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書籍「出版編集技術〈下巻〉」より (日本エディタースクール 編集)

このページは、書籍「出版編集技術〈下巻〉」から、教え学んだこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ転載しています。


・日本のすぐれた出版者のひとりである岩波茂雄は、“出版はバクチではない。世のなたのためになる本をだしていれば、かならず経済的にも報いられる”という信念と理想のもとに、出版に情熱を傾けて成功した人物である。

・出版社の広告関連費用細目

【費用】         【該当項目】

媒体費   新聞、雑誌、テレビ、ラジオ、交通広告、屋外広告名などの広告料
制作費   広告原稿制作費(デザイン、版下製版)、ラジオCM、テレビCF
       制作費、DM、パンフレット、チラシなどの制作費
広報費   図書目録、新刊案内、PR誌制作費、書評関連費(書評用献本、
       リリース作成、パブリシティ)
催事費   イベント、ブックフェア、コンテストなど
調査費   読者カード、読者調査、広告調査
管理費   通信費、事務用品費ほか

・定価計算の手続き
定価に対する印税以外の製造直接費の割合(原価率)30%とした場合、1冊あたりの製造直接費が450円かかったときは、450円÷0.3=1500円の計算から、定価は1500円と試算される。

・著作権の種類と保護期間

【著作物の種類】                   【保護期間】

実名の著作物(原則的保護期間)   死後 50年(生前公表、死後公表を区別せず)

無名、変名の著作物         公表後 50年
                    (死後50年経過が明らかであれば、そのときまで)

団体名義の著作物        公表後 50年(創作後50年以内に公表されなければ、
                    創作後50年)

映画の著作物           公表後 50年(創作後50年以内に公表されなければ、
                    創作後50年)

写真の著作物          死後 50年(※生前公表、死後公表を区別せず)

実録、録音物、録画物    著作隣接権による保護を受け、実演、録音、放送後50年

※写真の著作物の保護期間にかかわる特例(公表後起算等)を廃止、法改正
  (平成8年12月26日公布・平成9年3月25日施工)により、他の著作物とい同様の
  “著作者の死後50年まで”となった。


・本のできるまで-作業の分担・構造-

A、出版社の仕事(一般書籍の例)

(1)企画立案と決定(どのような内容のものを出版するか-著者をだれにするか-どのような内容を重点に書いてもらうか-読者対象をどこに求めるか-どのくらいの販売部数が予測できるか-どんな判型にし、どのくらいのページ数にして、定価をどのくらいにするか-これらすべてについての企画立案と企画会議における検討・決定)

(2)執筆依頼および原稿の入手(執筆の依頼-出版契約-原稿の督促-必要な場合は資料の準備の手伝い-原稿の完成)

(3)原稿の吟味(原稿の内容の吟味-企画の意図にそっているか-全体の構成の検討-原稿の分量は適切か-図版・表の過不足の検討-前付・後付原稿の作成進行-場合によっては補正や加筆の依頼-最終的な出版の決定)

(4)原稿整理(内容的整理-内容事実の検討-法律上などの問題点の検討-内容構成の検討-目次の検討-内容順序の検討-形式的整理-表記・統ー -体裁の整理・統一 -印刷所で作業できるように原稿を整える)

(5)造本設計(原稿の分量・状態の点検-本の判型-本文の組体裁-前付・後付の形式-予定ぺージ数-組判・製版・印刷の方式-製本の様式-用紙・材料の検討-発注先-予定制作費-進行予定--などの本の体裁面の設計)

(6)原稿指定(組方の基本形の設計と指定-見出しの設計と指定一注・引用文・表組の設計と指定一図判と写真の割付と指定-組方要項の作成-見本組-印刷所への原稿渡し)

(7)校正(初校-(著者構成)-要再校-再校-要三校-校了(貴了))

(8)部数と定価の決定(製作費見積もり 予想定価算出一部数・定価決定)

(9)宣伝・販売計画とその実施

(10)本文用紙の選択(選択-発注)

(11)装幀(装幀プランの作成-デザイン・指定-装幀材料の選択)

(12)制作の進行管理-委託作業の管理
     
       
              
●書籍「出版編集技術〈下巻〉」より
藤森 善貢 著
日本エディタースクール 編集
\4,725(税込)
日本エディタースクール出版部
1997年7月初版
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