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鈴木 進介 氏 書籍『価格を無料(フリー)にしても儲けが出るしくみの作り方』(明日香出版社 刊)より

このページは、書籍『価格を無料(フリー)にしても儲けが出るしくみの作り方』(鈴木 進介 著、明日香出版社 刊)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・たとえば、「価格.com」というサイト(http://kakaku.com/ 会社名・カカクコム)(中略)


大きく分けると4つほどの収益源があります。それは、「広告収入」「集客支援収入」「販売支援収入」「情報提供収入」の4つです。


「広告収入」とは、サイト上で告知できる広告枠の販売による収入です。そして「集客支援収入」とは、出店者(小売店)よりクリック数や販売実績に応じて入る収入のことをいいます。


「販売支援収入」とは、サイト経由のパソコン販売やブロードバンド回線の契約実績に応じてメーカーや回線業者から入る手数料収入のことをいいます。


最後に、「情報提供収入」とは、一般の利用者が金融・中古車査定などの見積もりを取った際のデータや、資料請求の際のニーズなどをメーカーやシンクタンクなどに提供して得る収入のことです。


つまり、私たちが無料で、膨大な情報を入手できる裏側で、別の企業から多様な収益源を得ていたわけです。


・家具の製造・販売のニトリは、まずお客さんに衝撃を与えられるやすい価格を先に設定してから、ずべての仕組みを考える「逆転の経営」をすることで大きく業績を伸ばしています。


同社では自社を「製造物流小売モデル」と称し、すべての工程を自社でプロデュースすることで、低価格を実現するとうたっています。


・引き算式で事業を考える

値引きではなく、販売単位を小さくして、お客さんが買いやすくする方法。(中略)

これから

  最低必要源の機能
  シンプルで早い、安い
  サイズが小さい商品
  発注単位が小さい
  など


・思い切って主力事業を無料にしてしまう(中略)

たとえば、ホームページの制作会社(中略)

顧客の対象を宿泊施設や飲食店とし、予約機能がついているホームページを無料で作る代わりに、そのサイト経由で申し込みが入った場合には、成果報酬型の仲介手数料を頂くというビジネスモデルが考えられます。


また、制作の請負はやめてしまい。自分でホームページを制作できるツールを有料で販売するという手法も考えられます。


・「強み」とは、“顧客が評価する売りの一点”のことです。つまり、顧客が評価する点が、自社で考えていた点とは異なるものになっている可能性があるのです。


・価格を落とさずに、サイズや機能を半分にした商品を出す。


・A商品を無料にして、有料のB商品で稼ぐ!(中略)

プリンタは無料でというわけではありませんが、プリンタメーカーからするとプリンタは原価すれすれの低価格で販売し、インクという別の収益源で高い利益を稼いでいます。


・コーヒーを無料にしても利益を出すカフェ(中略)

おかき専門店の「播磨屋(http://www.harimayahonten.co.jp/)」は、「フリーカフェ播磨屋ステーション」という、おかきの無料カフェなるものを事業展開されています。現在、全国で7店舗も経営されています。(中略)


ちなみにコーヒーやお茶、ジュースは飲み放題ですが、もちろんここは、おかき専門店のカフェ。おかきが8種類も無料で提供されます。つまり、コーヒーなどドリンクを無料にして、試食としてのおかきも置き、有料のおかきも抱き合わせで販売する店舗というわけです。


・私の業界でも、講演の映像は無料で配信して、実際のセミナー(ライブ)やコンサルティングは有料で行うケースや、経営診断は無料にして、マーケティング戦略の立案や人材教育は有料で行うなど、多様なモデルが考えられます。


・「一定金額以上購入すれば送料無料で買いすぎたことは?」(中略)

なんと、「ある」と回答した人は、68%にも達するという結果でした。(中略)アマゾンでの本の購入(中略)基本的に一括発送で1500円以上(税込み)の注文は、国内であれば配送が無料です。


・カラオケボックスは何業?

カラオケボックスは、収益源が事実上の「飲食業」になっている。(中略)部屋の料金は無料にして赤字でも、この例の場合、飲食料金で粗利益を確保している。


・リクルートが紙媒体にこだわる理由は、ネットだけでは広域対応には効きますが、地域のニーズまで完全に拾い切れないからだと推測されます。


・クックパッドのビジネスモデル(中略)

①食品メーカー向けの販売促進事業、②広告収入、③ユーザーからの会費収入の3点より収益を得ている。


・コンテンツを、ネットで無料にしても稼ぐ方法

(ネットの無料利用を、リアルの有料利用者が支えるスポンサーモデル)(中略)


音楽業界

 ネット  楽曲を無料でネット配信
 リアル  ・コンサート収入
      ・グッズ販売 など


コンサルティング業界

 ネット  メールマガジンの無料配信
 リアル  ・有料セミナー
      ・企業向け研修など


フィットネス業界

 ネット  トレーニング方法の無料配信
 リアル  ・トレーニングの個別指導
      ・健康食品の販売 など


スポーツ業界

 ネット  ネットやTVでの観戦
 リアル  ・競技場での入場料
      ・グッズの販売
      ・競技場の看板、広告料


・1ヵ月は無料で、2ヵ月から有料にする(中略)

重要なので何度も繰り返しますが、1ヶ月限定という時間制限を設けて無料サービスを提供する場合でも、決して手を抜いたサービスを提供しないように注意してください。利用者は、(中略)企業の姿勢は黙って感じ取るものです。


・割増料金モデルは、大きく分けて、4つの制限をつけたパターンが考えられます。(中略)

①時間制限 (1ヶ月間は無料、それ以降は有料) (中略)
②機能制限 (基本機能は無料、機能拡張は有料) (中略)
③人数制限 (一定数の人は無料、それ以上の利用者は有料) (中略)
④顧客制限 (小規模で創業まもない企業は無料、それ以外は有料)


・「割増料金モデル」は、無料版と有料版の境界線(制限)をどう設けるかが鍵である


・無料化によって得られるメリットは、大きく分けて3つあります。一つ目は、(中略)見込み客を急速にかつ大量に増やすことができることです。

そして、二つ目は、価格競争に陥った状況では、防御策としての役割もあります。いっそのこと、無料にしてしまって、実際には自社は他の収益源で稼ぐモデルを築くという意味です。(中略)


そして最後は、たとえ、ある商品を無料にしても、高い利益を取る他の商品やビジネスモデルと組み合わせることで、全体的には利益率を下げずに済むという側面もあります。


・2010年1月18日に、福岡のシンポジウムで「航空券が無料の航空会社設立構想・エアQ」というものが発表されました。構想では、上海、北京、ソウルなどアジアの主要都市と九州各県の空港の間で小型ジェット機を運航。アジアからの旅行者は運賃を「無料」にして誘客を図る一方、九州での消費を促すため、航空券の代わりに「九州バウチャー」と呼ぶ擬似通貨を、事前に購入してもらう仕組みです。


●書籍『価格を無料(フリー)にしても儲けが出るしくみの作り方』より
鈴木 進介 著
明日香出版社 (2000年1月初版)
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