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日野 佳恵子 氏 書籍『クチコミュニティ・マーケティング』より

このページは、書籍『クチコミュニティ・マーケティング』(日野 佳恵子 著)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・女性はのクチコミは男性の3倍の伝達力があると書いてある。女性は素敵な店を見つけたらすぐに友人、知人に伝えたくなる。


・この会報紙「ハー・ストーリィ通信」(中略)この会報紙に、「○月○日、会員のAさんがチラシづくりを手伝ってくれました」とか「○月○日、Bさんが自分のイラストを持参して来社してくれました。ありがとう」というように、会社で起こった小さなエピソードを探しては、オフィスの様子を伝えていた。


・「会員集め」「営業」「仕事の創出」という三つを全部手に入れるために一石三鳥の方法を考えた。それが自社で考えた企画物やイベントだった。代表的な三つの事例をここに挙げる。


一つめは、女性雑誌の発行。地域の元気な女性を取材して紹介する雑誌の創刊を企画し、広告スペースを用意して企業をまわった。『じぶんさが誌』と名づけた雑誌(中略)


二つめは、イベントだ。初めてのイベントは、「主婦の生きがいワーキング」というタイトルで、東京から講師をお招きした。(中略)


三つめは、実践講座の開催だった。実は、一つめの『じぶんさが誌』という雑誌も、二つめのイベントの開催も「会員向けの実践講座」だったのだ。


・営業とは、人的な活動だけをいうのではない。自分に代わって「仕事をしてくれる」「働いてくれる」「営業してくれる」モノたちも意識する必要がある。


その一つが「ツール」だ。「ツール」とは、人の目に触れるもの、メッセージを伝えることでのできるものだ。たとえば、名刺・会社案内・チラシ・パンフレット・ホームページ・ポップ・看板といったものだ。


・会社案内を制作するときには、クチコミュニティ・マーケティングとしてはずしてはいけない二つのことを意識してきた。

一つは「1本立てる!」が相手にちゃんと伝わるかどうかが基本だった。(中略)特徴がはっきりと相手に伝わるかどうかによって、会社案内は、ごみ箱行きか営業マンになれるかが決まる。


二つめは、「自分がもらったら読みたいか」という視点だ。(中略)最新の会社案内は、(中略)「雑誌風会社案内」にした。


・「雑誌風会社案内」だった。制作ポイントは六つ!

1 個人の感情に訴えるつくり/経営者の人柄、社風、思想、個性を出す。

2 イメージはビジネス雑誌/記事型・取材型。

3 内容は製品紹介に終わらせない/他社にない独自性を強調し、相手にどのようなビジネス効果をもたらすかを明示することが大事。

4 相手の利益を考える/お客様は、物を買いたいのはなく、「売上を上げるヒントを探している」。(中略)

5 説得力をつけるためには、実際のお客様の声を掲載して実績を示すことがもっとも効果的。会社案内やチラシ、パンフレットにいいことが書いてあるのは当たり前。実在する会社名、お客様の声こそが知りたい。

6 デザインイメージ/雑誌風という切り口はさまざまなものに使える。


・クチコミとは「人の心を動かすこと」から始まる。印刷されたダイレクトメールより、一筆箋に手書きでお礼が書いてあるほうが気持ちが伝わる。しかし、誰もがわかっていながらなかなかできない。


・メディア・リサーチ・センターが発行する『雑誌新聞総かたろぐ』。これで媒体チェックをしておくと失敗がない。


・プレスリリースは、どこまでいっても形式的な文章のイメージ。実はファックス用紙に手書きで書いたり、封書に手書きの手紙を入れて送るほうがずっと採用される確立は高い。


・クチコミュニティ・マーケティングの法則(中略)

1 自分の思いを発信。
2 ワインに関心があると思えるキーパーソンを集める。
3 女性の大好きなおしゃべりの場をつくる。
4 友人・知人を巻き込みやすい場をつくる。
5 自分から出向く。
6 モノではなく気持ちありき。
7 集まった人たちと仲間になる。
8 情報を提供することで、「営業マン」から「伝道師」になる。


・いかに人間は移り気なのかがわかる。なかでも嗜好品やトレンド物は早い。それに対して、思想やポリシーは長く、浮気がない。

※嗜好品やトレンド物とは、携帯電話、缶コーヒー、ビールなど


・座談会では、男性は結論や成果に結びつく「答え」を期待する。しかし、女性は香りが強すぎるとか、ニセモノっぽいとか、ちょっといい感じとったように「すぎる」「ぽい」「感じ」といったファジーな言葉を使う。


・女性を理解し、女性向けに商品をつくり、女性に支持されようと思ったら「女性言葉」であるプロセス型思考を受け入れることは絶対条件だ、もっといえばプロセス型思考だという前提に立って、物事を見てみることだ。


・母性とは種族保存の本能だ。種族保存とは、持って生まれた「家族を守る」という本能だ。(中略)男性の種族保存は、「戦い」という形に置き換えられる。


・男性の「戦う」とは「相手を減らせて生き残る」という思考。女性の「種族保存」とは「産み増やして生き残る」という思考。つまり「家族を守る」という目的に対して、まったく正反対の思考を本能づけられているのだ。


・女性が集まるキーワード(中略)

女性の場合、「日常」と「非日常」の2種類の楽しみ方がある。たとえばお得感といったもの。リクルートが女性向けに出している『ホットペッパー』というクーポンだらけの情報紙がある。(中略)


女性の遊び心に訴えるには、こうした「日常」をより有意義にするものと、「非日常」を感じとれるものを、変化をつけて盛り込むことが肝要だ。


・会社を魅力的に見せる10の方法

1 ネーミングを変える
2 「らしさ」、イメージを統一する
3 デザインを変える
4 提供価格を変える
5 伝え方を変える(営業トーク・宣伝方法)
6 「気持ちに訴える」ツールをつくる
7 お客さまの声を公開する
8 社員の姿を公開する
9 キャッチフレーズをつくる
10 ロゴと色を決める


・「話す」という字は、「舌で言う」と書く。語るという字は「吾のことを言う」となる。つまり「話す」は口で伝えることだが、「語る」とは自分のこととして伝える、または、自分自身を伝えるという意味と解釈してもみてもいいかもしれない。


・主婦がクチコミをもっとも意識するのは、情報が入りにくく、なおかつ自分や家族の未来に直接大きく関わるものだダントツに高いことがわかる。

※例:子供の塾を選ぶとき、幼稚園・小学校を選ぶとき、病院を選ぶとき


・クチコミは身内から始まる(中略)社員が外で会社の悪口をいうことほど説得力のあるものはない。


・「お客様満足」「顧客第一主義」という言葉が掲げてある企業は数限りなくあるが、この会社ほど本気で実践している姿が目に見れるところは少ないと思う。


●書籍『クチコミュニティ・マーケティング』より
日野 佳恵子 著
朝日新聞社 (2002年9月初版)
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