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細川 敦 氏より (書籍「メディア新時代の書店経営」より)

このページは、書籍「メディア新時代の書店経営(細川 敦 著)」から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・書店は街の情報ステーション


・小売業としての書店業のメリットは次の2点につきる。
1、集客力の高さ
2、事業リスクの低さ(※1994年8月発行当時で現在は書店の統廃合が年間千店を越えています。)

・取次の指導ノウハウが確立されている。
出版社の宣伝により、自社(自店)での広告宣伝が比較的少なくて済む。
の2点も無視できないメリットである。


・雑誌は主に発行サイクルによって次のように分類される。
週刊誌
隔週刊誌(1週おき)
旬刊(10日おき、月3回)
月2回刊(10、25日とか、第1および第3水曜日とか)
月刊誌
隔月刊誌(1ヵ月おき)
季刊(年4回)


・ジャンルとしての分類は次のとおり(一見してジャンルの中身がわかるものは内容省略)
児童誌
女性誌
大衆誌・・・アダルト、実話、青年コミック、レディスコミックなど
総合誌
文芸誌
芸能誌
美術誌
音楽誌
生活誌・・・ファッション、リビング、育児、料理、健康
趣味誌
モーター誌
スポーツ誌


・書籍は販売対象と発行形態により分類される。
販売対象による分類は次のとおり。
一般書
教養書
実用書
専門書
婦人実用書
学習参考書
児童書


発行形態による分類は次のとおり。
単行本
文庫
新書
全集
叢書・双書
辞典・事典
図鑑
絵本


・注文品は書店の意志による自主仕入であるが、その形態は大きく3つに分かれる。
1、出版社なり取次の営業マンを通してのもの。(中略)
2、短冊(スリップ)によるもの。(中略)
3、書店から出版社へ電話なり、FAX直接発注するもの。


・総合的な品揃えを図るには売場面積が最低でも60坪以上は必要である。50坪以下では、付近に大型店が出店した場合、存立は困難であろう。


・レイアウトの考え方
店舗の中には次の4つのスペースが必要となる。
売るためのスペース(陳列スペース)
現金と授受を行うスペース(取引スペース)
全体の管理をするスペース(マネジメントスペース)
商品在庫のスペース(ストックスペース)


・(書店レイアウトの)一般的な構成比を次に示す。
陳列スペース・・・80%~85%
取引スペース・・・5%    
マネジメントスペース・ストックスペース・・・10%~15%


・図書はどこで購入しても同じ商品である。商品そのものに地域差はなく、商品自体の差別化が難しい。経営の優劣を決定するのは、商品の組み合わせ、すなわち品揃えであり、他店に対しての優位性をこれによって構築していくことが課題になる。


・実用書とは、その名のとおり、“何かをするための実践的な知識”を得るためのものである。一般には、婦人実用書、趣味実用書、生活実用書に分類されるが、その範囲は広く、分野および内容は次のとおりである。


 ● 家庭医学、健康 ・・・ 家庭医学、健康、薬、ダイエット
 ● 料理 ・・・ 料理、弁当、お菓子、グルメ、酒
 ● 就職、面接 ・・・ 就職、常識、面接、論文
 ● パソコン ・・・ パソコン、ワープロ、ゲーム攻略本
 ● 囲碁、将棋 ・・・ 囲碁、将棋、マージャン、パチンコ、競馬
 ● スポーツ ・・・ サッカー、野球、水泳
 ● 地図、旅行ガイド ・・・ 地図、旅行ガイド、アウトドア、レジャー
 ● 育児、名前 ・・・ 妊娠、出産、育児、名前
 ● ゴルフ ・・・ 入門、中級、上級、マナー、ルール
 ● 冠婚葬祭、スピーチ ・・・ 式辞、挨拶、ブライダル、スピーチ、マナー
 ● 園芸 ・・・ 家庭園芸、観葉植物、鉢物園芸、山野草
 ● ペット ・・・ イヌ、ネコ飼い方・育て方
 ● 手紙、文書 ・・・ ペン字、手紙、書道、辞典
 ● 資格、試験 ・・・ 国家試験、資格試験
 ● 運転免許 ・・・ 各種免許、自動車、オートバイ、メンテナンス
 ● 茶道、華道 ・・・お茶、生け花、ドライフラワー
 ● 図案、カット ・・・ 図案、イラスト、カット、POP、絵画
 ●手品、ゲーム ・・・ トランプ、手品、宴会芸、カラオケ


このように、大袈裟にいえば、人生のすべてのシーンにかかわっており、読者対象も老若男女、サラリーマン、OL、主婦、学生と幅広い。その意味では、地味ではあるが安定した売上が期待できる。


・売場規模別に見た「売上」「在庫」「商品回転率」の部門別構成比順位


・在庫管理は、棚に何を入れるかという“足し算”の発想ではなく、棚から何を抜くか、そして何を残すかという“引き算”の発想が鍵である。


・死に筋を大胆にカットする引き算の勇気を持つことが重要である。


・ビシネス書というカテゴリーを次のように細分類している。
業界事情
経営戦略
流通とマーケティング
セールス
経営訓
自己啓発
社員教育
部下管理
財務と経理
労務
商店経営
       
             
●書籍「メディア新時代の書店経営」より
細川 敦 著
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経営情報出版社 (1994年8月初版)
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