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外山 滋比古 氏 書籍『子育てのヒント』(新学社 刊)より

このページは、書籍『子育てのヒント~子育て中のお母さん・お父さんに贈る』(外山 滋比古 著、新学社 刊)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・学校の成績がいいのは記憶力がすぐれているからです。頭のよい子は記憶力がよいのです。その記憶力も、持って生まれたものではありません。(中略)


よく聴く。心をこめて聴く習慣をつければ自然に記憶力もよくなります。


・人間がものを学ぶ第一の原則は、この“くりかえし”“反復(練習)”であります。どんなに難しいことでも反復、練習していれば、いずれはできるようになります。


・よい習慣をつけるほかに、心をはぐくむ方法はありません。もう一度言いますと、何かをします。何度も何度もくりかえしていると、やがて、ほとんどしていることを意識しなくなります。自然にできるようになります。これが習慣です。


・学校も、同じように原点主義の子育てをしています。学校と違いテストをしませんから、点こそつけませんが、ふたこと目には叱っています。それをしつけだと思っているのですが、いくら叱ってもあまり効き目がありません。(中略)


これまでは、悪いところを直し改めさせる方法でしたが、これからは、よいところを認めて、それを伸ばしてやるようにするのです。(中略)叱るのが減点方式なら、これは加点方式です。


・ふたこと目には叱るようになる(中略)こどもが三つくらいのときに、お母さんのことばの調子が変わる(中略)その理由は(中略)よその子が気になりだすからです。生まれて二年くらいの間、お母さんはわが子のことだけを見ていて、よその子のことなんて目に入らない。(中略)


よその子と比べてはいけないのです。比べれば、どうしても、よその子のほうが進んでいるように思われるのが親心です。


・長野県駒ケ根市の学校心理士、小平幸春さん(七十二歳)が児童生徒四五〇〇人に行ったアンケート調査です。大人からほめられたことのあることもほど問題行動がすくないという結果が出ました。(中略)


児童は学年が上がるにつれて、ほめられることがすくなくなり、そのために、自分が好きでなくなっていく


・澤柿教誠(さわがききょうじょう)先生の講演を聴きました。ノーベル賞の田中耕一さんを小学校のときに担任された方です。田中さんは受賞式から帰国すると、まっ先にこの恩師のところへ報告とお礼を言いに行かれた(中略)


いちばん感動したのは澤柿先生が、こどもの言うことに耳をかたむけ、その観察のするどさ、すばらさしに、いちいちおどろいておられることでした。こどもは天性の科学者である、というのが先生の信念のようです。


・「普通、運動をすると勉強ができない、と言われますが、いかがでした?」
「あとで考えたことですが、運動の練習が忙しくてロクに勉強する時間のないときのほうが学校の成績がよかったですね」(中略)


「どうも授業の受け方に問題があるようです。運動の練習で勉強の時間がないと思うから教室ではそれこそ真剣に先生の話を聴きます。授業中に勉強が頭に入ってしまいます。運動をやめて時間があるようになると、気がゆるんで、聞き方が雑になる。それがいけないのでしょう」


・テレビの害があります。(中略)最大の害はひとの話をよく聴けなくなることです。(中略)テレビは、よく聴かなくても、映像、絵がありますからわかるように思います。実際ではテレビほどはっきりした映像がありませんから、わからなくなるのです。テレビは耳を悪くします。話を聞いても、よく理解できなくなります。


・ユダヤ人の家庭では、こどもにテレビを見せないで、つとめてラジオを聴かせるそうです。それで頭のよい子が育つと考えられています。


●書籍『子育てのヒント~子育て中のお母さん・お父さんに贈る』より
外山 滋比古 (とやま しげひこ) 著
新学社 (2011年10月初版)
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