FaxDMトップ > 会社案内 > 成功者の知恵 > 竹内 政明 氏 書籍『「編集手帳」の文章術』(文藝春秋 刊)より

竹内 政明 氏 書籍『「編集手帳」の文章術』(文藝春秋 刊)より

このページは、書籍『「編集手帳」の文章術』(竹内 政明 著、文藝春秋 刊)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・私の「文章十戒」

【第一戒】 「ダ」文を用いるなかれ
【第二戒】 接続詞に頼るなかれ
【第三戒】 大声で語るなかれ
【第四戒】 第一感に従うなかれ
【第五戒】 敬称を侮るなかれ
【第六戒】 刑事コジャックになるなかれ
【第七戒】 感情を全開するなかれ
【第八戒】 「変換」を怠るなかれ
【第九戒】 遊びどころを間違うなかれ
【第十戒】 罪ある身を忘れるなかれ


・私の「文章十戒」

文章を書くとき、自分に言い聞かせているルールです。ときどき破ります。「戒」よりも、後悔の「悔」の字のほうがふさわしいような気もします。


・【第一戒】 「ダ」文を用いるなかれ(中略)

名文の定義は人によってさまざまでしょうが、<声に出して読んだときに呼吸が乱れない文章のこと>と私は理解しています。センテンスとセンテンスを穏やかにつなぐ「・・・である」に比べて、「・・・だ」には音読するとブツッ、ブツッと調べを断ち切るところがあり、どうも用いる気になれません。


・【第三戒】 大声で語るなかれ(中略)

「あの店のナンコツは絶品だよ。まず、東京一だね」と教えられたらどうでしょう。ホントかね。味覚は人さまざまなのに、どうしておれの口に合うとわかる? そんなにうまい店なら、おれの耳にも聞こえているはずだがな・・・等々、反発心が頭をもたげます。「ちょっといける」式に控えめに言い表して効果を上げる。言葉を節約した修辞法「節言法」というそうです。


・【第四戒】 第一感に従うなかれ

将棋が好きで、NHKの将棋番組をよく見ます。あるとき、解説者の高段者が話していました。「プロの棋士は第一感を捨てるものです」。ある局面でどういう手を指すか。真っ先に浮かんだ手は採用しない、捨てるというのです。(中略)


自分が容易に思いつく指し手ならば当然ながら、相手だって同じ手に気づいているはずです。何か手ごわい対策を練っているかも知れない。用心、用心、別の手を考えよう、というわけでしょう。


・新聞には、会社を代表して見解や主張を述べる欄が二つあります。社説と一面コラムです。会社になりかわって物を言う仕事は同じでも、性格は水と油のように違います。社説は読者の頭脳に訴えかけ、一面コラムは読者の胸に訴えかけます。社説は「読んで栄養になる」文章を心がけます。一面コラムは「読んでおいしい」文章を心がけます。


・「編集手帳」は短くて、苦しきことのみ多かりき

朝日新聞 「天声人語」 606文字
毎日新聞 「余録」 664文字
産経新聞 「産経抄」 689文字
東京新聞 「筆洗」 555文字
日本経済新聞 「春秋」 564文字
読売新聞 「編集手帳」 458文字


おもだった新聞各紙の一面コラムです。(中略)短いコラムを書く苦しみは、経験した人にしか理解してもらえません。


・自費出版はいまも盛んであるらしい。本を書きたがる人は増えているのに、読みたがる人が減っている。これは何に似ているだろう。同僚とカラオケに出かけてようなものだな・・・と、わが周辺を顧みて思いあたる。歌いたがる者ばかりで聴きたがる者がいない。ととのいました。「活字離れ」とかけまして「カラオケ」と解きます。そのココロは------どちらも「あたしが、おれが」の時代です。


・引用の手品師と呼ばれて

「呼ばれてんのかよ!」というヤジが聞こえてくる前に訂正しておきます。末尾に「え」が抜けていました。引用の手品師とよばれてえ。願望でした。なぜか、べらんめェ調です。


・成功の3条件

いわゆる「うまい引用」とは、つぎの三つが満たされている場合です。

①コラムの本題に合っていて、こじつけではなく自然に本題につながっていること。
②読者の興味をひく内容であること。
③書き手がどうしてその引用を思いついたのか、読者にとって謎であること。


・カードについてよくある誤解は、カードは記憶のための道具だ、というかんがえである。英語学習の単語カードなどからの連想だろうが、これはじつは、完全に逆なのである。カードにかくのは、そのことをわすれるためである。わすれてもかまわないように、カードに書くのである。いわば「忘却の装置」である。カードは、わすれるためにつけるものである。


------梅棹忠夫『知的生産の技術』(岩波新書)


●書籍『「編集手帳」の文章術』より
竹内 政明 著
文藝春秋 (2013年1月初版)
※amazonで詳細を見る