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書籍『マニフェスト 本の未来』(ヒュー・マクガイア 著, 編集, ブライアン・オレアリ 著, ボイジャー 刊)より

このウェブサイトにおけるページは、書籍『マニフェスト 本の未来』(ヒュー・マクガイア 著, 編集, ブライアン・オレアリ 著, 編集、ボイジャー 刊)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。


・バウカー社(Bowker)の推定では2010年にオンデマンド出版及び個人出版された紙の本の数は280万点、出版社が出版した書籍は31万6000点、さらに Smashwords は現在3万人のeBook作家が執筆した8万点を配信しています。


・出版社が直面している課題は、デジタルへの移行だけではありません。現在の読者が面白そうなコンテンツを探す時、最初に利用するのは検索エンジンに代表されるデジタルツールです。書店のようなアナログを使うわけではありません。出版社はそのような読者に対していかに存在意義を維持していくか、これは重要な課題です。


・「製品」中心のビジネスから「サービス」と「ソリューション」中心のビジネスへと移行する出版社は、少なくとも次の四つの原則を守る必要があると思います。

●コンテンツはオープンで、アクセス可能で、相互運用ができなければならない。また例外は認められません。

●コンテキストをもっと有効に使い、更なる発見性の向上に焦点を絞る必要があります。

●出版社の真の競争相手は、すでに安価か無料のツールを利用しています。従ってコンテンツ制作費の削減により競争力を得ようとする戦略は無駄な努力です。出版社にとっての戦略はコンテンツでの勝負、つまりその利用法を広げる戦略であるべきです。

●コンテキストを元にしたコンテンツ管理ツールを読者に提供できる出版社は、有利な立場に立ちます。


・メディア企業はコンテンツのビジネスでは、サービスのビジネスに属する。(中略)商品にお金を支払っているのではないからだ。顧客がアップル社に支払っているのは、支払いもダウンロードも手軽に済ませることのできる、便利な選択オプションの提供に対してなのである。


・eBookを紙の本に似せて作る必要はどこにもありません。逆にeBookはデジタルの特性を有効に利用する形で発展していくべきです。(中略)アップグレードできる本(中略)読者と交流の可能性


・DRM は、デジタル・コンテンツへのアクセスおよびその使用を制限することで、著作権保護者のコンテンツに対する投資を保護します。コンテンツ所有者はさまざまな制限を設けることが可能です。これには、複製、共有、テキスト選択、テキスト複製、TTS(Text To Speech)アプリでのコンテンツ使用に対する制限などが含まれます。


・DRM で暗号化したeBookを消費者に直に販売することを考えている出版社はDRMテーバテクノロジーの入手が不可欠でしょう。(中略)


出版社はアドビに契約時の初期ライセンス料として6500ドルを支払います。さらにeBookが一冊売れるごとに0.22ドルの支払いを求められます。アドビはまた、ACS使用者から年間メンテナンス費として1500ドルを徴収しています。


・DRMが消費者に対して価値を想像できないわけではありません。少なくとも三つの点で消費者はDRMから利益を受ける可能性があります。

1.より多くのコンテンツへのアクセス(中略)
2.さらなる低価格(中略)
3.新たなる利用 出版社はDRMを新たなコンテンツ使用及び評価のツールとして利用できる可能性があります。


・紙の本では2ページの見開きがキャンバスでした。iPadで同様のことを試みるのは簡単です。でもそれはやめましょう。一度に見ることのできる範囲がiPadのスクリーンより制約されているキャンバスより、その向こう側にある無限の空間をスクロールで取り込んだキャンバスのほうがもっと面白い作品を作れます。


・「インターネット」と「本」の区別は完全に恣意的なもの


・本当は取材され、執筆され、編集され、広告され、従ってお金が支払われるもの。インターネットとはエゴとノイズのこと、しかもタダ。


・ユーザーは多くの場合「みんなが知っていること」を無視し、特別な事象に注意を向ける。


・読みたいものを、読みたい時に、読みたいように。と書くとすごく簡単そうでしょ? 言うまでもなく、本はそれがうまくいっていなかった。


・ なぜ本のキャンペーンは方程式通りに運用されているのでしょう? 出版社はマーケティング手法の組み合わせの有効性を実証する努力を、これまで怠ってきました。出版社は通常収入の5%から10%をマーケティングに投入していますが、有効なマーケティング戦略に関する理解は非常に乏しく、キャンペーン結果の分析はほとんど行われていないのが現状です。


・たとえそれが批判的なものでもプロモーションの役に立つのです 。作品を読んでひどいと感じた時、私たちはそのことを大声でわめくまわりました。そのたびに、サイトを訪れる人の数が増え、人々から怒りのメールが盛んに届くようになりました。 (中略)


悪い書評もプラスなのです。(中略)個人的には、売上を伸ばすためには誇大宣伝よりも、否定的なコメントの方が効果的です。 (中略)否定的な反応というものは好奇心を呼び起こすものです。


●書籍『マニフェスト 本の未来』より
ヒュー・マクガイア (著, 編集), ブライアン・オレアリ (著, 編集), アンドリュー・サヴィカス (著), ライザ・デイリー (著), ローラ・ドーソン (著), カーク・ビリオーネ (著), クレイグ・モド (著), イーライ・ジェームズ (著), エリン・マッキーン (著), 浅野紀予 (翻訳), 石松久幸 (翻訳), 堺屋七左衛門 (翻訳), 柴野京子 (翻訳), 高橋征義 (翻訳), 秦 隆司 (翻訳), 宮家あゆみ (翻訳), 室 大輔 (翻訳), 吉本龍司 (翻訳), yomoyomo (翻訳)
出版社: ボイジャー (2013/2/20)
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