーナリストの条件は4つ。

1、取材力  対人関係形成力 信頼する人柄
2、筆力  説得力
3、眼力  広く深く遠くを見る力 ウラ側を読む力
4、バランス感覚

   
   
●情報のさばき方
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