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藤原 実 氏 書籍『萌えビジネスに学ぶ「顧客を熱中させる」技術』(中経出版 刊)より

このページは、書籍『萌えビジネスに学ぶ「顧客を熱中させる」技術』(藤原 実 著、中経出版 刊)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・アップルは、顧客に「どういう体験ができるのか」という視点を強く伝えようとします。たとえば、おじいちゃんとおばあちゃんが、iPhoneのFace Timeというビデオ通話で、遠隔地にいる孫の七五三の動画を見てウルウルしてるというCMを作っているのは典型的な例です。


・アップルストアがあります。あの存在はまさに、ユーザーの体験に注目した作りになっています。(中略)


最初は、機種別の陳列構成だったものを、完成直前に顧客への体験別に変更させたのです。つまり、「初心者用」「上級者用」とスペック別に販売することが普通とされていた時代、「映像編集」「音楽作成」と、顧客のやりたいこと(体験)を重視して、店舗を変えたのです。


これも、共感を呼び起こさせるための惜しみない努力といえるでしょう。


・AKB48も「体験」を売っている(中略)

CDやDVDという物やコンサートチケットを単純に売ってもうけていると考えるのは早計です。やはりAKB48は最終的にはユーザーに「AKB48というコミュニティーに参加する会員権」を販売している、と理解することが適切です。


・「ファン」たちを夢中にさせる仕組み(中略)

レディ・ガガ、聖飢魔Ⅱ(せいきまつ)の戦略(中略)


彼女は、自分自身のファンを「モンスター」と読んでいます。2010年に来日時に、「アイ ラブ スモール モンスター」と書き込んだエルメスのバッグを持ち、何かをつかむというモンスターのポーズをとっていました。


このように、ファンを独自の呼称で呼んで、ファンが単なる消費者ではなく、そのアーティストの活動そのものに深く参画していることを明示する例は少なくありません。(中略)


ファンを独自の呼称で呼びことで連帯感を高めている!

・「ファン」たちを夢中にさせる仕組み(中略)

「デーモン小暮」を中心に、いかにもというメイクと衣装で自ら地獄から来た悪魔、悪魔教を布教することをコンセプトとしたバンドです。自分たちのことを「教団」、活動全体を「布教」、ファンのことを「信者」、アルバムなどの作品を「経典」、コンサートのことを「ミサ」と呼びました。つまり宗教的要素を喚起・想像させる用語や呼称により悪魔的な世界観を意図的に演出していたのです。


・新しい消費者モデル「SIPS」

S Sympathize (共感)
I Identify (確認する)
P Participate (参加する)
S Share & Spread (共有・拡散する)


・ユーザーを足し増せるアイデア集(中略)

ハーレーオーナーズグループ(中略)

走った距離でポイントがもらえるのは誰でも思いつきますが、愛車で各地名所をめぐってもらい、そこで写真をとってもらうことでポイントを付与するというプログラムがとても楽しそうです。


・ゲームの仕組みで人を動かす(中略)

ゲームフィケーション(中略)

①ミッション性:ミッション(課題)を作って、クリアすることでユーザーに達成感を与える。(中略)

②バッヂシステム:物事を達成したときに、バッヂ(勲章)がもらえる仕組み(中略)


面白い事例としては、『塚田農場』という居酒屋の話をします。来店したお客さまに、オリジナルの名刺を渡します。そこには、肩書きとして「主任」と書かれており、来店回数が増えると、「係長」「課長」と昇進していくのです。サラリーマンの心をくすぐる仕組みですね。


・コンテンツにおける本質的な目的は、ユーザーの共感をどうとらえるかという一点に集約されます。(中略)


コンテンツ商品に「安さ」「機能」はいらない


・アニメ、ラノベ、マンガにおける(中略)「ものがたり力」のポイントは次の4点になります。

①ストーリー性の深さ、巧妙さ
②ファンあるいはマニア同士が共有、コミュニケーションをとれるところ
③全体として謎な部分、解釈可能な部分が多分にあるところ(ユーザーとしての参加可能性)
④実在の場所、モノと関連性が見いだせるところ


・ゲームにおける(中略)「ものがたり力」のポイントには以下の3点があります。

①基盤となるストーリーの王道性=理解しやすさ
②プレイヤー同士が共有、コミュニケーションをとれるところ
③全体として謎な部分、解釈可能な部分が多分にあるところ(ユーザーとしての参加可能性)


一見すると、①と③は矛盾していると感じます。(中略)たとえば、①はわかりやすい勧善微悪ストーリー、③は世界設定やキャラクター設定に相当するといえます。


・脅威の客席稼働率を誇る宝塚


東京宝塚劇場は、座席数が2069席あるにもかかわらず、客席稼働率が約101%という恐ろしい数字を出しています。(中略)何よりもファンとのつながり方にあるのです。各生徒に私設ファンクラブがあり、舞台の上の生徒とそれをサポートするファンのつながりは、他のエンターテイメントには見られないほどに強いものとなっています。


●書籍『萌えビジネスに学ぶ「顧客を熱中させる」技術』より
藤原 実 著
中経出版 (2012年3月初版)
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