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川島 隆太 氏 書籍『ホットケーキで「脳力」が上がる』(小学館 刊)より

このウェブサイトにおけるページは、書籍『ホットケーキで「脳力」が上がる』(川島 隆太 著、小学館 刊)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。


・ゲームで遊んだ後に何か別の作業をすると、脳全体がうまく働けないということもわかりました。要するに、ゲーム後はしばらく脳がマヒしたような状態になってしまうのです。その状態はだいたい1時間ぐらい続きます。


・子どもたちの脳の発達や将来にとって、毎日の生活習慣がどれほど大切なのか


・朝ごはんを食べないと学力が低くなる(中略)朝ごはんを食べていなければ脳のエネルギーが足らず。神経細胞が働きたくても働けない


・子どもたちが朝ごはんを食べないと学力が低くなり、足は遅くなり、体力も瞬発力もなくなってくるということがデータからわかるわけです。


・おかずがたくさんある朝食を摂ったときのほうが脳がたくさん働く


・朝ごはんにどんなものを食べているのかということを調べると、「おかずを食べていない」という子どもたちが、おおむね4割から5割もいるのです。この子どもたちは「食パンだけ食べる」「菓子パンだけ食べる」「ドーナツだけ食べる」など、主食だけしか食べていなのです。(中略)


この子どもたちは、主食しか摂らないというお粗末な朝食を摂っていたばかりに、成績が伸びない、足が遅くて体力もない、やる気がでない、大学入試に失敗する、希望の会社に就職できない、年収も低くなる、幸福だと感じられない、といった負のスパイラルに、気がつかないうちに陥ってしまう可能性が高いと私たちは考えています。

・朝ごはんでおかずを食べていない子どもたちというのもまったく同じで、ほぼすべての脳の働きが低い傾向があります。その一方で、食事中に親との会話が多い子どもたちというのはすべての脳の機能が高い傾向があり、手作りの食事の割合が高い子どもたちもすべての脳の機能が高い傾向があります。


・血糖値を砂糖並みに上げる白いパン


・食に関しては、調べれば調べるほど、自然のものを自然なままいただくことが、心身の健康に最適であると思うようになってきました。目新しさなどを求めて、食品にいろいろ手を入れることが、健康には逆効果のようです。


・パン派は、男女とは20代に多く、男性は50代から60代に多く、ちょうど私の世代になります。女性は20代から40代という、子育て中の世代に多いということがわかりました。


・地域別で見ていくと、米を食べる割合が高いのは東北地域なのです。(中略)東北地域では、子育て中の家庭の8割が朝食で米を食べているというデータが出ています。一方、関東地域や近畿地方になると、米を食べているという家庭というのは40%以下しかありません。


・アメリカで、肥満と朝食の関係について調べたデータがそれです。(中略)朝ご飯を食べない子どもたちのほうが明らかに太るということが科学的にわかっているのです。


・子どもたとの学習意欲を高めたい(中略)私たちはここで一つの方程式を作ったのです。(中略)結果として学力を上げるためには、健康的な食生活の習慣が非常に大切であるということです。食生活の習慣の中でも特に、家族そろって朝ごはんをきちんと食べるということが一番大事なのだということがわかりました。

・忙しい、これ以上子どもたちと関わる時間をとれない、と言っておきながら、自分はスマホをいじってLINEをやっていたり、テレビドラマを見たりする時間はしっかり確保できている


・食を通した親子のふれあい体験が、その後の心の成長に良い影響を及ぼすことが明らかになったのです。


・早起きするためにはどうすればいいかというと、単純に夜早く寝ることに尽きるでしょう。


・レム睡眠のレムは「REM」と書きます。RはRapidの頭文字で「速い」という意味、EはEyeの頭文字で「目」、MはMovementの頭文字で「動くこと」を意味します。つまり、「目が速く動く睡眠」ということです。実際にレム睡眠の状態の人を見ると、まぶたは閉じているのにまぶたの内側で目がきょろきょろと速く動いているのがわかるはずです。


・子どもたちの心身の発達にとって、睡眠における重要なポイントは2つあります。1つ目は、最初の深い睡眠が訪れる時間帯です。この時間帯に成長ホルモンがたくさん分泌されるということがわかっています。(中略)


2つ目のポイントは、レム睡眠です。このレム睡眠も子どもにとって重要で、レム睡眠のあいだに、日中に行なった学習内容などが脳に記憶として固定されるということがわかってきました。ですから、レム睡眠がきちんとあるということも、学習したことを脳に定着させるためには大事なわけです。


・睡眠時間は長すぎても短すぎてもだめ


・テレビを長時間見ると脳の発達が悪くなる


・長時間のテレビ視聴は子どもの脳発達にどのような影響を与えるのかについて、3年間の追跡調査を行なったのです。


その結果、何がわかったのかというと、まず一つ目は、テレビを見る時間が長くなればなるほど、3年後には言語性知能の発達が低くなっているということでした。テレビを長時間見ていると知能指数が下がります。


さらに、もっと深刻なことに、テレビを長時間見ている子どもたちは、大脳の前頭前野を中心として脳の発達が悪くなっているということもわかりました。(中略)


記者会見も行いました。通常私が記者会見すると、“脳トレ教授”が何かおもしろそうなことをやるかもしれないということでほぼすべてのメディアが来てくださるのですが、そのときばかりは、NHKを含めてテレビ局は一局も来ませんでした。


・つまり、勉強していようがしていまいが、スマホや携帯電話を長時間いじっていると、学力がそれに応じてどんどん低くなるということです。


・スマホやゲームは脳の働きを抑制する?

辞書を使って行なったときと、スマホとウィキペディアを使って行なったときの脳の活動を比較してみると、辞書を使ったときには、左右の前頭分野が活発に働きます。まさに脳を使って単語の意味調べをしているわけです。


一方、スマホとウィキペディアで調べているときは、前頭分野がまったく働いていませんでした。働かないどころか、弱い抑制がかかっているということがわかったのです。


・すべての人にとって、記憶できる容量というのは限られているのですが、訓練すると増やせることがわかっています。


・「自分は何のために勉強しているの?」(中略)

微分や積分の勉強を読み・書き・計算を通してしたこと自体が、作動記憶力の訓練になっていて、それが前頭分野の能力を高め、ものごとを感が足り、判断したり、予測したり、我慢したり、新しいものを作ったり、人とコミュニケーションしたりする能力を発現するために大いに役に立っているんだよ。


だから、勉強の本来の目的ではなくて、裏の目的になるしれないけれども、私が胸を張って言えるのは、しっかりと勉強することでさまざまな能力が伸びるということだから、嫌になる気持ちを抑えながらがんばりなさい」と言う話をします。


・小説を読んでいると、小説の舞台や登場人物の目に見せる景色など、ある時は主人公の目を通して、ある時は空を飛ぶ鳥に視点で、多彩なイメージをふくらませることができます。自分の心の中にその世界を自由に作り上げることができるのです。(中略)


テレビや映画を通してはどうでしょうか。精緻(せいち)な描写に物語の世界の理解が深まり、自分の想像も及ばない映像に鳥肌が立つような興奮を覚えることでしょう。


でも、実際に原作小説を読んだ人は、待ちがないなく自分の世界観と画面の中の世界観の違いにとまどいます。それは、エンターテインメントとして制作された、情報が多すぎる映像表現によって、誰もが強制的に同じイメージを持つようにされてしまうからです。


その一瞬どんなに感動しようとも、作られた世界観には観る人のオリジナルティは一切介在させることができません。単に、番組や映画を作った監督やプロデューサーの世界観に共感するだけです。


私は、情報が多すぎるメディアに触れるということは、自分の自由な感性、すなわち心を、メディア制作者にしばられ、誰もが同じお仕着せの画一的な感性、メディアの制作者と同一の感性を脳に刻み込まれることになるのではないかと考えています。


今の子どもたちの個性が薄れ、何となく皆が同じような感性を持ち行動をとっているように感じるのは、実は教育のせいではなく、氾濫する情報により、想像力=イマジネーションの力が衰え、自分の世界観を作ることができなくされているからではないかと思います。


※補足

コトバンクによると、精緻(セイチ)とは、極めて詳しく細かいこと。たいへん綿密 なこと。


※補足

Weblio 辞書によると、お仕着せ(おしきせ)とは、上方から一方的に与えられること。また、そのようにして与えられたもの。


●書籍『ホットケーキで「脳力」が上がる』より
川島 隆太 著
小学館 (2015年6月初版)
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