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梅原 大吾 氏 電子書籍『勝ち続ける意志力~世界一プロ・ゲーマーの「仕事術」』(小学館 刊)より

このページは、電子書籍『勝ち続ける意志力~世界一プロ・ゲーマーの「仕事術」』(梅原 大吾 著、小学館 刊)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・本書に書かれていることは、ただ勝つのではなく、「勝ち続ける」ことに主眼を置いているという点である。なぜ、「勝つ方法」ではなく「勝ち続ける方法」なのか? 両者は似て非なるもので、時としては相反するほどに大きな隔たりを見せる。「勝つ」という言葉は、「結果を出す」と言い換えることでよりイメージしやすくなるかもしれない。「結果を出す」ことと、「結果を出し続ける」ことは根本的に性質が異なる。結論から言えば、勝つことに執着している人間は、勝ち続けることができないということなのだ


・ゲームしかない自分に嫌気がさし、こんな自分でいいのかと自問自答する幸い毎日のなかにあって、格闘ゲームで相手を負かした瞬間だけは気持ちは安らかに保つことができた。だから必死に打ち込み、時間と身体を削って勝つことを追求した。


・多くの人が現実逃避のためのゲームセンターに足を運んでいるのだった。学校に居場所がなかった僕は、彼らと馬が合った。ただ話を合わせるために、本当はやりたくもないサッカーをやったり、見たくもなくドラマを見たり、聞きたくもなく音楽を聴いているような学校の友達よりも、好きなゲームをしに集まっている彼らといる方が、よっぽど純粋な人間関係だと思えてならなかった。


・「俺は部活もしなければ勉強もしない、代わりにゲームをしている。それならば他の人間が部活や勉強に注いでいるのと同じくらいの、いいや、それ以上のやる気と情熱を持ってゲームに向き合わないと、あまりにも格好悪いじゃないか。よし、これからは1分もムダにせずとことんゲームを追及してやるぞ」


それは、コンプレックスが生み出した凄まじいエネルギーだった。


・常勝を妨げる壁のひとつに、ゲームとの相性の問題がある。相性がいい、得意だからと言って努力を怠るような人は勝ち続けられない。過去の実績に頼る人と言い換えてもいいだろう。強さをキープするためには、様々な要素を兼ね備えておかなければいけない。そこを自覚しない限り、いつまで経っても偶然に身を任せることになるので、結果、「あのゲームだけは強いけど・・・・・・」という過去の人になってしまう。


・僕はこれまでの人生で何度もミスを犯し、失敗し、そのたびに深く考え抜いてきた。だから、流れに乗って勝利を重ねてきただけの人間とは姿勢や覚悟が違う。何も考えずに、自分のセンスと運だけを頼りに歩いてきた人間と対峙すると、相手の動きがチャラチャラと軽く見える。性根が定まっていないこと、さらには緻密な分析に基づいた動きでないことに、すぐに気がつくのだ。


・結局、周りの人間は結果のみで評価する。だから自分にしか分からない努力を続けている最中は、たいてい誰にも認められない。物事の表面しか見ることができず、深く考察しない人間は、努力の過程を見ることなく結果だけを見てバカだ無謀だと吐き捨てる。


・便利な技というのは応用が利かない。その技がすべて。つまり、自分自身は何も成長していない。システムに頼っているに過ぎず、自分は少しでも工夫していない。だから、便利な技が通用しなくなったとき、技自体がなくなってしまったときにはどうすることもできない。


・結局、地道な努力で培った経験や技術が伴わなければ、才能すらも持ち腐れとなってしまうケースは多い。文筆家を例にすれば、どれだけ素晴らしいことを考えていても、それを伝えるテクニックがない人の心は動かせないと思う。


・必死に見つけ出した戦術、いわゆる特許のような戦術は自分だけのものではないと早い段階で納得した。ならば、自分だけのもので、永遠に自分を勝ち続けさせてくれるものとは何か?それは新しい戦術(特許)を生み出す努力であり、発見に必要なノウハウだ。そのことに気づいてからは、真似されても何とも思わなくなった。生み出した特許よりも、新しい特許を生み出す力の方が遥かに重要なのだ。


・僕にとっての正しい努力。それはズバリ、変化することだ。昨日の同じ自分でいない------。そんな意識が自分を成長させてくれる。ゲームの世界においては、変化なくして成長はない。


・気になったことは必ずメモするようにしている。そのときに時間があるわけではないので、後で絶対に解決しないといけないと心に決め、直感的に「問題になるかも」と感じたことはすべて分かりやすく箇条書きにしておく。僕の場合は、いつも携帯電話にメモをしている。


・考える力(中略)

ヒントがないか探しながら話を聞いていると、意外な答えに巡り合えたりした。それから、たくさんの本を読んでいた。スポーツ選手の自伝とか、将棋の名人の対戦時にエピソードとか、ジャンルは違うけど勝負の世界に生きている人たちの言葉は、ときに参考になった。「あぁ、似たようなところで躓いているな」「なるほど。こういう解決法があるんだ」そうやって、なんとか答えを見つけ出そうとする子どもだった。


・人の評価や結果は一過性もので、それよりも自分がやっている努力の方が遥かに尊いと思えるようになった。自分の取り組みが正しいのか、正しくないのか。そこで煩悶(はんもん)してしまうのは、まだ自信がなかったからだ。


・雀荘のバイト内容は、大きく分けてふたつある。ひとつは接客。飲み物を出したり、簡単な食事を作ったり、片付けをしたりする。もうひとつが代打ちと呼ばれるもので、人数が足りない卓に入ったり、トイレに行く人の代わりに打ったりする仕事だ。


・友達には驚かれるが、僕は親に反抗したことがない。「お前は反抗期がなかった」と両親も言う。ゲームセンターに通い続けたのがひとつの反抗と言えば反抗だが、反対を押し切って通っていたわけではない。やりたいことを認めてもらっていたので、乱暴な口を利く必要もなかったし、当たり散らす理由もなかった。


・自分を痛めつけていると、努力しているような気になる。しかし、そんな努力からは痛みと傷以外の何も生まれてこない。


・僕は毎日、自分のやりたいことに打ち込んでいるだけであって、勝負に固執していない。もちろん、大会になれば勝敗をまったく意識しないということはないが、勝敗にこだわりはない。対戦から得られるもの、自分の成長がすべてなのだ。勝ちから得られる収穫があればいいし、負けから学ぶことがあればいい。


・迷いながらも、続けてきて良かったと思えるようになった。どれだけ悩んでも迷っても、目の前にある道を突き進めばいい。そうればきっと、その道がいつか自分だけの道に変わるような気がしているから。


・新しいものを否定しないこと。そして、新しいものから素直に学ぶ姿勢を忘れないこと。年齢を重ね、経験を積み、ある程度のポジションを手にすると、実際にそのふたつを心掛けるのがいかに難しいかが分かる。年齢や経験を重ねるほど、どうしても自分の都合で物事を考えようとしてしまう。以前はこうだった、これが常識だ、そんなことはあり得ない、などといった既成概念に縛られ、偏見や固定観念を捨てられない。


・運に頼る人間は勝ち続けられない。その真実に気づいた。勝ち続ける人間は、運が悪くても勝てる道を追求し続けている人間だ。いわば、運に頼らない覚悟を持っていると言ってもいいだろう。

「運・不運なんて関係ない」

そう断言できるようになった者のみが、運・不運すら超える、神技の領域へと踏み込んでいくことができる。


・梅原 大吾(中略)

日本人で初めて“プロ・ゲーマー”という職種を築いたプロ格闘ゲーマー。(中略)「世界で最も長く賞金を稼いているプロ・ゲーマー」としてギネスが認定。


●電子書籍『勝ち続ける意志力~世界一プロ・ゲーマーの「仕事術」』より
梅原 大吾 著
小学館 (2012年10月初版)
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