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岩崎 夏海 氏 電子書籍『『もしドラ』はなぜ売れたのか? Kindle版』(出版社: 東洋経済新報社)より

このウェブサイトにおけるページは、電子書籍『『もしドラ』はなぜ売れたのか? Kindle版』(岩崎 夏海 著、出版社: 東洋経済新報社)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。


・作品は、必ずしも作者の思惑通りに作られるわけではない。往往にしてそれを逸脱し、超越する。むしろ超越するようでないと、すぐれた作品には成りえない。


・師匠である秋元康さんから会社に呼び出され、次のように言われた。「もう、おまえを放送作家として雇っておくことはできなくなった。そのため、明日からはおれの運転手として働いてもらうことにする。それがいやなら、残念だが、うちの会社は辞めてもらう」  それを聞き、ぼくはこう思った。とうとう来たか……(中略)


なければ、ぼくは『もしドラ』を書けなかった。『もしドラ』は、挫折の中からスタートしたのだ。


・「『もしドラ』はなぜ売れたのか?」ということを考えるとき、まず真っ先に思いつくのは、やっぱり「時代の潮目を読んだ」ということだ。


・時代の潮目を読む方法

時代の潮目を読むとき、ぼくが心がけているのは「ゆっくりとした変化」に着目することだ。それも、肉眼では気づけないような微細な変化を見つけ出すことに気を割いている。(中略)


微細な変化はどうやって見つければいいのか?  実は、それにはちょっとした「コツ」がある。 それは、「定点観測」をすることである。長い時間をかけ、ずっと同じ場所から見続けることだ。(中略)二年ほど続いた頃だった。ぼくは、いつも通る駅前の商店街に、何度もテナントが入れ替わる店舗があるということに気がついた。


・二〇〇九年にそうしたメガヒットを生み出す土壌が醸成されていたのだろうか? そこには、三つの要因がある。

一つは、不況。二〇〇八年に起きたリーマンショックの影響で、この頃は再び景気が悪くなっていた。(中略)衝動買いが少なくなり、代わりに「面白そうなものを吟味して買う」という計画的な買い方が広まった。(中略)


二つは、インターネット。この頃、インターネットの世界ではちょうどSNSが流行しはじめていた。その中で、最も勢いを持っていたのは消費者の口コミサイトだ。(中略)


三つは、価値観の多様化。(中略)「多くの人と共有するからこそ楽しめるものがある」ということに気づいたのである。


・二〇〇九年の頃には価値観の細分化が進みすぎたあまりに、ファン同士で一つのコンテンツを共有する楽しみが失われてしまっていた。


・『もしドラ』にははっきりとしたモデルがある。それは『ダ・ヴィンチ・コード』だ。


・『もしドラ』はなぜ売れたのか?  その背景には、『ダ・ヴィンチ・コード』を研究し、その構造を取り入れたことがあった。


・『ダ・ヴィンチ・コード』の何がすぐれているのかということを、あらためて分析してみた。その構造を解き明かすことによって、何かヒントが得られるのではないかと考えたからだ。すると、そこには大きく三つの特徴があるということに気づかされた。まず一つには、『ダ・ヴィンチ・コード』が引用したアーカイブには「アカデミック」な性質がある──ということ


・完全に新しいアイデアはこの世にはない


・アイデアは、何かと何かの掛け合わせで生まれる


●電子書籍『『もしドラ』はなぜ売れたのか? Kindle版』より
岩崎 夏海 (著
出版社: 東洋経済新報社 (2014/12/25)
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