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樋口 裕一 氏 電子書籍『知的会話入門 Kindle版』(出版社: 朝日新聞出版)より

このウェブサイトにおけるページは、電子書籍『知的会話入門 Kindle版』(樋口 裕一 著、出版社: 朝日新聞出版)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。


・知的会話の基本は「聞く」ことにあるからだ。本当に教養のある人は、一方的に自分の考え、知識を披露するようなことは決してしない。

相手の意見、価値観にしっかりと耳を傾けた上で、自分の考えをうまく述べていく。論理だけで相手を打ち負かすのでもなく、知識だけで相手より優位に立とうとするのでもなく、自分と相手の「違い」を楽しむ。


・字の上手な人が良い文章を書けるとは限らないのと同じで、いくら外国語を自在に操れるようになっても、それだけで会話のクオリティが高まるというものではない。重要なのは、その言葉を使って「何をどう話すか」だ。つまり、「語学力」と「会話力」は別物ということ。


・立場の違う人間には「愚痴」が「自慢」に聞こえることもある。たとえば「株取引の失敗」などは、その最たるものかもしれない。

「このあいだの暴落で三〇〇万も損が出て参りましたよ」と言った場合、同じような規模の株取引をしている人には愚痴に聞こえるだろう。「お気の毒に」と同情もしてもらえるはずだ。しかし、それが「俺はこれだけの金額を動かせる人間だ」と自慢されているようにしか聞こえない人たちも、世の中にはいる。


・アメリカ合衆国大統領のスピーチを思い浮かべればいいだろう。あらゆる人種や民族が同居しているアメリカは、世界でもっとも多様性に富んだ社会だ。

そこで多くの人々の支持を得て、しかも自分の価値観に基づく政策を実現するには、ストレートに本音をぶちまけてもダメ。誰も傷つけず、誰も反論できないような「きれいごと」を表面では口にしながら、自分の目指す方向へ巧みに社会を誘導しなければならない。

たとえ一部の大企業に利益をもたらすための政策であっても、その本音は決して口にせず、「テロとの戦い」「金融システムの安定」といった大義名分を掲げるわけだ。


・教養のある人」とは、単に百科事典的な知識をたくさん持っている人間のことではない。世の中に存在する多様な価値観や幅広い意見を知っている人間のことだ。


・教養とは、直接的には利益を何も生まないという意味で、無駄なものだ。無駄こそが教養だと言ってもかまわない。だが、その無駄としか思えない教養が、あるときふとにじみ出て、本人の身を助ける。つまり、効率重視の考え方からは決して生まれないのが、教養という武器なのだ。


・話す能力と聞く能力を兼ね備えているのが、「会話力のある人」だ。


・知的会話・10 の鉄則(中略)

鉄則(1)   自分から話さずに、相手の話を頷きながら最後まで聞く


●電子書籍『知的会話入門 Kindle版』より
樋口 裕一 (著
出版社: 朝日新聞出版 (2008/12/12)
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