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大久保 一彦 氏 書籍『売上が倍増する! アンケートの作り方・活かし方』(PHP研究所 刊)より

このウェブサイトにおけるページは、書籍『売上が倍増する! アンケートの作り方・活かし方』(大久保 一彦 著、PHP研究所 刊)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。


・アンケートの結果はただの情報にすぎません。それが経営に有益なものかどうかないか見極める技術が必要です。アンケートのすべてを鵜呑みにすると、かえって経営を危うくすることもあります。経営のコンセプトや、店(企業)の強み弱みを斟酌して情報を選り分けなければならないのです。


・不満を尋ねるアンケートは、お客様が不満に思っている点が明確に示されます。そうなると結果ばかりに目が行き、不満になっている要素に対する対症療法的な処置を安易に行ってしまいがちです。


・今までアンケートが活かせなかった3つの理由

活かせない最大の理由------曖昧な目的(中略)

欲張りは失敗の元------複雑すぎると必要な情報が見えない(中略)

サンプル数はどれくらい必要? (中略)サンプル数にこだわるよりは、「必要な情報を最低限のアンケートから導き出す」という考えのほうが合理的です。具体的な数字を示しておきましょう。私は、一〇〇から四〇〇位あれば最低限のサンプル数としては十分だと考えています。


・アンケートの六つの目的

①お客様像をつかんで戦略を立てる
②買うか買わないかの決め手を見つける
③潜在的ニーズをつかみ、価値を生み出す
④見えないお客様を知る
⑤顧客名簿を作る
⑥お客様と従業員の意識をある方向に向ける


・アンケートの最大の利点として「潜在的ニーズをつかむ」いう点を紹介しました。


・目的②の「買うか買わないかの決め手を見つける」アンケートは、不満になる要因を探すものです。つまり、お客様の購入(利用)を妨げる致命的なマイナス要素を取り除くことで最低限のニーズを満たし、客数の減少傾向くい止めることが願いです。


・たとえば、「お客様の喜びの声を聞くと、私たちの励みになります。喜びの声をご記入ください」というひと言を付け加えると、お客様から商品(サービス)に対する好印象が書き込まれます。


・苦情を言うお客様のほとんどは、店(企業)や商品(サービス)に関心があるお客様です。そのようなお客様に丁寧な対応することで、お得意様に変化する確率が非常に高いのです。けっしておろそかにしてはいけません。


・お客様像の把握では、細分化している消費の傾向を掴むことが難しくなってきたのです。


・理想と現実のズレがお客様を遠ざける(中略)

この不満とは、お客様の既成概念や事前に得た情報による期待と、実際の商品(サービス)とのズレが原因になります。


・たとえば、あるホテルの売上が落ち込んでいたとします。このホテルがアンケートを実施した結果、価格の項目に対して「やや不満」と回答するお客様が多いとわかりました。この場合、値下げを断行して価格の項目に対応した改善策を取っただけで売上が回復するでしょうか? 答えは否です。価格が、購入の根本的な要素になっていなければ、売上が戻ることはないでしょう。


価格というものは、あくまで支払った対価(コスト)に対する価値(バリュー)によって決まるものです。お客様は価格自体に不満を持っていたわけではなく、従業員の接客レベルに対して、価格が高いと感じたのかもしれません。または、設備が問題だったのかもしれません。食事がネックだった可能性もあるでしょう。


・先ほどのホテルのケースを考えてみましょう。Q1の結果、「価格」よりも「部屋の設備」と「食事」に多くの〇がついていたとします。この場合、価格を検討するより、部屋の設備や食事内容の改善に力を入れるべきだということになります。改善の結果、価格と価値が釣り合っていれば、価格に対する不満は解消されるでしょう。


・点数配分にひと工夫。選択肢ごとに点数を変える(中略)

たとえば、日本人はよほど言いたいことがある場合でない限り、「不満」に〇をつけない傾向があります。本当は不満だと思っていても「やや不満」にト-ンダウンする場合が多いのです。


・攻めの経営に活かしたい潜在的ニーズは未来にあります。未来ですから、アンケートの結果を使って仮説を立てる力が必要になるのです。


・潜在的ニーズが隠されている代表的な質問は、「〇〇はありますか?」というものです。このさりげないひと言が重要です。


・人に紹介するかしないかという質問を通して、その人の満足度を見ることができます。


・アンケートでお客様の印象をある程度コントロールする方法があります。このアンケートの狙いは、嫌なことを忘れてもらうこと、いい印象を引っ張り出すことの二つです。この狙いのアンケートについてお話しする前に、アンケートの最後によく見かける質問が見てみましょう。それが、この問いかけてす。

「お気づきの点がございましたら、ご記入ください」

このような質問すると、良かったことよりも悪かった点が書かれていることが多くなります。(中略)


ここで、「お気づきの点がございましたら、ご記入ください」に変わる、お勧めの質問があります。それが、次の問いかけです。

「お客様の喜びの声を聞くと、私たちは励みになります。喜びの声をご記入ください」


●書籍『売上が倍増する! アンケートの作り方・活かし方』より
大久保 一彦 (著)
出版社: PHP研究所 (2010年6月初版)
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