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書籍『そそるマーケティング』(電通感性工学ユニット 著、ダイヤモンド社 刊)より

このページは、書籍『そそるマーケティング』(電通感性工学ユニット 著、ダイヤモンド社 刊)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・もはや理屈で説得してもヒトは動かない。ココロを揺さぶらないと動いてもらえないのだ。理性よりも感性の時代なんだ


・ビタミンCの売り場キャンペーンは、これでうまくいった(中略)


ビタミンCはなぜお肌によいの?
シミ・そばかすの原因はお肌の中でつくられる「メラニン色素」!
ビタミンCにはメラニン色素の生成を抑制する働きがあるんです!(中略)
「なるほど、肌によいって、シミが薄くなるってことなのね」


・「冬の鰻」が、売上げ六倍になった理由(中略)

基本戦略が見えてきました。「前日の残り物や冷蔵庫の中身と組み合わせられる」かつ「カンタンにつくれる」メニューでしかも「鰻を使った」もの。こうして生まれたのが、「あんかけ風蒲焼き雑炊」でした。


前日の鍋の残りを使って、残っている出汁に水溶き片栗粉を入れてあんをつくり、このあんを、鍋底にいい味を出している野菜と一緒に、白いご飯の上にかけます。その上に温めた一口サイズの鰻蒲焼きをトッピングしてできあがり。(中略)


主婦にインプットされたニュース

  「節約訴求」POP

    超簡単!残り汁を上手に使った鰻メニュー!


  「お手軽訴求」POP

    残り物は第変身 新しい美味しさ大発見!


・食材購入時に意識すること

Q:最初の食材をカゴに入れる際、思い浮かべたことはありますか?(2010年電通調べ)

家族の好み        55.8%
自分の好み        32.6%
冷蔵庫の中身       30.2%
以前食べておいしかった  18.6%
残り物           9.3%
(中略)


・「ギャップ会話」を起こすニュースネタとしては、ネーミング化して、「足して二で割る」ような中庸の概念を生み出すのも一つの方法です。人前ではつんけんしているのに、好きな人の前ではデレデレしている性質を言い当てた「ツンデレ」のように、もともとのイメージからは想像のつかない性質を付加し、ネーミングにしてみるという、言葉から発想するやり方です。


・書き換え会話(中略)

マイナー、地味、無名、誰も振り向いてくれない(中略)

島根カレンダー(中略)

「日本で47番目に有名な県」
「島根って、鳥取のどの辺? ってきかれた」
「世界遺産があるって言っても、信じてもらえない」
「いいえ、砂丘はありません」

数々の逆説的コピーと、島根出身のキャラクターが登場するアニメとして人気を誇る「鷹の爪団」のキャククターの二つがあいまって、島根県はかつてない、そして他都道府県にもなかった、一風変わった「キャラ」として人々にインプットされていきました。


・「なんとなくよくないもの」というイメージはまさに「なんとなく」形成されているだけで、深く考えたりいろいろ試した結果としてできあがったわけではないのです。(中略)ニュースの選び方次第でぼんやりしたストックの状況をいくらでも変えていける可能性があります。


・ユニクロの兄弟ブランドに「ジーユー」があります。(中略)このブランドの躍進にきっかけになったのが、「九九〇円ジーンズ」でした。(中略)細かい話ですが、価格表記を「990円」ではなく「¥990」としたことにも狙いがありました。「円」が付くとどうしても安売りのイメージが出てしまう。ファッション性あるビジュアルとの、最も効果的なギャップを生み出すには、デザイン処理しやすい「¥990」という表記のほうがよいのです。


・ニュースのストックに対する関係


「なるほど会話」
関心があるからよく知っている→高い関心を活用して興味をそそるように


「ギャップ会話」
当たり前のことだからよくしっているだけ→違和感あるネタで興味をそそるように


「磁石会話」
わかるづらくて関心がないだけ→わからやすさで興味をそそるように


「書き換え会話」
とにかく関心がない→新しいネタで興味をそそるように


・感情のデザインと言うと、それは人それぞれでとてもあやふやなように聞こえるかもしれませんが、先にふるまいをデザインすれば、そこから立ち上がる感情というのは、ある程度一致するし、コントロール可能になるのです。


・単にかっこいいデザインならいい、奇抜なことをやって目立てばいいということは成立しなくなっていて、目立ったとしても興味の対象にならなければ、すぐ目が逸れるわけですから。(中略)


では、前向きになってもらう、興味をもってもらうためにはどうしておけばいいか。じつは、興味を引く部分を構成しているのは「わからない部分」なのです。「魅力的な〈わからない〉」をどうやってつくるかが課題です。魅力的であることがポイントです。「あれ? なんだこれ!」

グラフィックデザイナー 佐藤卓 氏談


・情報量が多くなってくると受け流していかないとやっていけないわけで、どんどん感覚は鈍化しておきますね。けれどヒトは必ず覚醒します。旅に出た時、空気のきれいなところに行ったとき、田舎でせせらぎの音を聞いたとき、都会では寝みっていた感覚が立ち上がることに体験します。

グラフィックデザイナー 佐藤卓 氏談


・世間はそもそも「日本酒」そのもにそそられていないのに、商品を説明して売り込もうとする。(中略)本当は、日本酒を飲むことがどのようなココロを豊かさにつながるのか、を見せるなど、まず「日本酒」という商品群でそそり、そのうえでさらに売りたい特定商品でそそらせない限り、うまくいかないのに。

小阪裕司 氏談


●書籍『そそるマーケティング』より
電通感性工学ユニット 著
ダイヤモンド社 (2011年7月初版)
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