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書籍「読者を探せ 最新本読み事情(1981年初版)」より

このページは、書籍「読者を探せ 最新本読み事情(学陽書房 刊、1981年7月初版)」から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・岩崎勝海氏
岩波新書では、私が在籍した二十三年余の間に、昭和三十年代の中頃と昭和四十年台の後半におのおの一回づつ「読書カード」を新刊に投入して、読者の方々からお返事をいただいたことがある。

数点の新刊にカードを入れると、数ヶ月間に二、三万通におよぶお返事が戻ってくる。(中略)

職業別では、会社員、公務員、新聞記者などの勤労階層と、大学から中学校までの教員層、そして大学生を中心とした学生層と、三つの層がそれぞれ山をなしていた。


・岩崎勝海氏
今日の若い人々の本に対する態度は、読んで感動したり批判したりするという読書ではなく、非常に情報取得的な傾向にあるのかなと思うようになった。


・木滑良久氏
うちの会社全体がそうなんですけれど、本をつくる前に、マーケッティング・リサーチをしたり、あるいは、理論的にコンセプトを立てたりということは殆どやりません。


・木滑良久氏
読者を増やさない


・木滑良久氏
『パンチ』の編集長をやっている時は、今、私の所で編集長代理になりましたけれど、当時学校を卒業したばかりの男がいたんですよ。そいつのおもしろがる本をつくろうと決めたんです。彼の動きとか、交友関係とか、遊び方とか、興味の持ち方とか、ずうっと見ていると、大体本ができちゃうんですよ。


・和田勉氏
活字が痩せれば映像も痩せる


・天野祐吉氏
「読んでから見るか、見てから読むか」を巧妙な広告キャンペーンを展開した。この時の宣伝費は総額で約十二億円、売れた文庫の数が一三五〇万部を越えたというからすごい。


・野崎茂氏
決して書物郡と個人が素朴に対応し、一対一の対話に似たかたちで読書がおこなわれるものではない。


・紀田順一郎氏
戦前の出版文化を「岩波文化」と「講談社文化」という二分法で整理したのは、戦後になってから


・紀田順一郎氏
本は本を呼ぶ


・紀田順一郎氏
読書人は一朝一夕では育たないのである。


・紀田順一郎氏
活字の未来を考える上において最も重要なモメントをあげておこう、それは図書館をふくむ環境の整備、読書教育の実施ということである。
         
             
●書籍「読者を探せ 最新本読み事情」より
鈴木均 著
岩崎勝海 著
海木滑良久 著
尾崎秀樹 著
和田勉 著
木滑良久 著
天野祐吉 著
野崎茂 著
紀田順一郎 著
山本明 著
和田勉 著

学陽書房 刊行(1981年7月初版)