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藤田 康人 氏より (書籍「99.9%成功するしかけ」より)

このページは、書籍「99.9%成功するしかけ」から、教え学んだこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ転載しています。


・無名企業だからこそ創意工夫が必要
私たちはやるべきことを二つ、はっきりと持っていました。一つ目は、日本でキシリトールを認可させること。もう一つは、無名のキシリトールを食品メーカーに採用させることです。


・キシリトールは、北欧のフィンランドで生まれた「甘味料」です。


・甘味料は、それまで虫歯になる最大の原因といわれてきたのに、逆に虫歯を予防する効果があるとした2人の研究者による発表は、世界中に大きな驚きを与えました。


・現実には研究所と開発部門がある種の敵対関係にあることが多いようです。成功すれば互いに甲を譲らず、失敗すれば責任をなすりつけ合うといった具合で、利益が相反してしまうケースが多いのです。


・まず相手の研究部門ではなく、本社のマーケティング部門に対して低カロリー製品の市場性や海外動向などをプレゼンテーションする営業スタイルに変えたのです。


・フィンランドをはじめとする多くの国々では、歯科医師会がキシリトールの効果を認め、製品パッケージや広告で歯科医師会の推薦マークを付けることを許していました。(中略)

この推奨マークは非常にわかりやすいため、消費者に対して十分な訴求力を持ち、虫歯予防効果を文章で記述する以上の信頼性を付与していたのです。(中略)

まずはキシリトールをすでに研究し、よく理解している歯科医師が日本にいないかどうか探しました。


・「いいものなら必ず広がるというわけではないと思うんです。いいものがちゃんと正しく伝わる戦略が必要です。認知が高まった後は、キシリトール製品を扱う企業のビジネスが成り立っていかないと、企業はキシリトールから撤退してしまいます。商業ベースに乗せない限り、キシリトールは日本市場から消えてしまうのです。」(日本歯科大学の鈴木章助教授 当時)


・1976年にフィンランドでキシリトールを発売しましたが、当時のフィンランドでも、キシリトールの認知度はほぼセロで、臨床データも限られたものしかなかったようです。


そこでまず彼らは、キシリトール研究の第一人者であるトゥルク大学のマキネン教授の協力を得て、国内の研究者を集めて大規模なシンポジウムやワークショップなどを全国各地で開催し、フィンランド国内の歯科界に正しくキシリトールを理解してもらうことから始めたのです。

これは、日本で私が歯科界と連携を図った考え方と同じです。


・メディア露出も始まると、ようやく菓子メーカーも動き始めました、が、まだ半信半疑の様子で、本腰を入れてはくれません。


そこでわれわれは、メーカーのお得意さんである大手コンビニや量販店の菓子バイヤーにコンタクトして、「売れる個数が同じでも、売値は2割高いので、売り上げが2割上がりますよね、それってうれしくないですか?」ともちかけます。

当然ながら相手は、「それはうれしいけど、そんなことがあるのかな」と疑問を投げかけてきます。そこでこちらはフィンランドの成功事例なども紹介し、日本導入に向けてのマーケティング・プランを説明して、相手に納得してもらうまでお互いにじっくりと話し合いました。

「そうか、そんなことができるんだ。いいねえ。で、そのガムって、どのメーカーから出るの?」

「それがどのメーカーも発売を決断してもらえなくて・・・・。全然信じてくれないんですよ」
「ふうん。じゃ、こちらからいってみましょう」

そうして流通サイドからのアプローチがあった途端、メーカーの態度ががらっと変わりました。こうなれば、とりあえず商品化への道筋ができたようなもの。あとは認可が下りるのを待つだけとなりました。


・今でも新しい素材を前にすると、これが将来どんなふうになっていくんだろうかと、頭の中にイメージを描いています。


・歯科医は虫歯菌を図る検査でお金を取れますし、測定器具やキシリトールガムも売れ、しかも患者さんも喜ぶという予防歯科普及システムができあがったのです。4者がベネフィットを得る「Win-Win-Win-Win」関係です。


・ブームはカテゴリで作られる


・消費者というのは多くの場合、単独の商品ではなく、実はカテゴリー製品を認知しているのだということに気づきました。


・B2B2Cマーケティング研究会
http://www.b2b2c.bz/
      
     
             
●書籍「99.9%成功するしかけ」より
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