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村尾 隆介 氏 書籍『小さな会社のビジョンのつくり方、浸透のさせ方』(PHP研究所 刊)より

このページは、書籍『小さな会社のビジョンのつくり方、浸透のさせ方』(村尾 隆介 著、PHP研究所 刊)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・「ビジョン」とは、会社が思い描いている「未来像」のこと。「ビジョンがある会社」と「ビジョンがない会社」の違いは、自分たちの未来についてしっかりと語れるかどうかということになる。


・ビジョンをさらにシンプルに言い換えれば、それは「なりたい姿」「目指しているもの」「やりたいこと」 になる。


・おすすめしたいのは、箇条書きされたビジョンの全項目を丸ごと「これが2020年までに達成すべき『なりたい姿』と『やりたいこと』」と、期間限定にすることだ。それを「○○社のビジョン2020」と銘打てば、周囲もより応援しやすくなる。また、有言実行度をジャッジしやすくなる。


・約250年前まで荒れ地だったアメリカが、どうして短期間で超大国になれたのか? そこにはシンプルで短いビジョンがあったかからに他ならない。

「自由の国 アメリカ」

これがアメリカのなりたかった姿。すなわち、ビジョンである。


・「理念」には「根本にある考え方」という意味がある。つまり、これは「うちの会社が大切にしている基本的な考え方は、こうですよ」ということで明文化したものなる。例を挙げるならば、〈グーグル社〉の「Don't be evill(悪になるな)」という理念。彼らの行う事業やアクションは全ては、この考え方に基づいている。


・企業理念や経営理念は「どうして自分たちの会社は存在しているのか?」という理由を示す文章になっている企業も少なくない。つまり「レゾンデートル(存在理由)」だ。


・社是は「会社の大きな方針や主張」とされている。例えば〈本田技研工業〉の社是は、次のようなものになっている。


「わたしたちは、地球的視野に立ち、世界中の顧客の満足のために、質の高い商品を適正な価格で供給することに全力を尽くす。」


・「社訓」は「家訓」と同じこと。そこに属する者が守るべき考え方や心構えのことを指す。近年では、社訓を「クレド(信条)」と呼ぶところも多い


・私は長年のコンサルティングの経験から、小さな会社に必要なのは「ビジョン」と「クレド」と「ミッション」と「コーポレートメッセージ」の4セットだと思っている。小さな会社の方向性を示すためには、まずはこれだけで十分だ。


・「本当に、こんな会社になったらいいね」と、社内のみんながワクワクできるビジョン。これが共有できたら最高だ。


・ビジョンがある会社の経常利益は約2倍(中略)

〈TKC〉が2万社を調査したところ、「ビジョンがある会社」は、「ビジョンがない会社」に比べ、なんと経常利益が1.76倍も違うことが分かった。


・「何を目指しているのか」「何に挑んでいるのか」さえ明確にすれば、もっと応援されやすい存在になれるはずだ。(中略)「応援されやすい会社になる」 ビジョンは、これを可能にする。


・会社として「やりたいこと」「なりたい姿」があるのなら、それに向かって組織全体が毎日動いていくような仕組みをつくらなければ具合が悪い。それで必要になってくるのが「クレド」だ。


・クレドを直訳するならば、それは「信条」となる。信条がよく分からないので辞書で調べてみると、それは「信じて疑わない行動指針」と出ている。(中略)それでもよく分からないから、私の会社では、こう定義している。

「職場の口癖」
「職場で共有すべき仕事観」


・ビジョンを達成するために「毎日意識すべきこと」、もしくは「毎日実践すべきこと」だ。それをまとめて「共有すべき仕事観」と呼んでいる。


・地図でいえば目的地がビジョン。そこへ辿り着くための道順と決まり事がクレド。そんなイメージで捉えてもらうといいかもしれない。


・大切なのは「クレドがあること」ではなく、「クレドを機能させ、組織にとってのプラスにすること」だからだ。


・〈フィオーレ・ヘアデザイン〉のクレド

①FUN=FAN
~自分たちが、なんでも笑顔で楽しんでやれば「この人みたいになりたい」と思われるようになる~


・クレドには(ビジョンにも)、ところどころに数値が入っていてもいい。「一緒に働く仲間に感謝を伝えよう」というよりも、「1日3回の『ありがとう』を仲間から受け取り、1日3回の『ありがとう』を仲間に伝える」とした方が分かりやすい。(中略)評価もフェアに出来るようになる。


・箇条書きで書かれたビジョンの各項目に対になる形でクレドをつくる


・「クレドカードは(中略)カードにラミネート加工しないように」とコンサルティングの現場で伝えている。ここは紙の状態のままにしておく方がいい。(中略)


クレドカードが紙の状態であれば、それは使い込むごとに汚れていく。端が擦り切れ、手垢が付いてくる(そうなってくれば愛着が湧く)。


・ビジョンに矛盾のない社内(中略)

「関わる全ての人を幸せに・・・・・・」といいながら、協力会社を「業者」と呼び、「金を払っている方が偉い」と言わんばかりに高圧的に接する会社は、私からすればビジョンに矛盾している。


・ビジョンに矛盾のない社内(中略)

「女性の味方・・・・・・」といいながら、職場は殺風景で男性的。21世紀とは思えないほどトイレは汚い。必然的に女性の離職率が高く、スタッフは男性ばかり。こんな会社があったら、私は矛盾を感じる。


・ユニフォームでビジョンを表現(中略)

ホンダには、「私たちは自動車の医者である」という考え方がある。(中略)だから、ホンダでは工場も、研究所も、はたまた本社部門も、みんな純白な作業着を身に付ける。


・上手なミッション文のつくり方(中略)

「私たち○○社が存在する理由」
「私たち○○社が事業をはじめた理由」
「私たち○○社のレゾンデートル(存在理由)」


●書籍『小さな会社のビジョンのつくり方、浸透のさせ方』より
村尾 隆介 著
PHP研究所 (2011年12月初版)
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