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斎藤 駿 氏(書籍『小売の説得術』より)

このページは、書籍『小売の説得術(斎藤 駿 著)』から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・通信販売世界における理論と実践のお手本は、シアーズ・ローバックのカタログ『シアーズ』だった。旧社会主義世界におけるマルクス主義のような存在として、シアーズ・ローバックのカタログは、当時もいまも、カタログ制作の現場に大きな影響を与えている。


・『通販生活』は、『リーダーズダイジェスト』の嫡子である。『リーダーズダイジェスト』は私どものお母さんである。※日本版『リーダーズダイジェスト』のこと


・かつて私は通信販売で売れたヒット商品を次の三種類に分けて分析したことがある。
a 認知型(誰でもよく知っている商品=あまり説得しなくても買いたい人は買ってくれる)
b 半認知型(知っているようで知らない商品=説得することで売れる)
c 未認知型(まるで知らない商品=あまり説得しなくても買いたい人は買ってくれる)

この分類に従って私は『リーダイ』封書DMの商品郡を「半認知型」と定義


・①カタログをまず通販商品(有料)にして、通販マインドのある人だけを顧客にしよう。
②説得の必要性があまり感じられない「認知商品」を扱うのはやめよう、どうせ、『ディノス』にかないっこないから。それよりも、説得すれば売れる可能性のある「半認知商品」と「未認知商品」にこだわろう、どこのカタログも力を入れていないから。
③売れると思う商品には五段広告分の説得量をかけよう。
④リアリティのある説得力をつくるためには、類似の商品をいくつも載せてはいけない。相対的にいちばんいいと判断した商品を一品目につき一つだけ選んで、いちばんと判断した根拠をベースにして説得していこう。
⑤気に入った商品は一回掲載で終わらせるのではなく、コピーを変えながらくり返し掲載して育てていこう。


・文字と写真だけを武器として見えない相手を説得する技術とは、どういう技術だのだろう。
①語りかける自分をどうしたら信用してもらえるのか。
②見えない相手をどうしたら見えるようにとらえられるのか。
③相手の心をゆり動かすことば(と写真)はどうしたら生み出せるのか。

説得秘術の基本は、さしずめ、この三点だ。


・<語り手としての自分を信用してもらう>には、当たり前のことだけれど、相手に満足していただける商品だけを扱うことだ。小売の信用はそれしかない。


・カタログ(あるいは封書DM)を五〇万通発送した場合、五〇万人全員が欲望Aを内臓しているはずはないから、はじめに「欲望Aの持ち主や~い」と呼びかけなければならない。


・思いきって、語りかける相手を毎日必ず使う必要者にしぼってしまう。


・可能な限りライバルとは距離をおく企業にしていく。けっして、似せない。この「距離をおく」「似せない」が企業個性だ。


・信頼されるかたちには二通りある。
A.商品を購入して使用した結果の信頼(使用後信頼)
B.商品の購入を決める因子になる信頼(使用前信頼)

(中略)まずは、商品そのものが信頼に足る価値を有していなくてはならない。


・「つくっている人」以上に、「使っている人」に率直に商品を語ってもらうと、さらに説得力は強まる。売る人と買う人の関係よりも、使っている人と買う人の関係の方がはるかに近いからだ。
(中略)この枕に惚れ込んでいるの。私自身、合わない枕で散々苦労してきたから。


・商品の最良の語り手、商品販売の最大の説得者は「使っている人」なのだ。


●書籍『小売の説得術~モノ買わぬ消費者とのコミュニケーション』より
斎藤 駿 著
ダイヤモンド社 (1998年9月初版)
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