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綾小路 きみまろ 氏(書籍『有効期限の過ぎた亭主・賞味期限の切れた女房』より)

このページは、書籍『有効期限の過ぎた亭主・賞味期限の切れた女房(綾小路 きみまろ 著)』から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・人生の荒波を乗り越えてこられた中高年の皆様。ツヤのない上半身、用のない下半身。人間は長く生きておりますと増えるものばかりです。シワが増え、目方まで増え、コレステロール、血糖値、中性脂肪、そしてありあまりほどの皮下脂肪。つかんでみたけどまだあまる。誰がこんな身体にした?
「よいしょ」といわないと立てない。「よっこらっしょ」といわないと座れない。若いころ、一気にかけあがっていた階段も、階段の途中でハァハァ、ハァハァ。中高年が階段の真ん中で出口を失っております。
お洋服で若さを出して、お化粧で年齢を隠しても、お洋服の下ほどはピップエレキバン、ホカロンに万歩計。


・ほとんどのかたが、家に帰れば、有効期限の過ぎた亭主と、賞味期限の切れた女房とにらみ合い。これがほんとうの「くされ縁」。


・私は綾小路きみまろと申します。名前は綾小路、顔は道路工事、体は袋小路。マスコミに取り上げられることもなく、人さまに感謝されることもなく、華やかなスポットライトを浴びることもなく、特別な賞をいただいたわけでもなく、テレビ、ラジオの出演をすることもなく、潜伏期間三十年。
ここまでやってこれたのは、誰のおかげでもございません。ここにおいでくださました、おひとりおひとりのお客様の前でやっている、私の力です。


・人生なんて、みんな、ないものねだりです。ないものが欲しいのです、皆さん。男性は女性が欲しいのです。女性は男性が欲しいのです。かたちの違うものが欲しいのです。かたちの違うもので感じ合っているのです。そこがいい、あそこがいい、大したことなんです。


・中高年のダイエット いま食べたのは明日のぶん
中高年のダイエット 痩せたねといわせるつもりがやつれたね
中高年のダイエット 犬の散歩で犬が痩せ

この点について、なにかご異義ありませんか?なければ話を続けます。


・オバタリアン 化粧おとせばエイリアン
贅沢もしないのに 贅肉がつき
贅肉を 集め集めてCカップ


・変わったのでございます。皆さん、負けることはございません。このあいだ、六十歳の女性が赤ちゃんを生みました。六十歳です、でも、子供がかわいそうです。母乳じゃないです、バニュウ。子供がハイハイする前に、自分がハイハイしちゃいます。子供のおしめが外れるころ、自分がおしめをしないといけません。高い高いなんてできません。自分が他界します。
でも、ひとつだけできることがある。いないいないバア。本物です。


・時間があしましたので、ロビーにいらっしゃるお客様を拝見させていただきました。一言で申し上げまして、洗練されたファッション、どことなく気品に満ちたお顔、目の覚めるような抜群のスタイル、そんなかたは、誰ひとりいらっしゃいませんでした。


・痩せたとやつれたは紙一重です。


●書籍『有効期限の過ぎた亭主・賞味期限の切れた女房』より
綾小路 きみまろ 著
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