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日垣 隆 氏より (書籍『売文生活』より)

このページは、書籍『売文生活(日垣 隆 著)』から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・(『原稿料の研究』一九七八年刊)には事実誤認や引用ミスが多いことを検証できたのも、ごく最近のことです。


・私の場合二〇〇五年一月現在で、原稿料:印税:有料メルマガ:その他は1:1:1:1の割合です。


・原稿料は足し算で、印税は掛け算
単刀直入に申し上げますと、プロになってから現在まで私の場合、平均・最多・中央値のいずれをとっても原稿料は四〇〇字あたり一万円前後です。


・アウトプットの量が多ければ多いほど、加速度的にインプットも増えプロとして前進していける。


・デジタル時代に入って久しいのに、現在も出版業界で「一枚」と言えば四〇〇字詰め原稿用紙のことを指しています。「ペラ」という場合には二〇〇字詰めのことです。ただし、グラビア系の雑誌では「一ページあたり何万何千円」という計算の仕方が普通で、しばしば「企画全体でいくら」という提示がなされる場合もあります。


・近代の黎明期にあって、筆一本で自分の「家」を「作」ることは文士が「作家」になるにあたっての夢でありハードルでした。


・記録上、日本で初めて有名人に講演料が発生した(夏目漱石のこと)


・おそらく筒井氏が「作家」というとき、それは小説家に限定しておられるようです。


・プロ集団であるはずの日本文芸家協会の会員数は現在三〇〇〇名に達しております。日本ペンクラブは約二〇〇〇名であり、負担金もだいたい似たようなものです。ただし、組織の性格はずいぶん異なります。


・厚生労働省職業安定局監修・日本労働研究機構編『職業ハンドブック』(日本労働研究機構)によれば、雑誌記者は約二万人、放送記者は五〇〇〇人、新聞記者は一万九六七八人だそうです。「フリーライター」や「ライター」は、この統計上つまり三〇〇職のなかには入っていません。厚労省的には、物書きは職業ではないらしい。(中略)統計的にはここに作家二〇〇〇人を足して、約四万七〇〇〇人が「書くこと」で生活している、と言えるのでしょうか?そんなことはありません。


・立花隆氏も例えばペンクラブに入っていないお一人です。私の知り合いの文筆業者二〇〇人を例にとれば、その九割はどちらにも入っていないと思います。(※「どちらにも」とは、日本文芸家協会と日本ペンクラブのこと)


・氏は流行作家を一二種に分類して、新人がめざすべき大穴は時代小説と歴史小説である(※氏とは、筒井 康隆氏のこと)


・《僕は、誰かに話を聞きにいくときは、その人が書いたものをほぼ全部読んで行きます》や《たとえば、「脳研究最前線」のために、どれくらいの資料を読んでいるかというと、だいたい大型の書棚一個半ぐらい、本だけでそれぐらい読んでいます〔中略〕インプットとアウトプットの比率は、少なくても百対一くらいになると思います》(中略)業界のトップランナー(※立花隆氏のこと)がそうやっているのなら一後輩としてこれ以上差をつけられたら叶わない、という思いに根ざした単純な心がけにすぎません。


・《小説家や詩人が加盟している日本文芸家協会には、現在3000人弱の会員がいる、そのうち原稿料収入と印税だけで生活できる小説家は、全体の5パーセント程度ではないかと島田さんは推測する。純文学に限定すると10人に満たないだろうとも。(「ダ・ヴィンチ」二〇〇〇年五月号)(※島田雅彦氏)
     
             
●書籍『売文生活』より
日垣 隆 著
筑摩書房 (2005年3月初版)
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