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小川 菊松 氏より (書籍「出版の面白さむずかしさ」より)

このページは、書籍「出版の面白さむずかしさ(小川 菊松 著)」から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・出版事業を大まかに分けると、書籍と雑誌と教科書との三種別となる


・よい原稿を手中に握ることが出版事業成功の第一の約束である。


・著作権料の最高は、グレー元大使の「滞日十年」で、毎日新聞が三五%を払った


・中央公論社の谷崎潤一郎氏との関係は実に深いもの


・今のベスト・セラーは大概、劇や映画に上演されて一層拍車をかけられる。


・戦前、赤みがかった表紙で出版していた。「岩波新書」も戦後はうす青い色にあらためたが、昭和二十六年、七年頃から、点数も多くなって来て、この型の出版が多くなり、「新書判」の名が流行するに至った。


・ベスト・セラーを二つに分けることができよう。一つは、線香花火式、一時パッと持てはやされて、それなりで消えてしまうもの。(中略)今一つは、芸術的にまた学術的に底光りがして、人心に深く滲みこんでいって忘れられず、次第に評判が拡がって永久的の生命を獲得するものである。


・昔は、出版物を出すと、二部ずつ内務省に届け出た。


・出版社で週刊誌を初めて出したのは、博文館の「太平洋」(タブロイド判、折かがる)である。(中略)明治四十一年ごろのこと


・「中央公論」の名編集者滝田樗蔭のことは、今では伝説的物語となっている


・どこの出版社でも、編集部員と営業部員の間の仲がよくないように、出版社における、編集と営業とは、根本的に折合わぬなにかがあるよう


・一体編集者と資格というのものは何であるかといえば(一)に企画力があるもの(二)よき著者をつかまえる力があるもの(原稿とりのうまいもの)(三)に造本の才能、雑誌であればレイアウト(わりつけ)等のすぐれた技術を持っているもの


・個々の社でそれぞれ工夫された「読書地図」の作成が必要である。


・著者操縦のコツ
(一)は著者の個人的性格、気分をのみこむことである。
(二)は書く気になるような雰囲気を作ってやることである。
(三)気に入られることである。
(四)は著者の種々相を知ること。


・岩波書店は本に誤植が少ないというので有名


・小広告主の私が大広告主の講談社より、広告料金を引下げに成功した詳細は、旧著「商戦三十年」広告政策の項にある


・「広告はニュースである」といわれるが、特に出版広告はの場合はこの言葉があてはまる。


・宣伝すべきその本が、サラリーマンを対象とした図書であるなら、サラリーマンの多くが聞いてもらえる時間、例えば出勤前、特に天気予報やニュースの前後などは格好の時間だといえる。なにも夜の七時頃から十時頃までがゴールデン・アワーではない。


・商売は宣伝である


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・これだけは品切にせず 悠々会 昭和三三      
     
             
●書籍「出版の面白さむずかしさ」より
小川 菊松 著
誠文堂新光社 (1959年2月初版)
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