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吉田 新一郎 氏(書籍『効果10倍の“教える”技術』より)

このページは、書籍『効果10倍の“教える”技術(吉田 新一郎 著)』から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・「ケガをしたときは、消毒して乾かす」と思い込んでいますが、実際にやるべきことは「水洗いして、患部を空気に直接当てないようにする」のだそうです。あるプロ・サッカーの選手が、ラップで包んだままにしておくと、治りが早いと紹介してくれました。


・「活発な話し合いをする際のヒント」も九つ(中略)

①何か手に取れるものを使う、②課題は明確に、③小人数(三~六人)で、④議論の余地があるものを、⑤力を合わせて、⑥視覚に訴えるものを、⑦並べて、比べて、選んで、まとめて、⑧体験してから考える、⑨難しすぎず、やさしすぎず、です。

※書籍『ワールド・スタディーズ』より


・聞いたことは、忘れる。見たことは、覚える。やったことは、わかる。※老子(中略)

この老子が言ったことを数字で表したアメリカの研究者がいました。それは、次の通りです(数字は、記憶に残る割合を表しています)。

聞いたことは、10%
見たことは、15%
聞いて見たことは、20%
話し合ったときは、40%
体験したことは、80%
(中略)
教えたときは、90%


・「いい研修会」の要素(中略)

①会の雰囲気がいい------楽しい/ワクワクする研修/なんでも言える
②得るものがある------終わった後で充実感がある/リフレッシュ/選択がある
③発見や出会いがある------未知なるものとの出会いがある/知り合いが増える/幅広い参加者がいる/人と人のつながりがある
④参加者の主体的な参加------講師と参加者との上下関係がない/みんなが参加できる/参加の機会が均等に与えられる/少数意見が取り上げられる
⑤講師ではなく、コーディネーターの存在
⑥振り返りがある------自分の問題点が整理できて、新しい視点が得られる/さらに、一歩進める
⑦目的の共有と達成が図れる------研修(内容)をつくり上げることができる/研修に参加できない人たちも満足できる(→社会的満足)
⑧動きのある学び------講義だけじゃなく、からだや五感を使う/体験できる
⑨実践できる研修------理論に終わらないで、実践できるような研修
⑩研修で終わらず、つながる・広がる------参加者が主体的にかかわり、実践につなげられる/研修会を通じて輪ができ、情報交換が継続する/参加していない人たちに勧められる。誘いたくなる/得たものを他の人たちと共有できる
⑪参加しやすい条件------お金がかからない/誰でも参加できる(託児・手話など)


・わかりやすい学び方四分類
ディヴィッド・コルブ(中略)

「最もわかりやすい学びのスタイル」のコルブのモデルでは、人の学び方を大きく四つのタイプにわけています。それは、①見たり(観察したり)、聞いたり、読んだりして学ぶタイプ、②じっくりと考えることによって学ぶタイプ、③動いたり、実際に試してみることによって学ぶタイプ、④フィーリングや感情、直感などを大切にする形で学ぶタイプ、です。


・ひきつける(関心を喚起する)段階の3つの要素
仲間づくり
学びの準備
雰囲気づくり


・学習者が意味があると感じられるときはどんな状況か、を考えると、大きくは三つぐらいに分けられると思います。

a ねらいや得られるものがはっきりしているとき
b 好奇心がわいてくるとき
c 時間がたつのも忘れるほど、楽しい体験ができるとき


・参加者の心をつかむ話し方や資料の見せ方だけでなく、なんと、参加者の巻き込み方まで書いてあります。本のタイトルは、ズバリ『最高のプレゼンテーション』(ダグ・マルーフ 著、PHP研究所)です。


・資料づくりのポイント

タ・・・タイトル(表題) をわかりやすくつける
チ・・・チョクセツ(直截) ズバリ分かりやすい内容にする
ツ・・・ツール(機器) に資料を落とし込む
テ・・・テンプ(添付資料) はなるべく少なくする
ト・・・トウイツ(統一) したフォームと表現にする


・研修の方法によって変わる効果

【研修の要素】            【理解】   【技能の習得】   【仕事への応用】

理論                   85%      15%        5~10%
理論+実例紹介            85%      18%        5~10%
理論+実例紹介+練習        85%      80%        10~15%
理論+実例紹介+練習+サポート  90%     90%        80~90%


・『ワールド・スタディーズ------学びかた・教えかたハンドブック』(サイモン・フィッシャー、デイヴィット・ヒックス著、ERIC)

『新・創造への教育』〈全3巻、岩崎学術出版社〉


・「教育」の鍵は、知識よりもむしろ「問いかけること」です。


・思考は、六段階にレベル分けできる(中略)

①知識------暗記力(事実やことばややり方や分類などを知っている)
②理解------内容を解釈したり、言い換えたり、説明したり、推し量ったりする能力
③応用------知識を一つの状況から別の状況に移すことができる能力
④分析------全体の中の部分を見つけたり、区分けしたりできる能力
⑤統合------部分を組み合わせて統一された全体をつくりだせる能力
⑥評価------基準を使って情報の価値や使い道を判断できる能力
※ベンジャミン・ブルームの提唱


・理路整然と説明することに焦点を絞って、紹介します。フィッシャーは、それを可能にする方法として、以下の七つの方法を提案しています。

●順番に並べる(例えば、フォローチャートなどは効果的)
●分類するランクづけする
●判断する(単純には、正しいか、間違えか、まだ証明されていないか)
●予測する
●一般化する
●他の人の立場や考え方を理解する(これには、物語、劇、話し合いなどが効果的)
●自分自身を理解する(自問できる能力はとても大切)
※ロバート・フィッシャー氏


・学習者とのよりよい人間関係を築くためのポイントを、以下の八つに整理しました(中略)

①基本的な欲求を満たす
②学習者と出会うことを楽しむ
③対等な(ギブ・アンド・テイクの)関係を構築する
④ソーシャル・スキルを絶えず練習する
⑤マイナスはプラスに転換する
⑥時間を提供する
⑦自分の仕事を絶えずよくする
⑧コンタクトを維持し、励まし合う


・創造力を育む八つの方法(中略)

1.ねらい=たくさんのアイデアを出す(量が質をもたらす)(中略)

2.ねらい=柔軟性(多様な視点から物事が見られる)(中略)

3.ねらい=独創性(新しさは大切)(中略)

4.ねらい=入念さ(より完璧に、より楽しくする)(中略)

5.ねらい=好奇心(小さいころに誰でも持っていたせんさく好きを思い出させる)(中略)

6.ねらい=複雑さ(たくさんの代替案を考える)

7.ねらい=間違えを怖がらない(自分の考えを率直に言う)

8.ねらい=想像性(他の人の立場や別のところに自分をおいてみる)


●書籍『効果10倍の“教える”技術~授業から企業研修まで』より
吉田 新一郎 著
PHP研究所 (2006年2月初版)
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