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岸田一郎 氏より (LEONの元編集長)

このページは、本や講演、セミナーなどから、教え学んだこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ転載しています。

              
・「中高年の男性はファッション誌など買わない」「どうせライフスタイル分野でやるなら女性誌のほうが成功する可能性が高い」というのは、当時業界内の共通の認識、あるいは常識といえるものでした。

・多くの出版社がミドルエイジの男性向けのライフスタイル誌に目を向けなかった理由がありました。それは、「雑誌の成功とは大部数を売ること」という思い込みが、この業界の人々のあいだに強くあったことです。

・たとえ、数は少なくても、購買力が極めて高い読者であれば、購買力が少ない読者をたくさん抱えている雑誌よりも市場への影響は大きくなる。

・男も40歳をすぎると「オヤジ」で、女性から見て性的魅力などカケラもない醜い存在に成り果ててしまう、という認識が、我々の社会には広まっていました。

・「物欲」の中身というのは、お金を払って買って自分が楽しむということ以外に、「他人と差別化する」ことの快感にもあるのではないかということです。

・「雑誌というのは多くの読者を確保して部数を上げ、販売収入で儲ける」、そして「部数がたくさん出れば、必然的に広告も入ってくるだろう」というビジネスモデルを持っていました。

・勝負は創刊からの半年~1年のあいだに決します。しかも雑誌というものは、一度始まってしまうと途中で方向を修正するのはなかなか難しいのです。

・ライフスタイル誌の場合、何万部売れようが、それ自体はビジネス全体にとって、絶対といえるほどは重要なことではありません。

・当初私も想定外のことでしたが、「LEON」読者の10%くらいは、なんと女性なのです。その女性読者に聞いてみると「LEON」は面白い。なぜかというと、読み物として純粋に面白いということと、もう一つはモテたいオヤジが何を考えているかという台本の裏読みのような側面があったから。

・日本の出版界というのは、他の業界に比べて、システムや考え方が遅れているとしばしば指摘されます。

・編集長の個人的な自己表現ではなく、きちんとしたビジネスの戦略を立てて雑誌を作っていく。

・編集長に選ばれていざ新雑誌を作ることになったとき、「俺の思い描いている世界を雑誌に反映する」という考え方を持つ人が直面するのは、往々にして世間に受け入れられない、もしくは採算が合わないために雑誌が休刊していくという現実です。

・リサーチや意識調査のレポート類に頼っていたのでは、「LEON」のような雑誌を作ることはできません。

・ちょい不良(ワル)の意味するところは、「ワルに近い人」という意味ではありません。優等生よりちょっとだけワルい。本ワルじゃ怖いけど、昔なんとなく遊んでいそうな雰囲気、ちょっと危険な香りがする中年の方が、優等生より魅力的ですよ、というメッセージを込める言葉を、まず最初に考えました。
            
          
●LEONの秘密と舞台裏
カリスマ編集長が明かす「成功する雑誌の作り方」
岸田一郎 著
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ソフトバンククリエイティブ(2005年8月初版)
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