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小菅 正夫 氏 書籍『「旭山動物園」革命~夢を実現した復活プロジェクト』(角川書店 刊)より

このページは、書籍『「旭山動物園」革命~夢を実現した復活プロジェクト』(小菅 正夫 著、角川書店 刊)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・旭山動物園には、上野動物園のように、パンダなどの珍獣がいるわけでもないの、どうしてコレだけの人気が集まったのでしょう(中略)

一言でいえば、「見せ方を工夫したから」である。(中略)人間にたとえれば、ボールを遠くに投げる能力のある人にその能力を生かせる環境を与える、歌の上手な人には、その歌声を披露できる場を提供する。


・動物それぞれの能力を発揮できる行動展示を行うことで、動物がイキイキすることを、飼育する中で確認してきた。(中略)イキイキする動物をみることで、人間の側も嬉しくなり、元気になることも、入園者の声を聞いたり、表情を見ていてわかった。(中略)


動物も人間も、「自分らしさ」を発揮できる環境はなにものにも替え難いということである。


・動物園の四つの役割(中略)

「レクリエーションの場」「教育の場」「自然保護の場」「調査・研究の場」の四つの役割がある。


・なにしろ、それぞれの動物を誰よりも知っているのは、飼育係なのだ。その一端を披露するだけで、面白いガイドになるはず


・高価なパネルよりも手書きのポップ(中略)

喪中(死亡告知)

○キリン(タミオ)

「2004年8月17日に死亡しました、日本で2番目に高齢のオスのキリンでした。(タミオ 1983年1月22日生まれ 1984年6月3日来園)」(中略)

ある入園者が、「パネルから、飼育係の動物に対する愛情や思いが伝わってくる」と言ってくれた


・動物園の展示方法を考える場合、私たちがいつも念頭に置いているのは、動物の側に立って考えることである。(中略)人気のあざらし館(中略)透明の円柱トンネルの中を気持ちよさそうに泳ぐアザラシ(中略)

なぜ、アザラシはマリンウェイの中を通るのだろう。

アザラシは、とても好奇心の強い動物で、マリンウェイ越しに人間が見えると寄ってくるのである。(中略)ネコに猫じゃらしがあるように、アザラシにとっての「猫じゃらし」を人間がしているわけだ。


・さる山の下の階では、窓ガラスに蜂蜜を塗り、それをなめるニホンザルを観察できるところも面白い。よくに犬歯の鋭さや、ガラスについた指の指紋がはっきりとわかるような展示になっているところが斬新だ。優位なサルから順番になめにくるのがわかり、ニホンザルの社会構造も垣間見られる。


・新しいことには必ず反対意見がある

オランウータンの空中散歩は、まさに老若男女が楽しめる施設の一つとなった。(中略)しかし、計画を公表した直後から、あのオランウータンが入園者の上に落ちてこないかと、マスコミから攻撃された。ある記者から、「園長、絶対落ちないってどうして言えるんですか」と突っ込まれた。私が落ちてこないと考えたのは、オランウータンの腕力が桁外れに強いからだ。


・個性と組織(中略)

たとえば、手書きポップの内容に関しても、私はチェックしない。私がそういうことをし始めると。どうしてもポップに書く内容を自己規制してしまうおそれがあるからだ。


・勝負には徹底的に執着するが、結果にはあまりこだわらない。つまり、作戦どおりやって負けたら、それは相手が一枚上手だったということ。


●書籍『「旭山動物園」革命~夢を実現した復活プロジェクト』より
小菅 正夫 著
角川書店 (2006年2月初版)
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