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書籍『四快のすすめ』(神山 潤 編集、新曜社 刊)より

このページは、書籍『四快のすすめ~子どもの「快眠・快食・快便・快動」を取り戻す』(神山 潤 編集、新曜社 刊)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・うんこ王子こと加藤篤氏との出会いは、二〇〇九年三月二六日の東京都教育庁主催「子どもの生活習慣確立東京都協議会」総会。


●快眠編
第1の快 眠りからみた子どもたち
神山 潤(中略)

眠りについては大きな誤解が三つある。

「夜寝入ったら朝までぐっすり眠る」
「子どもは夜になったら寝る」
「睡眠時間をとればいつ寝てもよい」
の三つだ。(中略)


眠りに波がある(中略)

一晩に眠りが浅くなる回数は成人だと四、五回、見方を変えれば平均でいうと九〇分から一〇〇分ごとに眠りが浅くなる。ただ、九〇分から一〇〇分というのは成人の値で、小児はもっと短い周期で眠りが浅くなる。生まれたばかりの赤ちゃんだと四〇分、一歳だと五〇分、二歳で七〇分、五歳で八〇分というデータもある。要するに小さい子どもほど短い周期で眠りが浅くなるのだ。


・夜ふかしをしていると、朝寝坊して朝の光を浴び損ねがちとなる。つまり夜ふかし、朝寝坊では生体時計と地球時間のずれが拡大するのだ。生体時計と地球時間のずれが大きくなると、これは時差ぼけと同じ状態で、とても体調がよいとは言えない。


・七~八時間睡眠時間があなたにとって適切だ、という情報を決して教えてはいない。


・最適睡眠時間を知る目安(中略)

午前一〇~一二時に目が覚めて活動できていれば、基本的に眠りの質、眠りの量、あるいは生活リズムに大きな問題はないと考えてよかろうと筆者は考えている。午後二時に眠くなったら、居眠りをすればいいというわけだ。ただ、一歳台の赤ちゃんはまだ午前寝をする場合も少なくない。


●快食編
第2の快 食習慣からみた子どもたち
井出留美(中略)


・母親の半数近くは、おやつの栄養素に関しては無関心であることがわかった。とくに、幼児の胃袋は小さいので、一日三回の食事だけでは、必要な栄養素を補うことができない。「おやつは第四の食事」と言われるゆえんである。


・身体によい食べ物・食べ方(中略)

人は本来、何かよくて何が悪いかを知っており、自分の気持ちに素直に従って食べるのがよいのではないという思いを抱いた。(中略)


自分が実際食べてみて、お腹が痛くなったり吐いたりという経験を通じて「この食べものは食べすぎたら身体によくない」ということを身体で学んだので。頭で考えたのではなく、人から「食べるな」と指示されたのではもなく。


・「食育」という言葉が初めて使われたのは、明治時代だという。明治三一年(一八九八年)に発行された石塚左玄著の『食物養生法』に、「躰育(体育)智育才能は即ち食育なりと観念せざるや」という、食育の重要性を説いた言葉がある。


・疲れている子どもたち

筆者が子ども時代、「疲れた」と言った記憶はあまりない。(中略)数年前に聞いて驚いたことは、東京都内の小学校ほ保健室に「疲れはその日のうちにとりましょう」という標語が揚げられているということだった。最初に聞いたとき、これは小学生に向けた言葉なのか?と耳を疑った。中高年男性に向けた言葉ではないのか?いまどきの小学生は、そんなに疲れているのか。身体が疲れているというより、精神的に疲労してしまい、それが身体に影響を及ぼしているのだろうか。


・「眠い」と答えた子どもが、朝食摂取の習慣がつく前には四六.二%だったのが、朝食摂取の習慣をつけたあとには三〇.八%まで減少した。「あくびが出る」は、三四.六%から一一.五%へ、「だるい」は、二一.二%から三.八%まで減少した。また、平均で一日一回の便通がなかった子どもに、ほぼ一日一回の便通が起こるようになった。朝食をとるだけで、これだけの定期愁訴と便秘が改善されるのだ。


・“美のプロフェッショナル”であるモデルたちは、「美しい肌をつくるために心がけていること」として、第一位に「睡眠時間をたっぷりとる」をあげている。第二位は「ビタミン・ミネラル等の栄養バランスを考えた食生活をする」、次いで「便秘にならないようにする」「ストレスをためないようにする」「朝食は必ず食べる」をあげられている。つまり、プロモデルは、美しさを保つために、基本的な生活習慣(睡眠・運動・排泄・食事)を大切にしているのだ。

※日本ケロッグ「プロモデル調査:モデルの美しさの秘訣はエステより食生活」二〇〇四年


・女性は、「健康」という切り口をキーワードにするより「美容」というキーワードを切り口にしたほうが、生活習慣を改善する努力にとっつきやすいという。明確なベネフィットを示すということだろう。


●快食編その2
第2の快 学校給食からみた子どもたち
宮島則子(中略)


・うちの子が学校に行けるのは、給食のおかげだったのです


・子どもの偏食とは、「見た目がなんとなく」とか「ぬるっとして気持ち悪かった」とか、たまたまそのとき、体調が悪く「吐いてしまった」など、ささいなことから始まっているものである。子どもの偏食を改善するには、家庭と協力して気長に取り組むことが重要で、子どもの自発的なチャンレンジを試み、その結果、自信をつけて再度チャレンジできるようになることが大切である。


・牛乳とは、雌牛が妊娠・出産することで出た乳をもらってくるものだ。乳牛だから、いつでも乳が出ると思っている人もいるようだが、私たち人間と同じように一〇カ月間お腹の中で大切に育てた赤ちゃんを出産し、そこで、はじめて乳が出る仕組みだ。乳牛は一リットルの乳を出すのに四〇〇リットルの血液を循環させる。


●快便編
第3の快 排泄からみた子どもたち
加藤篤(中略)

・うんちの状態は、わかりやすく四つの分類して記憶してもらった。うんち日記では、健康的なうんちを「キラキラうんち」、水分不足でかたいうんちを「カチカチうんち」、元気がなく細長いうんちを「ヒョロヒョロうんち」、下痢のようなうんちを「ドロドロうんち」とし、イラストで表現してある。


・うんちは七五~八〇%が水分で、残り約二〇~二五%のうち三分の一が腸内細菌、三分の一が食べかす、三分の一がはがれた腸粘膜である。一般に水分が七〇%以下になるとうんちが固くなる。腸内細菌には、善玉菌、悪玉菌、日和見菌の三タイプがあり、身体によい動きをするものが善玉菌、悪い働きをするものが悪玉菌、どちらの働きをするのが日和見菌と呼ばれている。


・健常者の一日の排便量は二〇〇グラム程度と言われている。(中略)ちなみに一日の平均排便量は英国人が一〇〇グラム、インド人が三〇〇グラム、ウガンダ人が五〇〇グラム程度という報告もある。


・においも大事なサイン(中略)

一般的に肉系の食事だとくさいうんちになり、野菜・海藻中心の食事ではくさくなりにくい。とてもくさいいんちが続く場合は、おなかの中の状態がよくなく、悪玉菌がたんぱく質を分解し、悪臭を放つ有害物質を作り出しているのである。


・カチカチうんち

ちからを入れてもなかなか出てこない。水分が少なくて、こげ茶色をしている。肉やお菓子ばかり食べているとカチカチうんちになる。


・すっきりうんちの出る運動(中略)

うんちっち体操には、しゃがむ、ひねる、ジャンプする動きを取り入れ、腸管運動を促し、腹横筋を強化することも期待している。

さいたま私立病院の中野美和子医師


●快動編
第4の快 運動・遊びからみた子どもたち
中村和彦(中略)

・遊びには、遊びを成立させるための条件がある。時間と空間、それに仲間の三つで、いずれも間という字がついているため、「三つの間」あるいは「三間」(サンマ)と呼ばれている。


●連結編
親子の快 親が変わるための処方箋
瀧井宏臣(中略)

・テレビに頼っていたのは親自身だったことがわかったこと。子どものお守をしていたテレビがなくなると、子どもたちは親自身のところに来て話しかけたり絡んだりした。それを煩わしいと感じるか、かかわってほしいと感じるかで、親の対応は分かれたという。


・日本PTA全国協議会「子どもとメディアに関する意識調査」二〇〇八年

※参考:「22年度-子どもとメディアに関する意識調査」が出ています。
日本PTA全国協議会のウェブサイトへ


・今日本中に溢れている「がんばれ!」のキャッチフレーズには危険を感じている。危険の中身は二つ。極端な画一化に向かうと危険と、がんばりすぎると早晩燃え尽きる危険の二点。

加藤篤


●書籍『四快のすすめ~子どもの「快眠・快食・快便・快動」を取り戻す』より
神山 潤 編集
新曜社 (2011年11月初版)
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