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勝見 明 氏 書籍『鈴木敏文の「統計心理学」』より

このページは、書籍『鈴木敏文の「統計心理学」』(勝見 明 著)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。

・われわれの競争相手は同業他社ではなく、最大の競争相手は目めぐるしく変化する顧客ニーズである


・人間はよそを見るとそのよさを取り入れようという心理がどうしても働いてしまう。それでは、何の進歩もない。競争とは自己差別化です。社会が豊かになればなるほど、自己差別化が求められます。単にもの真似をするなと言っても、社員にはなかなか具体的な実感として伝わらない。そこで、他店を見てはならないという厳しい言い方をしているわけです。


・消費者は今が安定しているからこそ、将来に不安を持つ(中略)

今が安定しているからです。安定していればいるほど、今の生活を守りたいと思うからです。


・われわれの商売は“お客が飽きる商品”を毎日つくり続けなければならない

「お客は、おいしいものを出さないと買ってくれません。しかし、おいしいものにはもう一つの裏返しの意味があって、それは“飽きる”ということです。おいしければおいしいほど、それを同じくらい飽きる。」


・売り手の「合理」は買い手の「不合理」(中略)

ほとんどの場合、お客の都合のいいことは、われわれの不都合なことです。(中略)


お客のわがままに対して、われわれはどこまで歩調を合わせることができるかどうかです。売り手側はほとんどの場合、自分たちの都合を優先してしまう。本当には顧客のことを考えていないのです(中略)


一つのものごとについて、陰陽の両面から見る。(中略)


米国の心理学者ボーリングのだまし絵。
あなたは同時に2人の女性を見つけることができたか?
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※画像も、同書『鈴木敏文の「統計心理学」』勝見 明 著、プレジデント社から


・人間は自分が主体になると、一歩下がって考えることができなくなる。そうならないためには、絶対思い込みを持たず、常に白紙の状態に置く。ものごとを客観的に見るってことは、自分にとっても厳しいことなのです。


・「先行情報」をもとに「仮説」を立てPOSで「検証」する(中略)

POSシステムは基本的に、仮説が正しかったかどうかを検証するためものであって、POSが出した売り上げランキングの結果をもとに発注するのではないのです。ここが一番誤解されやすいところです。POSは“明日のお客”のデータを出してはくれません。


・セブン-イレブンでは「基本四原則」といって、「鮮度管理」「品揃え」「クリンリネス(清潔性)」「フレンドリーサービス」を徹底させていることで知られる。


・セブン-イレブンには、「接客六大用語」があり、客が来店したら、「いらっしゃいませ」、用事を頼まれたら、「はい、かしこまりました」、ちょっとでも待たせるようであれば、「少々お待ち下さい」、たまたま商品がなかったり、言われたことに応えられなかった場合は、「申し訳ございません」、そして、買い上げ後は、「ありがとうございました」「またお越し下さいませ」


・トーハンに入社後まもなく配属された出版科学研究所での三年間だ。鈴木氏はこのとき、統計学と心理学に出会っている。(中略)


データとは何だ、調査とは何なんだと無意識のうちに突っ込んで考える癖がついたのは、そのときの経験があったからです。その意味で、出版科学研究所時代は私にとっては一つの大学院でした


・新店長が商圏をしっかり把握しようと区役所に通い、圏内の人口統計を調べたところ、実は二〇歳代後半~三〇歳代のヤングファミリー層が一番大きな山をつくっていた。すぐに店舗改革を実行。


・誘導的なアンケートや恣意的な調査は疑ってかかれ(中略)

質問する際に、“完全失業率が依然高水準ですが・・・・・・”とか“大企業でもリストラをどんどん行っていますが・・・・・・”といった枕詩をつければ、とても“イイエ”とは答えづらいでしょう。


・「冷やし中華」はなぜ、冬でも売れるのか?(中略)

過去の統計を見れば、冷やし中華は“真夏の食べ物”ということになり、八月が一番売れると思われがちですが、それは本当のようなウソで、今は六月下旬から七月上旬にかけてが一番売れています


・競合店の進出は自己差別化のチャンスである

「ラーメン店も、ある地域に何軒も集まり密度が増すと集客力が高まります。同じように、コンビニも自分の店の周りに競合店が出てくれば、コンビニ人口が増えていく。そこで自分の店より差別化していけば、逆に延びるチャンスになるのです」


・お客は不景気でお金を使わないのではなく、不景気だからこそ有効に使いたい

「ものが売れないと言われながら、データをよく見ると、お客は新しいものに対してはすごく敏感で、すぐ飛びついています。お金がないわけではない。」


・野中郁次郎・一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授によれば、企業が追求し実現しようとする価値には、「相対価値」と「絶対価値」があるという。「相対価値」の追求とは、競合他社との比較で、より売れる商品を出して競走に勝とうとすることであり、「絶対価値」を追い求める企業は競争に勝つこと以上に、自分たちがつくりたいものやつくるべきものをつくり、売りたいものや売るべきものを売ることを大切にする。


●書籍『鈴木敏文の「統計心理学」~「仮説」と「検証」で顧客のこころを掴む』より
勝見 明 著
プレジデント社 (2002年10月初版)
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