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電子書籍『「応援したくなる企業」の時代』(博報堂ブランドデザイン 著、アスキー・メディアワークス 刊)より

このページは、電子書籍『「応援したくなる企業」の時代』(博報堂ブランドデザイン 著、アスキー・メディアワークス 刊)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・「ターゲットにモノを売る」というまちがい------「ターゲット発想」から「コミュニティ発想」へ


・人間には一時的なよろこびや快楽を求めがちな性質がある。その状態を目的とし、そこに重視してモノやサービスを提供すれば、たしかに生活者からもポジティブな反応を得られる可能性は高まる。(中略)


だが、一時的な快楽を重ねても、本質的な部分を「幸福化」することはできない。


・「お客さま」を攻略する(中略)

しかし、じつはここには大きなあやまちが潜んでいる。それは顧客を「攻略すべき対象」として、無意識のうちに敵対してしまっていることだ。(中略)


企業はどのような姿勢で市場にのぞめばいいのだろうか。その手がかりのひとつが、ターゲット発想、戦争発想といった対立概念の不可思議前提を捨てることにある。生活者を攻略する姿勢を捨てて生活者のなかへと飛び込んでいく。


・「さっぱり売れない」といった事態に陥ってしまうことも少なくないのである。原因のひとつは、企業が応えようとしたニーズそのものにある。アンケートに答えて出てくるような要望は、生活者の意識のごく表層的な部分から出てきている。そのレベルのものは、このご時世であれば、たいてい別の企業が先に見つけているし、ほとんどが商品化されてしまっていて、真新しいものではない可能性が高い。(中略)


自動車王として知らせるヘンリー・フォードは「もし消費者に『なにが欲しいですか?』と訊ねていたら、『もっと速く走れる馬を』といわれただろう」と語ったといわれているが、本当のニーズは顕在化した意識にはない。


そう考えると、生活者本人に訊けば、それがそのまま生活者視点であるという考え方が、うまくいかないことにも納得がいくのではないか。


・ネット上などで見かける多くのブランドコミュニティは、コミュニティとは名ばかりのプロモーションサイトであることが多い。おかげで、せっかくのSNSやブログが、単なる掲示板の延長のようになってしまっていることも少なくない。(中略)


最大の原因は、やはり本質的なところで、企業と生活者は対立概念であるという前提を脱することができず、「コミュニティ発想」になりきれていないことにある。ソーシャルメディア上のオンラインコミュニティは、生活者主導社会の象徴ともいえる場所


・「マーケターは“似た嗜好の人びとで集まりたい”“互いに助け合いたい”といった人間の基本特性を学ぶのに多くの時間を割り当てるべき」だともモーラン氏は主張している。


・企業と生活者の関係の変化

to C    “上から目線”

 ↓

from C   “下から目線”

 ↓ 

with C   “フラットで対等な目線”


・求められるのは「モノを売る」という発想から「仲間を広げていく」という発想への転換だ。


・日本には模倣というすぐれた特性もある。異文化を模倣し、それをみずからの文化になんの違和感もなく融合してしまう力にはすばらしいものがある。これほど外国文化を無理なく固有の文化に融合させている国は、世界広しといえどもそう多くはないはずだ。


・産経新聞(2011年2月25日付)によれば、島根県が発行する「日本で47番目に有名な県」といった自虐的な文句を並べたカレンダーが、「1月末に完売したため増刷したが、それも3日間で完売」し、人気を博している


・(※産経新聞(2011年2月25日付)によれば、)同じ記事は、「世界でもっとも汚いホテルランキング」を発表した旅行会社トリップアドバイザーが、「世界一汚いホテルに泊まるツアー」を企画したところ、予想を上まわる応募があったとも伝えている


・イタリア車の熱烈なファンがいて、「イタリア車のよさはよく壊れることだ、そこがかえって人間的で愛着がもてる」などと熱く語る。私にしてみれば、おかしな道理にも思えるのだが、彼は商品のスペックや品質の高さではなく、メーカーや商品ブランドとの絆を強く感じているのである。


・人間は自分の頭のなかのごく一部しか意識できておらず、日常的な行動のほとんどは、深層心理のなかで無自覚のままおこなわれている、とする説がある


・米国のニューロマーケティング専門のリサーチコンサルティング会社バイオロジーによる最新の研究報告では、人がなにかを好きになる“共感”という感情は、脳の反応によって、おもに「尊敬」「脅威」「仲間」「畏怖」の4パターンに分類でき、さらに細分化して最終的には16パターンまで類型化できるとしている。


・エコカーは、一般車に比べて高額であるものの、売れ行きは堅調だ。商品に込められた、地球環境に配慮した取り組みをしていこうという企業の姿勢が、生活者の共感を得ているのである。


・自分にとってのメリット、デメリットではなく、揺るぎない姿勢に共感できるかどうかを選択基準とする人たちが、若い世代を中心に増加しつつあることがうかがえる。


・もはや、モノやサービスがすぐれているというだけでは、生活者の心は動かなくなってきている。生活者に欲しいものを問いかけ、そのニーズに応えることでビジネスが伸長した時代と比べると、表面上は難しい環境になっていると感じられるかもしれない。


・ハーバードビジネススクールのジエラルド・サルトマン名誉教授によると、人間は頭のなかにあることのうちの5%程度しか言語化できず、残りの95%は無意識下に置かれたままになっているという。自分の意識をすべて自覚しているわけではなく、日常的な行動のほとんどが、深層心理のなかで無自覚のままおこなわれているのである。


・臨床心理学の第一人者であったヒューマン・グロウス・センターの吉本武史氏(故人)によれば、勘とは、身体的な経験やノウハウがありながら言語化できない状態を指す。(中略)


吉本氏は「判断に迷った場合は、無意識に訊いてみるほうが、結果として判断を誤らないことが多い」と、くり返し語っていた。つまり、数字や論理よりも感覚的な基準や直観をもとに判断するほうが、ずっと合理的といえるのである。


・勘の重要性を端的に表す逸話として、「アフリカの靴屋」という話がある。マーケティングの寓話としては古典に属する有名なものだ。


あるとき、2人の営業マンが、未開の地に靴を売り込みに行った。現地には靴を履く文化がなく、実際にだれひとりとして靴を履いていない。その様子を見て一方の営業マンは、「ここでは絶対に靴なんて売れない」と本国に報告した。だが、もう一方の営業マンは、「こんなに靴を売り込めるチャンスはない。大至急、大量の靴を送ってくれ」と指示を出したという。


靴を履いている人がいないという事実は同じだ。しかし、それをどう読み解くかによって、判断の仕方がちがってくる。


・言語化できない“暗黙知”をとらえる

グループインタビューや調査データから、うまく生活者の要望をくみ取れない理由のひとつもここにある。直接ニーズを問いかけたところで、生活者は自分が感じていることのごく一部しか言語化できない


・マーケティングの現場でも、近年、生活者の非言語領域に接触し、暗黙知をとらえようとするさまざまな試みが進んでいる。そのひとつが、ビジネスエスノグラフィである。「エスノグラフィー」は、直訳すると「民族誌学」(中略)


ごく簡単にいえば、「フィールドワークによる観察」と「解釈」によって、他者を理解しようとするアプローチである。これをビジネスにあてはめ、生活者の行動をつぶさに観察し、そこに隠された潜在的な要望を読み取ろうとする試みがいま進んでいる。


・かの発明王のエジソンは、子どもの頃、「1+1=2」という数式に納得できず、なぜ「1+1=2」なのかと問いつづけて、周囲を困らせたという有名なエピソードがある。


1個の粘土と1個の粘土を合わせたら、大きな1個の粘土になるだけなのに、なぜ2個なのか、という素朴な疑問だ。(中略)


水1リットルとエタノール1リットルを混ぜても、やはり2リットルにはならない。2リットルより、わずかに少なくなるそうだ。


同じことはビジネスの世界にも見られる。1の売り上げのある店を2つ合わせて面積を2倍に拡大しても、売り上げは2にはならない。


・イノベーティブなアイデアは、論理を着実に積み上げれば生まれるという性質のものではない。発想に飛躍を生み出すために、どうしてもある種の偶発的な要因を取り込む必要がある。


・頭で考える前にまず手を動かし、なにかをかたちにしてみることで、あとからそこに意味を見出そうとするもので、それゆえ、意図的になにかをつくろうとして、レゴづくりに取り組んではいけない。レゴを使って、まずは思いつくままをかたちにして、あとからそれに意味を付与する。


・これからの時代、社員に好かれる企業であることは、なによりも大切なことだと私は考える。そもそも内部の社員に好かれない企業が、外部の生活者に好かれるはずはないのだ。


・まだオフィスに家族を気軽に連れてこられるような、オープンな環境を整えている企業は少ない。が、近年、社員の家族も企業にとっては重要なステークホルダーだという考えから、企業見学というかたちで、社員の家族をオフィスに招待する企業は博報堂も含めていくつも出てきている。(中略)


職場を見学するだけでなく、家族にも仕事を体験する機会を提供している企業もある。ある流通関連の企業では、夏休みの特別企画として社員の家族に実際の業務を体験学習してもらうプログラム「家族の職場参観」を実施している。これには業務への理解を通じて子どもの仕事観を育成したり、親子のコミュニケーションを促進させたりするねらいがあるという。


・趣味をビジネスとして成功している例はいくつもある。そのひとつが、アウトドアスポーツ用品メーカーのモンベルだ。会長の辰野勇氏が出演したテレビ東京系列の『カンブリア宮殿』によれば、総勢500名ほどの社員は、ほとんどが登山やキャンピング、マウンテンバイク、カヤックなどのアウトドアスポーツ愛好家だという。


・リフレーミングとは臨床心理学などで用いられる言葉で、その名のとおり、すでにある枠組みや概念、価値観といったフレームをいったん外し、フラットに見つめて設定しなおすことをいう。


・『U理論 過去や偏見にとらわれず、本当に必要な「変化」を生み出す技術 』(英治出版)


・人間は「本来の皮膚」のうえに「衣服」を着用し、「住居」に守られ、さらに「社会環境」に身を置き、「地球環境」のなかで生きている。これらをフンデルトヴァッサー氏は「5つの皮膚」ととらえた。(中略)


住居単体としていかにすばらしくとも、それが地球影響を及ぼすようであれば、結果的に不利益をもたらすと考え、「すべてに不適切ではない建築」をめざすべきだとしたのである。


・ブックランナーの松永光弘さんには、本書の編集ディレクションに加えて「博報堂ブランドデザインブックス」の立ち上げおよびプロデュースの面で、(中略)お世話になった。


●電子書籍『「応援したくなる企業」の時代 [Kindle版]』より
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