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速水 健朗 氏 書籍『都市と消費とディズニーの夢』(角川書店 刊)より

このページは、書籍『都市と消費とディズニーの夢』(速水 健朗 著、角川書店 刊)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・日本では、なぜかショッピングモールは下層階級の消費と結びついているというような誤解が生じている面がありますが、世界的にはショッピングモールとは、アッパーミドル層の消費の象徴です。


・遊園地とテーマパークの違いとは何でしょうか?テーマパークとは、ひとつの世界観に貫かれ、そこを訪れる者に現実世界との連続性を感じさせないようコントロールされた環境のことを指します。


・ディズニーランドが徹底的に排除するのは、「現実」です。ランドの中からは、外の世界の建物などが極力目に入らないよう配慮されているというのは有名な話です。また、ファンタジーの世界には必要なのない、裏側のしかけをディズニーランドは、完璧にバックヤードに覆い隠し、客(ゲストと呼ぶ)の目に触れさせないというのは、ディズニーランドの鉄則です。


・「トイ・ストーリー」に示された二つのフロンティア(中略)

カウボーイと宇宙警備隊員。つまりは、アメリカの新旧二つのフロンティアに関係したキャラクターが、この作品シリーズの主人公なのです。


・作家のジョン・スタインベックが「アメリカの母なる道」と呼んだ「ルート66」が完成したのが一九二六年のことです。この道は、中西部から西海岸へと向かうハイウェイです。中西部とは、シカゴからデトロイトのある五大湖周辺から、オハイオ、カンザス、ミズーリ辺りを指す地域で、コーンベルトと呼ばれる穀物地帯が広がっています。


・駅名の「たまプラーザ」というネーミングは、スペイン語で広場を意味する「プラーザ」から取られており


・モールとデパートの違い(中略)

ショッピングモールは、業界で言えば不動産業、不動産賃貸業に属します。デベロッパーと呼ばれる開発主体が、箱となる建物の計画、設計、建築を行い、賃貸としてその売り場を提供するビジネスを行っています。(中略)


一方、デパートは、小売流通業の一形態で、基本的には仕入れた商品をデパートの店員が販売しています。


・ショッピングセンターとは、一つの単位として計画、開発、所有、管理運営される商業・サービス施設の集合体で、駐車場を備えるものをいう。


・ディズニーランドの運営主体であるオリエンタルランドは、京成電鉄、三井不動産、朝日土地興業の三社の合資によって生まれた会社です。つまり、船橋ヘルスセンターの開発に携わったのと同じ会社の合資によってつくられたのです。(中略)


船橋ヘルスセンター(中略)では時代のニーズを掴み損ねたことで、最終的に撤退を余儀なくされました


・訪日観光客が日本観光に来る最大の目的は、名所でも遺跡でも自然でもありません。ショッピングです。今、手元にある香港で売られている二〇一〇年版の東京の旅行ガイド本があります。このガイドの最初に載っている東京の観光スポットは、入間のアウトレットモールです。(中略)


次のページには、御殿場のアウトレットモールが取り上げられています。それ以上に面白いのは、(中略)この旅行ガイド本に富士山の記述はありません。


・銀座に次ぐ、中国人観光客の日本の名所はいまやお台場のヴィーナスフォートです。オープンから数年、あまり芳しい話題が聞こえてこず、途中で大幅リニューアルを行ったこのモールは、中国人観光客に特化した対応で成功を収めています。その対応の内容とは、中国語のわかる店員を店舗に立たせ、中国のクレジットカード銀聯(ぎんれん)に対応し、テナントや商品展開を中国人好みのものに転換するというものでした。


●書籍『都市と消費とディズニーの夢~ショッピングモーライゼーションの時代』より
速水 健朗 (はやみず けんろう) 著
角川書店(2012年8月初版)
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