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美輪 明宏 氏 書籍『ああ正負の法則』(PARCO出版 刊)より

このウェブサイトにおけるページは、書籍『ああ正負の法則』(美輪 明宏 著、PARCO出版 刊)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。


・実はこの広大無辺の宇宙の中で、地球だけが陰と陽、-と+、負と正、等々という相反する二つのもので成り立っているのです。それを一口にいいますと、正負の法則とでも名附けましょうか、これが地球上のあらゆる難問を解くキーワード〈答え〉なのです。


・魔界人の見分け方(中略)妬み、そねみ、ひがみ、悪口ばかりを言う人


・幸福とは何でしょうか。それは充足感です。何もかも満ち足りた気分になった時、それが幸福なのです。しかしその成分は泡で出来ています。ほんの短い時間、一瞬で消えてゆくものです。(中略)


もしその幸福感が絶え間なくずっと持続したとしたら、人間はシマリのないボケーッとした薄らバカになってしまうでしょう。


・今すぐ幸福になる方法、常に幸福感を味わえる方法があることはあります。それは簡単なことです。つまり、どんなことでも何でも良よいから〈感謝すること〉を自分の中に、まわりに探して見つけることです。「見える、ああ有難い」、「聞こえる、ああ有難い」、「話せる、ああ有難い」、「手足が動く、雨風をしのげる天井や壁のあるところで寝起きができる、ああ有難い」、「着るものがある、食物がある、幸福だな」等々。


・〈白〉の白さを際立てるせるには、その〈白〉の傍らに黒い色のものを置けばよいのです。〈黒〉の黒さが深く、濃ければ濃いほど、黄なりの白さのものでも真っ白に見えるものなのです。


・一番肝心なことは、悪いことが起きたからといって、嘆き悲しむことはない、ということです。悪いことは長くつづきませんから。そのかわり、良いこともまた長くはつづかない。だから、良いことがあったときには、施しをするなどして、そこそこの〈負〉を先回りして自分で意識してつくると良いでしょう。そうすれば予期しない、ものすごい〈負〉に襲われなくてすむようになります。


・私は若い頃、めちゃくちゃな苦労をしました。(中略)男なのに生まれつき女のような顔をしているということだけで世の中から化け物扱いをされて、狂っていると言われ、金銭的にもいろいろなことがありました。(中略)


それでも私は仕事の面では人の十倍くらい努力をしてきました。それがいつか花を咲かせるだろうと思ってやってきたのです。


・結果だけを見てブーブー言って妬んでいる人が多すぎます。その結果を見て妬む前に、その結果に至るまでの過程、プロセスを見なければなりません。そうすれば、その努力を見て、「なるほどなあ」と納得して妬まなくてすみます。


・まず信用があります。それには、
〈人の悪口を言わない、こぼさない〉
〈愚痴や泣き言を言わない〉
〈感情をコントロールできる〉
こういう人を世間が放って置くはずはありません。


・ お客が来ないというのは当たり前です。そのくせ「ヒマだ、ヒマだ、世の中不景気なのね」と言っている。自分がヒマにしているのです。不景気にしているのです。それは企業努力を、何もしていないということです。


・食べもの屋とは味だけではなく、器、目で食べさせる。それから匂い、インテリア、BGMの音楽など、「こんなにしゃれた雰囲気の中でご馳走を食べるなんてうれしい」と思わせるのが食べもの屋の本来の姿なのです。粋にして、明かりも器も味も気を使ってごらんなさい。


・食べもの屋(中略)お客が来ない店というのは、まずくて、器もインテリアも音も汚くて、照明も必ず青暗い冷え冷えとした蛍光灯で、サービスも悪いからなのです。こんな店はどんなに安くても高すぎると思われます。


・人との付き合い方

近づきすぎは危険(中略)

夫婦、恋人、親子、兄弟、友だち、仕事関係、すべて〈腹六部〉でお付き合いしなさい。“親しき仲にも礼儀あり”これが鉄則です。


・人との付き合い方(中略)

嫌な部分はお互い〈見ない〉〈見せない〉で平和に過ごせるのです。日光の東照宮の、“見ざる、言わざる、聞かざる”の格言は、まさに先人たちの考えた人生訓の真骨頂なのです。


・友人知己(ちき)が多く、人の出入りの多い家は幸で〈正〉だけ、というのは間違いです。人の出入りが無い家は、それ等の相談事、厄介事、事件も無いのです。ひっそりしているが平和です。


・世間の間違った価値判断のひとつに、〈孤独〉=惨め、かわいそう、寂しい、みっともない、不安、情けない等々というマイナス、つまり〈負〉のイメージだけがあります。(中略)ところがそれは大間違いなのです。(中略)


孤独には〈孤高の人〉という言葉もあるのです。孤独だからといって卑屈になったり、惨めに思い込む必要などさらさらありません。背後に何本ものツッカエ棒などなくでも、自分一人の足だけで充分大地を踏みしめて、立っているという証拠なのですから。充実している証なのですから。


・恋愛とは(中略)

その裏に〈嫉妬〉〈不安〉〈悩み〉〈苦しみ〉〈裏切り〉〈別れ〉〈絶望〉〈恨み〉〈憎しみ〉〈悲しみ〉等がべったりと表裏一体のおまけとしてくっついてる、ということも知っておく必要があるのです。


・恋愛とは(中略)

惚れ方が激しければ激しいほど、幸福感が高ければ高いほど、それとまったく同じ量の〈負〉もまた連れ添ってやって来ているということを、初めから知って覚悟をしておけば、後々が楽なのです。


・親すぎる仲はトラブルの元

近所のおばあさんやおじいさんまで、人の私生活や、その家庭の問題に首を突っ込んでくるようなホームドラマは見ないことです。百害あって一利なしです。


・懇親会は懇憎会(こんぞうかい)

二次会三次会は行かぬが花。会社の人とでも飲みに行ったり、懇親会をするのもほどほどにしておかないと、飲み会に行ったために「あの人は酔うとこんなことを言う」とか「本音が出る」とか「あんな嫌な奴だと思わなかった」とか言われて、必ずそれで失敗するのです。


・母性愛が乏しく、育児を放棄したり殺したりする犯罪者の女性は、右脳の中にマンガンが不足しているそうです。穀物やひじきや青野菜に多く含まれるマンガンは、ホルモン分泌を活性化させる働きをします。


・いつもイライラして、すぐにカッと怒りっぽく、子供を虐待したり殺したりする大人は、亜鉛、カルシウム不足です。栄養失調者なのです。めんどうでもそれ等を補うように努力すればやがて治ります。


・悪い方角はどうしても行かねばならぬ時には、可能な限り赤いものを身につけて行くことをおすすめします。男性の場合、表面的に無理であれば下着だけは上下とも赤にするとか、女性であれば赤づくめとかにすれば、大難も小難にすることができます。


・この世の中、なにもかもが波動で出来ています。悪い波動を浴びてる人は、すべてがどんどん悪くなって、顔も心も性格も身体も、運も、暗くなったり不様になったりします。


・黒い花、灰色の花、そのようなものはこの世にはないのです。

ですから、「活き活きしたくない」とか、「死にたい」とか、「不安になりたい」とお考えの方は、どうぞ〈黒〉や〈灰色〉のものをいつもお召しになってください。どんどん運が悪くなります。男にも女にもモテません。仕事も金もプライベートも、やることなすこと全部うまくいきません。


・くすんだ肌の上にくすんだ色のものを着ていると、「ああ、この人の前世はきっと〈雑巾〉だったんだろうな」はと思われることになります。


・元来、マスメディアの本質は〈理知と教養〉〈冷静沈着〉で、あらゆる場合に中立であるべきなのです。ですから、たとえば新聞の場合、左の頁に凶々(まがまが)しい記事を載せたら、右の頁は〈吉事・善事〉を載せるべきなのです。


・世の人々は王侯貴族にあこがれます。若い娘たちはシンデレラ願望があります。(中略)しかしそれとひきかえに、(中略)


一生の間、個人の自由は許されません。今は自由になったとはいえ、カメラマンやジャーナリストたちに追われます。金ピカの牢獄に収監されて一生を終えるのです。皆さんはどちらを選びますか?


・世の人々は王侯貴族にあこがれます。若い娘たちはシンデレラ願望があります。(中略)しかしそれとひきかえに、(中略)


特に皇室や王室などは、〈帝王学〉もあるように、国民の模範的家族でなければなりません。だから〈帝王〉というのは、父として、親として、夫として理想の人間でなければいけないのです。〈妃〉というのは絵に描いたような良妻賢母の見本でなければいけない。王子も王女も、皇女も皇太子も、よき息子、よき兄弟の見本でなければならない。そうでない場合には存在理由がなくなります。


パチンコ屋に行きたいとか、急にゴルフに行きたいとか、寄席に行きたいとか、ショッピングで気晴らしをしたいとか言ってもできませんし、エッチなビデオ見ることができない。


・エリザベス・テーラーはアカデミー賞を受賞し、世界一と言われた美貌の持ち主でしたが、富と名声に恵まれ、子供達もいて、何が〈負〉かと言うと、ここぞというときに必ず大病をするのです。それも大手術を伴うような命がけの大病ばかり。しかも八回も結婚と離婚を繰り返し、一生、男性の愛情による片音が得られなかったのです。


・織田信長も、彼は神社仏閣を焼いてまわったのですから、比叡山をはじめ、いろんなところを焼き討ちにして殺しまくった。そのツケが来たのです。神社仏閣を焼いたということは、自分も火だるまになって本能寺で死ななければならなくなるのです。因果応報とも言うけれど、まさに〈正負の法則〉です。


・ 石油王ロックフェラー

ロックフェラーは一代であそこまで行って、石油王になり汚く稼いで物凄い財を得た。そのかわり罵詈雑言を浴びせられて、世の中の人から一切信用なくして悪魔のごとく言われて、全身の毛が全部抜けたそうです。眉毛から睫毛から髪の毛から全部なくなってしまった。ふてぶてしいように見えるけれども、孤独で発狂しそうだったのではないでしょうか。(中略)


ところが、その息子が母に似た優しい子で、慈善事業をやり、労働者の味方になり、〈引き算〉を始めたわけです。〈負〉を始めたのです。そうすると今度は世間から信用と名声を得られて、やっとちゃんとした財閥、ちゃんとした人間として扱われるようになった。教会に寄付をしたり、ボランティアの社会事業に寄付をしたり、従業員や社会に利益を還元したりしたのです。


・人生は〈足し算〉だけで渡ろうとしても、そうは問屋が卸してくれないのです。人生には〈引き算〉も〈掛け算〉も〈割り算〉もあるのです。


・世の中には何ごとにおいても〈足し算〉があって、〈引き算〉があるのです。日本の金持ちはみんな〈足し算〉と〈掛け算〉しか考えていません。〈引き算〉と〈割り算〉考えていない。〈引き算〉考えて商売しておけば、バブルの時にひどい目に遭って、打撃を受けずにすんだのです。先手を打つ、〈社会に還元する〉ということです。


・みなさんもう一度『舌切りすずめ』を読むといいと思います 。『花咲じいさん』の話もそうです。意地悪をしたらひどい目に遭うなどの因果応報の真理です。


・では、どうしたらいいのか。

〈ほどほどに〉ということです。すべて世の中、腹六部、せいぜい行っても腹八分。分相応という言葉もあるように、自分の器を知ること。つまり、“一升瓶には、一升しか入らない”ということです。そんなに残しても残りの余った分はどうするのです。死んであの世には持っていけないのです。骨折り損のくたびれ儲けです。


・「なるほど、こんな不幸が来たのは、あんな吉事があったからなのだ」
「こんな良いことがあるのはあれほど悪いことがあったからなのだ」
「何かを失えば何かを得られるというのは、このことか」


●書籍『ああ正負の法則』より
美輪 明宏 (著)
出版社: PARCO出版 (2002年4月初版)
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