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中本 千晶 氏(書籍『著者の素』より)

このページは、書籍『著者の素(中本 千晶 著)』から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・「本を出したい理由」は人それぞれ。大きく分けると、こんなパターンがあるでしょう。

 ①「有名になりたい」系

   ●とりあえず「名刺変わり」に著作が欲しい。
   ●自分の商売や専門分野でのハクをつけたい。


 ②「伝えたいことがある」系

   ●私の壮絶な体験は、同じ経験で苦しんでいる人の役に立つはずだ。
   ●じつは私、趣味の世界では第一人者である。趣味の本を出すのが一生の夢。

 ③「プロ思考」系

   ●これからもずっと筆一本で生きていきたい。書籍の実績が欲しい。


・「企画のたまご屋さん」経由で出版された代表的な書籍の出版企画書がウェブサイトでみられます。

http://tamagoyasan.net/kikaku/


・企画書

1 タイトル
書籍のタイトル案です。(中略)

2 サブタイトル
タイトルの補足説明、あるいは、本の内容をより興味深く表したもの。(中略)

3 キャッチコピー(帯文)
書籍の帯に表示されているキャッチコピーのイメージです。(中略)

4 本書の内容
まず、ジャンルは何かを明記します。(中略)さらに、一、二行で、何について書かれている本なのかを明確に記述します。(中略)

5 著者名
本名と読み仮名を記載してください。(中略)

6 著者プロフィール
著者がなぜこの本を出す必然性があるのかが編集者に伝わるように書いてください。(中略)

7 監修者(とくに必要な場合のみ)

8 監修者のプロフィール(監修者がいる場合のみ)(中略)

9 企画意図
「なぜこの本が求められているのか」「この本が売れる理由」を箇条書きでまとめてください。「なぜ自分がこの本を書きたいのか」を語る項目ではないので注意してください。(中略)

10 企画の背景  
「いま、なぜこの本を出版しなければならないのか」を、箇条書きで書いてください。「なぜ昨年ではなく、来年でもなく、今年出版されなければならないのか」という視点で考えてみるとよいと思います。時代性を感じされるキーワードと結び付けて書くのも効果的です。

11 読者ターゲット
読者ターゲットは広ければいいというものはありません。「メインターゲット」と「サブターゲット」に分けて考えるとよいでしょう。

12 類書
とくにベストセラーになったものは必ず挙げてください。タイトルだけでなく「著者名」「出版社」「発売年」を併記してください。(中略)

13 類書との差別化
上記12の類書と本書との明確な違い、本書ならではの売りの部分を箇条書きで列挙してください。(中略)

14 体裁など
できあがり時のイメージを編集者に伝えるのが目的。(中略)

15 原稿完成の予定
「いつごろ出版が可能なのか」を編集者に伝えるための項目です。(中略)

16 企画者の要望
表紙イラストや本文イラスト、推薦文などの希望があれば書いてください。その際、「絶対に守って欲しい」要望と「できれば実現して欲しい」レベルの要望は区別して書いてください。(中略)(中略)

17 この本を制作・販売するために有利な条件
制作時に有利な条件の例としては以下のようなものがあります。
●このテーマに関するキーパーソンとコネクションがある。
●膨大な資料を所持している。
●(写真が必要な企画の場合)写真をすでに撮影済みである。

また、販売時に有利な条件の例としては以下のようなものがあります。
●自分で販売活動ができる(講演会で売れる、会社で売れる、など)
●自分のサイトやメルマガを持っており、そこで宣伝できる。


・類書の研究を徹底的にしてみれば見えてくるkとがあります
新しい企画を考えるときは、類書の研究は必須です。(中略)

逆に「売れている類書がたくさん存在する」ということは、すでにマーケットが存在するという有利な材料です。


・二匹目以降のドジョウの狙い方としては、以下のパターンがあるといわれています。

①ベストセラーを真似るパターン(『○○の品格』が立て続けに出版されるなど)
②流行のテーマを真似るパターン(仏像や戦国武将の本など)
③話題の事件に乗っかるパターン(選挙にあわせ政治家や政党の本を出すケース)
④定例イベントに乗っかるパターン(就職活動マニュアルや資格本など)
⑤編集ノウハウを真似るパターン(「図解」シリーズの大流行など)
⑥ベストセラーの著者に執筆依頼するパターン(勝間和代氏の本が立て続けに出るケース)(中略)

二匹目のドジョウを狙うためには「スピード戦略」か、「徹底した差別化戦略」のいずれかに特化する必要があります。


・本というメディアの価値は、そのダイナミックな展開から、著者の一貫した主張や世界観が有機的に伝わってくるところにあります。一冊の本が完成するまでには、そのための全体構成を練り上げる過程が必ず必要です。


・二人でひとつの作品を合作する葛藤は、『おかしな二人~岡嶋二人盛哀記』。(井上夢人著/講談社文庫)


・「出版が決まりました」にもいろんなレベルがあるのです。非常に大ざっぱに分けていうと、
①出版が決まり、出版時期も決まっているケース。
②会社として出版したい意向はあるが、時期については原稿の仕上げり具合をみてから決めるケース。
の2パターンがあります。


・重版が決まった本は出版社としても利益を出せているので間違えなく合格です。重版しなくても、初版部数の七割を売り切れば一般的には製造原価を回収できているといわれています。(中略)逆にいうと、出版社にとって初版だけではほとんど利益になりません。


●書籍『著者の素~採用される企画と出版社のしくみがわかる』より
中本 千晶 著
万来舎 (2009年11月初版)
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