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猪狩 誠也 氏、鍋田 紘亮 氏(書籍『エディター的発想』より)

このページは、書籍『エディター的発想(猪狩 誠也 著、鍋田 紘亮 著)』から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・映画に関する素材がない、話がないとよくいわれますが、じつは、ないのではなく、発見できない、見つける眼がないということなのです。
※『映画をつくる』映画監督・山田洋次氏


・いちばん大切なのは、なぜその人のお願いするのか、そこをはっきり切り出せば、そんな簡単に断わられないですむはずだ。


・原稿依頼の礼儀作法


「ある雑誌の未知の編集者から原稿依頼の電話があって、私はそれを引き受け、評価のようなものを書いて送った。二ヶ月ほどしたらその文章の載った雑誌が送られてきた。封筒に雑誌が一部入っているだけで、手紙らしいものも添えられていない。また一ヶ月ほどしたら、その社の経理課から稿料を送ってきた。


 それですべて。書いた原稿には反響らしいものは何ひとつなかった。マイナーな雑誌らしく知友のだれ一人も見ていないようだった。編集者とは最初の電話のときに口を利いたきりこちらから原稿を送ったときも、『受けとりました』というや手紙すらもなかった。しかもその編集者の職場は私の職場から歩いて六~七分のところである!

 こういうときには自分のやったことを後悔してしまう。書かなければよかった」


評論家の脇田保さんがこんなことを書いている。

「原稿執筆を依頼される場合でも、何か情報的な見返りのあることがありがたみとなる。依頼原稿のテーマについて、何ゆえそのような発想が生まれたか、またどうのような情報があって企画が成立したか、さらには編集部での討議過程でどんな見解がとび出したか------など、執筆者の頭脳を刺激するような何らかの新鮮な情報提供がないと、執筆者は食指を動かさなくなるだろう」(『自立人間のすすすめ』)


・伊藤肇氏によれば、かつての総理大臣・池田勇人は、総理になったら「三人の心友を持て」と口ぐせにように言っていたという。その三人とは「すぐれたジャーナリスト、立派な宗教家、そして名医」(中略)とかく耳ざわりのよい情報しか入らないような立場の人であれば、利害関係を持たず自由な、無私な立場から直言してくれるブレーンが必要なわけである。


・評論家の扇谷正造氏は、「上手な人との会い方は、(一)目、(二)上手なあいづち、(三)準備」


・デザイナーのK君は、毎年年賀状ではなく、“年末状”をくれる。(中略)“今年もお世話になりました。来年もよろしく”といったことが書き添えられている。


●書籍『エディター的発想~ビジネスマンの企画・編集術』より
猪狩 誠也 著
鍋田 紘亮 著
筑摩書房 (1983年10月初版)
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