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田坂 広志 氏(書籍『企画力』より)

このページは、書籍『企画力(田坂 広志 著)』から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・企画力とは、「人間と組織を動かす力」のことである。


・陽明学に「知行合一」(ちこうごういつ)という言葉があります。「知ること」と「行うこと」を一つにするという意味の言葉です。しかし、いま、多くの人材が陥っているのは、この「知行合一」の喪失。すなわち「知行分離」とでも呼ぶべき病気です。そして、だからこそ、この「知行合一」とは、プロフェッショナルが身につけるべき、まず最初の大切な心得なのです。


・プロフェッショナルは、何によって、人間は組織を動かすのか。
端的に申しましょう。

「物語」を語ることによってです。

これから企業や市場や社会で、何が起こるのか。
そのとき、我々に、いかなる好機が訪れるのか。
では、その好機を前に、我々は何を為すべきか。
その結果、我々は、いかなる成果を得られるか。


・「知識」を学ぶことと、「知恵」を掴むことは、違う。


・書籍や雑誌でプロフェッショナルが分かりやすい言葉で語ったスキルやテクニックを「知識」として学び、それによって、その「知恵」がついたという錯覚に陥ってしまうのです。(中略)だから申し上げたい。「知識」を学んだだけで、「知恵」を掴んだと錯覚しない。


・企画書では「企み」を語れ(中略)

例えば、若手社員に「企画書」を書いてもらうと、その多くは、「企画書」ではなく、「計画書」を書いてきます。(中略)

これは、「企画」と「計画」の区別がついていないからです。(中略)

では、「企み」とは何か。

世の中を、より良きものに変える。その「企み」です。


・時代劇や悪代官や悪徳商法の「悪巧み」のイメージがありますが、ここで言う「企み」とは、そういう意味ではありません。むしろ、世の中をより良きものに変えることを「企てる(くわだてる)」というイメージです。


・企画書においては、企みを語れ。
企みを、面白く、魅力的に語れ。


・「何を行うか」よりも、「なぜ行うのか」を語れ。


・表紙のタイトルを決めるときのポイントは、何か。端的に言いましょう。タイトルを見た瞬間に、ページをめくりたくなるか。それが、ポイントです。(中略)タイトルで「企み」を語ること。


・本当にタイトルの言葉に重みや響きを込めたいと考えるならば、最も大切なのは、言葉の選び方ではありません。では、何が大切か。「信念」と「情熱」です。


・企画力とは、次のような構成が基本です。
表紙のタイトルで、「企み」を、短く、力強い言葉で語る。
第一ページで、その「企み」の背景にある「ビジョン」を語る。
第二ページで、表紙で語った「企み」を、「目標」に翻訳して語る。

その構成が基本です。
そして、第三ページから、この「目標」を「戦略」へ、「戦略」を「戦術」へ、「戦術」を「行動計画」へと順を追って翻訳し、語っていくわけです。それが、企画書の基本的な流れです。


・「戦略」という字を見つめてください。それはどのような意味か。「戦い」を「略く」(中略)

戦略書の古典、『孫子の兵法』に戻るまでもなく、戦いにおける最上策は、「戦わずして、勝つ」それが、最も優れた策と言われています。されば、「市場戦略」や「社内戦略」においても、その最上策をめざすべきでしょう。


・企画書の目的は、「企画」を売り込むことではない。その本当の目的は、企画の奥にある「人間」を売り込むことなのです。


・顧客が、企画書を閉じた瞬間です。(中略)そのとき、「面白い、もっと話が聞きたい」と顧客が感じるか、否か。それが勝負です。


●書籍『企画力~「共感の物語」を伝える技術と心得』より
田坂 広志 著
ダイヤモンド社 (2004年3月初版)
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