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書籍『改訂版 マンションを相場より高く売る方法』(風戸 裕樹 著、吉川 克弥 著、ファーストプレス 刊)より

このウェブサイトにおけるページは、書籍『改訂版 マンションを相場より高く売る方法』(風戸 裕樹 著、吉川 克弥 著、ファーストプレス 刊)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。


・マンションを売る際に気をつけておきたいことは、大きく3つあります。

①査定価格に一喜一憂しない
②売れないときには販売戦略を確認する
③依頼する会社や担当者を見極める


・「査定価格=売れる価格」ではない


・査定価格を出す方法には、次の3つがあります。

①原価法(積算法):建物の建設と耐用年数などで現在の価格を出す方法。

②収益還元法:不動産から発生する収益と利回りによる価格を出す方法。一棟アパートなど投資用物件が主。

③取引事例比較法:類似する物件の取引事例から価格を出す方法。居住用の中古マンションや一戸建てが主。


・ 査定価格に影響する条件は何でしょうか? たとえば、マンションであれば、

●眺望
●方角
●駅からの距離
●マンションの「グレード」
●築年数
●時点修正(過去の取引家新築価格からどの程度経過しているか)など


・3種類ある媒介契約の中でおすすめは、「専任媒介契約」(中略)

①専属専任媒介契約(中略)売主さんに対して1週間に1回の売却活動の報告義務がある。

②専任媒介契約(中略)売り主さんに対して2週間に1回の売却活動の報告義務がある。

③一般媒介契約(中略)売主さんに対する報告義務なし。


・●一般媒介契約のメリット:複数の会社に依頼できるため、広告の数が増える。

●一般媒介契約のデメリット:複数に依頼することにより、内覧の調整が大変。どのような販売活動をしてくれているのかわかりにくくなる。(中略)


●専任媒介契約のメリット:窓口が一元化できて、内乱の調整などは全て任せておける。不動産会社が売主さんのために専属エージェントになり、一生懸命頑張る。 申し込み受領後も焦らずじっくり交渉することができる。

●専任媒介契約のデメリット:自社で両手仲介を目指すと、広告量が減ってしまう。悪意がある会社だと売却情報を隠すことがある。


・当社は主として「経済的な観点」から、両手仲介は弊害が多いという指摘をしています。具体的には、次のことが挙げられます。

①売却価格が下がる傾向がある
②情報操作をすることがある
③不動産会社が売り手 に対して真実を隠すことがある

不動産会社が自分の報酬を両手(2倍)にしようとすると、このようなことがことが起きる可能性があるのです。


・業界上位仲介会社の手数料率(2012年度上期実績)

           取扱件数(件)  手数料収入(百万円)  平均手数料率(%)

三井不動産リアリティ    18,620    30,529        5.23
住友不動産販売       16,682    22,477        5.28
東急リバブル         7,872    15,614        4.43
野村不動産グループ      3,050    8,638         3.24
三菱UFJ不動産販売      2,606    5,813         3.65
三井住友トラスト不動産    3,435    5,597         3.76
みずほ信不動産販売      1,870    4,417         4.26
大京グループ         2,530    3,139         4.15
大成有楽不動産販売グループ  1,818    2,573         4.48
住友林業ホームサービス    1,868    2,319         4.56


・両手仲介狙い=情報クローズだったために売れなかった(中略)

Y社は書いても自分で見つける両手仲介にこだわっていたため、他の不動産会社からの内見申し込みを「契約の予定があるから」と嘘をついて断っていたのだ。


・不動産の仲介会社は、大きく次の5つに分けられます。

①分譲会社の系列の仲介会社
②財閥系・大手の仲介会社
③マンションに特化した仲介会社
④地域に密着した地元の仲介会社
⑤不動産売却に特化した仲介会社


・会社選びの注意点
会社や担当者を見極める(中略)

効果的な質問の例を3つ挙げます。

①「どういったときに価格を下げますか?」
②「購入されるターゲットは、どのような人ですか?」
③「広告活動は、どの程度行ってくれますか?」


・ここをチェック!①
不動産会社を見分ける
---媒介契約をする会社を選ぶとき

□物件の近隣事例を豊富に提供して、査定価格の根拠を示してくれるか?
□「過去、いくらで売れているから、今はこの査定価格です」と、安易な時点修正(価格の下方修正)を提示していないか?
□最も高い価格で買う人だ、という根拠も提示せず、「この物件を買いたいお客さんがいます」というセリフを繰り返し行っていないか?
□他の不動産会社に、積極的に売却物件の情報開示をしようという姿勢が感じられるか?
□他の不動産会社が広告しやすいように、レインズには「広告可」で登録するか?
□過去、「○○の方がお客様のマンションをお探しです」という、オトリとも思える広告を、チラシやポスティングで配布していなかったか?
□自社のHPをもっているか? そこに掲載されている売却物件の数は十分にあるか?
□担当営業マンの資質は十分か?
□あなたが支払う仲介手数料について、不動産会社がわから安易な値引き提案がないか?
□根拠なく、1社だけ査定額が明らかに高いということがないか?
□「最後に買取りもあるので安心です」と言って、安く買い取る提案をしていないか?


・「仲介手数料無料!」のカラクリ(中略)

売り手の手数料を無料にして、その代わり買い手から取るということです。このケースでは、レインズに載せない場合するありえます。


・ここをチェック!②
担当営業マンを見極める
---この担当者で大丈夫か? と不安になったとき

□担当者は宅地建物取引主任者か? (中略)
□デメリットなど不利な情報もしっかりと伝えているか? (中略)
□売却成功へ向けたイメージがあり、高く売るための戦略・売却達成へのシナリオをもっているか? (シナリオとは、売却開始から完了までの価格・広告戦略のこと)(中略)
□「何とかします!」「頑張ります!」「売ってきます!」「任せてください!」など、根拠がなく一方的な宣言を多くしていないか?


・いったん専任媒介で物件を預かると、なるべくなら自社で買い手も見つけて、手数料を両方からもらおうとします。


・「購入されるターゲットは、どのような人ですか?」という質問を、不動産会社の担当者にしてみましょう。


・買い手が中古マンション選び、買う理由は、大きく3つあります。

①新築より価格が安い
②そのエリアに住みたい(地域重視)
③買うタイミングが来た


・買い手が中古マンション選び、買う理由は、大きく3つあります。(中略)

②そのエリアに住みたい(地域重視)(中略)

たとえば、 小学校1、2年生の子どもがいる家庭では、2人目ができたからといって住み替えで転校させるというのも大変です。周辺のコミュニティの形成されているため、学区域内での住み替えを選ぶ傾向にあります。


・エリアにこだわって選ぶ理由として、学区域以外では2つ考えられます。

●地縁重視タイプ:現在住んでいる、あるいは実家に近いなど、人との繋がり重視
●憧れエリア重視タイプ:住んでみたいエリアを選ぶ


・「早く引っ越せる」というのは、実は中古マンションの大きなアドバンテージなのです。


・ここをチェック!③
値下げの前、やるべきことをやったか?

●広告活動について
□大手不動産会社のHPに(少なくとも2社)掲載されているか? →三井のリハウス、nomu.com、東急リバブル、住友不動産販売、三菱地所ハウスネットなど
□大手ポータルサイトに(少なくとも2社)掲載されているか? →SUUMO(スーモ)、HOME`S( ホームズ)、at home(アットホーム)、O-uccino(オウチーノ)、Yahoo!不動産など
□売り出し中のマンションへの館内ポスティングチラシ、近隣賃貸マンションへのポスティングチラシを実施したか? (少なくとも2回以上)
□潜在顧客をもっていそうな近隣エリアの不動産仲介会社へ、ファックスDMを行い、物件の告知をしたか? (少なくとも2回以上)
□レインズにも写真が掲載されているか? 他の不動産会社が物件のことを知りやすくなっているのか?

●売却物件の状態について
□(空室で売却してる場合)買い手の意欲が下がるような状態のままで内覧を受けていないか?
□部屋のクリーニングは十分か?
□必要に応じ、、物件のアピールシートお部屋内に設置しているか?
□飼っていたペットの匂いなどが残っていないか?

●営業マンとのコミュニケーションについて
□現在の価格で売却に至らなかった明確の原因を聞いているか?
□周辺の事例を再調査し、最新の市場情報を教えてもらっているか?
□売り出した当初の目論見と、現在の状況の相違点を聞いているか?
□競合している物件を調査・確認のうえ、競合物件とご自宅との比較を聞いているか?


・一般媒介契約:複数の不動産会社に同時に依頼できる契約。不動産のプロが売却する際にこの形態を好む。


・売却中に特にチェックしたいこと(中略)

契約した後は、どの不動産会社でも、売却までの流れは同じです(中略)

STEP1 販売用図面(マイソク)をつくる
STEP2 レインズへ登録する
STEP3 広告をする
STEP4 物件確認をする
STEP5 内覧を受ける
STEP6 営業活動を報告する
STEP7 売主さんが売却活動をチェックする!


・販売用図面(マイソク)をつくる
まず、業界用語で「マイソク」という販売図面をつくります。(中略)作成したマイソクを見せてくれない会社は、自社の販売活動に自信がない会社と判断していいでしょう。


・実は、驚くことに「マイソク」をレインズに登録しない会社もあります。これは、他社へ情報を紹介しようとする意思がない証拠といえるでしょう。(中略)販売を委託してる会社からレインズの「登録証明書」を受領してください。


登録証明書の下部に、図面の登録についての記載が出ています。ここで「図面の登録・無」という場合には、図面(マイソク)をレインズ上で公開していないことになります。


・内覧を受ける(中略)「ご主人がいると落ち着いて部屋を見ることができない」という女性のお客さんは多いのです。


・媒介契約の種類によって、営業活動の報告義務があります。専任媒介契約では2週間に1回、専属専任媒介契約では1週間に1回が原則です


・私たち仕事柄、たくさんの売却活動報告書を見ていますが、最も重要である「どれくらい広告をしているのか」をきちんと報告してる会社はそう多くありません。


・ここをチェック!④
不動産会社を見極める
---このままこの会社に任せておいていいのか!?と不安になったとき(中略)

□レインズの資料ダウンロード数やポスティングなどの販売状況の報告を受けているか?
□どんな広告をしたのか、広告内容の報告は受けているか? (中略)
□競合となる物件との比較・動向についての報告を受けているか?


・価格を下げるタイミングは、いつがいいのか? (中略)

1月、2月は、1年で最も買い手が多い時期です。 価格改定を検討しているなら、この月に入ったらなるべく早く下げるべきです。また、12月はもともと客足が落ち混む月ですから、ここで価格を下げてもさほど効果がなく、価格の新鮮味が薄れてしまうだけです。12月は売り出し価格をキープして、新年1月に値段を下げ、新価格でオープンルーム等をするという手法が有効でしょう。

秋は新築マンションの販売が多くなりますから、お客さんが多く動く時期です。中古マンションにとっても、「秋売り」は大きな山になりますから、9月末に値段を下げれば売れる確率が高まります。


・結局、不動産の営業マンがどうして値段を下げたがるかといえば、それが一番成約に近いからです。すぐに価格を下げようとする営業マンは要注意です。


・購入検討者は、インターネットで物件を検索するというのが現在の主流です。


・不動産会社とのあいだで交わした媒介契約(中略)「どうしても今すぐ会社を変えたいけど、3カ月経っていない」という場合でも、契約ですから、当然、双方が合意すれば途中で解約できます。(中略)「解約は口頭ではなく記録に残しておく」というのが原則です。


・不動産会社(中略)そのビジネスモデルは「マンションを安く売って、高く売る」と、至って簡単、明解です。


・買取のメリット(中略)

売主さんにとってのメリットは、大きく5つあります。

①他人に知られることなく売却できる
②数日で売却できる(お金が入ってくる)
③瑕疵担保責任という責任を売主さんが追う必要がない
④場合によっては仲介手数料が無料になる
⑤売るためにリフォームする必要が一切ない


・不動産を売却した場合、売主さんが瑕疵担保責任を負うのが一般的です。買い手が購入してから一定の期間内に、給水管が壊れたり、水漏れしてしまったりすると、売主さんが費用を負担する必要がある


・買取のデメリット(中略)

「価格が安くなる」。買い取り金額は、一般的な「相場」と言われる売却価格の70%~75%です。 3000万円で売れると思われてる物件であれば、2100万円~2250万円ということになります。なぜこんなに安くなってしまうのかといえば、買取会社の利益がのっているからです。


・売り手と買い手の両方にメリットがある物件(中略)

売主さんと買主さんの両方にメリットのある買い取りもあります。(中略)

●築35年~40年のマンションの部屋
●火災など事故があった部屋
●室内の状態が著しくひどい(汚れている、壊れているなど)部屋


・売りにくいマンションとは

売るのが難しいケースとして一番多いのが、分譲個数が数百戸ある大規模マンションで数十室が同時に売却されている場合です。(中略)売りに出すときに、今、同じマンション内で売り出し物件が出ていない状態が望ましいでしょう。


・築年数が古いマンションを高く売る方法(中略)

築年数が古い(築古)マンションは、自分でリフォームしたい、リノベーションしたいという人が買う場合が多いのです。(中略)生活環境を変えずに、居住条件だけを良くしたいという人たちです。


・売るときはリフォームしない方がいい(中略)

実際にリフォームするよりも、「リフォームしたらこうなりますよ」という姿を、リアリティをもって伝えた方がいいでしょう。(中略)リフォームしたい人は、とことん自分の好みにしたいのです。


・瑕疵担保責任とは? (中略)

「部屋の見えない欠陥(瑕疵)については、売主さんが責任を負いなさい」というものです。(中略)期間は2、3カ月が一般的です


●書籍『改訂版 マンションを相場より高く売る方法』より
風戸 裕樹 (著)
吉川 克弥 (著)
ファーストプレス (2014年10月初版)
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