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高津 淳 氏 書籍『いそがなくたって、そこに本屋があるじゃないか』(サンブックス 刊)より

このページは、書籍『いそがなくたって、そこに本屋があるじゃないか』(高津 淳 著、サンブックス 刊)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・固定観念を捨てて売りたいと思えば、一番客の目に付く所に置けばいい(中略)

たとえば今回は腰痛の本を売ろうと思えば、ゴルフ雑誌の中にブチ込むとか、ストーカー対策の本が出たら女性誌の間に平積みするとか。強引だけどある一つの関連性さえ成り立っていれば、何処にだって動かせるし、逆にお客に考えてもらう棚にすることだって出来る。


・“某フェア”という企画は、版元側から依頼される例、いわゆる版元主体であったり、取次の企画推進課が仕組んだ統一フェアの取次主体であったり、お客が店側に持ち込んだりする読者主体であったり、店のスタッフが独自のテーマで構成を決めて行う書店主体であったりして、四つの団体主体が入り乱れて行っていることになる。


・書店の「棚」担当者は、一体誰がどのような判断で決めているのか(中略)

「基準って言ってもね、一〇〇坪の店で社員三人でしょ。その中の一人が店長の僕だから、担当決めるのに基準なんてものはほとんどないよ。とりあえず決めておいて忙しくなったら皆で手伝ってやりくりしてるって感じだよ」


・手帳(中略)

早く陳列することに利はあるのか?そう、ないこともない。それは手帳という商品、毎年同じ物を使うというユーザーが五割近くもいるらしく、早めに買っておくという指定買いが多いということ。一度品切れになると追加が入らないから心配になる。


・「究極の本の並べ方」を会得した。題して「あと一週間で返品しますよコーナー」。“返品対象商品陳列再浮上”という企画で、お客の購買心理を煽り、少しは返品率減少に繋がる一石二鳥の並べ方だ。


・本屋が本屋で在り続けるためには、「本だけ売る」という固定観念は今なもうない。集客率の高い店ほど、他業種からいろいろな提案が持ち込まれる。


・『売約済』と紙書いて貼っておきましょう


・図書券・カードの需要は春に多い。オリジナルカードの利用も多く、(中略)使い終わった図書カードの図柄を見る(中略)何故かTV局のPRプリントがやたら多く使われていることに気付く。次は建設会社だ。


・(※高津)淳はペンネームだし


・読者は雑誌だろうかムックだろうが呼び名には関係なく「特集」で買っていく。だから僕らも第一にその版元名を頭に入れるより特集名を覚えておかなければならない。


・芥川賞(中略)直木賞(中略)

ともに昭和一〇年菊池寛に発案によって文藝春秋社が創設した文学賞ということ。芥川賞は純文学、直木賞は大衆文芸の区分けで年二回の選出。芥川賞は『文藝春秋』に、直木賞は『オール読物』に全文掲載される。言ってみれば文春の賞


・版元の協賛を仰ぎ約一五点の休刊誌をドカーンと集めてしまったのだ。

「こんな雑誌もありました。勝手に休刊されたけど並べてみました。少し懐かしく思って手にしてしてください」というコピーのもと、展開したとたん、売れるわ売れる、追加はするわ、業界紙は取材にくるわで大盛況のなかでフェアは終わった。


・街の本屋では実用書コーナーがかなり縮小傾向にあるのだ。生活そのものをHOWTOしてくれる選択肢は至る所にあり、何も本を買わなくても事足りてしまうからだ。


●書籍『いそがなくたって、そこに本屋があるじゃないか~今も昔もこれからも、書店は街の情報発信基地なのだ』より
高津 淳 著
サンブックス (2004年6月初版)
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