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ゲーリー・トーベス 氏 書籍『ヒトはなぜ太るのか? そして、どうするばいいか』(太田 喜義 翻訳、メディカルトリビューン 刊)より

このウェブサイトにおけるページは、書籍『ヒトはなぜ太るのか? そして、どうするばいいか』(ゲーリー・トーベス 著、太田 喜義 翻訳、メディカルトリビューン 刊)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。


・本書は、(中略)考える人のマニフェストとなることを意図している。この本の目的は、米国や世界各国の公衆衛生や医学的勧奨のなかにはこびっている誤解のいくつかを反証し、あなたの健康と福利をあなた自身の手に取り戻すために、あなたを必要な情報と理論で武装できるようにすることである。


・訳者からのお断り(中略)

私たちが食物から摂取するまたは消費するカロリーを単に「○○カロリー」としていますが、正確には物理学上の1kcal(1,000cal)を「cal」と簡略化していますので、読者の皆様はそのようにご理解ください。つまり本書で述べられる2,000calは、正確にはその1,000倍の200万calを示しています。


・炭水化物によって私たちは文字通り太り、脂肪の蓄積が促進されてさらに空腹になり、座りっぱなしになる。


・こうした減食を8年間続けた結果、女性たちは1人当たり平均2ポンド(約1kg)減量した。そして彼女たちの平均ウエスト周囲径(腹部脂肪の目安)は増加した。この事実は、女性たちがどれだけ体重を落としたにせよ、減らしたのは脂肪ではなく赤み、つまり筋肉でことを示唆する。


・もちろん、より激しい運動はより多くのカロリーを燃やすだろう(「汗が出るくらいの激しい運動は本当に効果的であり、それが大量のカロリーを消費する唯一の方法である」とコラータは私たちに語る)。しかし、これらの医師たちが議論したように、それによってもっと空腹になるだろう。


・1ポンド(約0.5kg)の脂肪は約3,500カロリーに相当するエネルギーをもつ。栄養学者たちが、1週間に1ポンド減量するには、1日あたり平均500カロリーのエネルギーが不足するようにしなければならない(500カロリー× 7日=1週間あたり3,500カロリー)と教える理由はこれである。


・1900年代初期に、ドイツ人の糖尿病専門家カール・フォン・ノールデンが、「私たちは消費するよりも多くのカロリーを摂取するから肥満になる」と初めて主張して以来、専門家もそうでない人たちも、ともかく熱力学の法則によりこれが真実だと決められていると主張してきた。


・ダイエットがなぜ失敗するのかについて考えるときにも同じ問題にぶつかる。食べる量を減らすという単純なはずの行為によって肥満が治ることがほとんどないのはなぜか? 肥満の人たちは食事制限に対して太った動物たちとまったく同じように反応する


・今日においても肥満の第一人者たちの多くが心理学者が精神科医であるが、彼らの専門知識はからだに関することではなく、心に関することであるはず。


・つまり、私たちは過食するから太るのではなく、私たちは太りつつあるから過食するのである。(中略)成長そしてからだの大きさが食欲を決定するのである。


・アフリカ象は世界最大の陸生動物であり、オスの体重は1万ポンド(約4.5t)を超えるが、脂肪は驚くほどわずかである。シロナガスクジラは陸上・海洋に住む動物のなかで世界最大であり、その体重は30万ポンド(約136t)を超えることもあり、その多くが脂肪である。


・そもそも私たちはなぜ脂肪が蓄積するのか? (中略)脂肪の一部は保温のために断熱材の役割を担っているし、その内側にある弱い組織を守る緩急剤の役目を果たす。


・このことは運動が私たちを空腹にするのはなぜかという理由でもある。運動後に筋肉はその補充と修復のために蛋白質を必要とするのに加え、積極的に脂肪の補充も行う。からだの他の部分はこのエネルギー流出を補おうとするため、その結果として食欲が増すのである


・最終的にどの程度の脂肪を蓄積するかを決めるのは、これらの炭水化物である。


・代謝が低下するから太るわけではない。太るから代謝が低下するのである。


・私たちが食べる炭水化物(炭水化物の量を質)は太りやすい体質を助長している(中略)インスリンの分泌を最終的に決めるのは炭水化物であり、体脂肪の蓄積を促すのはインスリンである。


・私たちにとって最悪の食物は、ほぼ間違いなく糖〔特に、スクロース(白糖)と高果糖コーンシロップ〕である。


・ペプシやコカコーラの355mL缶には80カロリー分の果糖が含まれる。リンゴジュース355mLには85カロリー分の果糖が含まれる。肝臓はこの膨大な量の果糖に対して、その多くを脂肪に変え、それを脂肪組織に送り出して対応する。


・アルコールはその大部分が肝臓で代謝される。たとえば、ウォッカひと口のカロリー約80%が直接肝臓に行き、少量のエネルギーと大量の「クエン酸塩」と呼ばれる分子になる。そして、そのクエン酸塩はブドウ糖から脂肪酸をつくる過程を促進させる。そのためアルコールは肝臓内の脂肪産生量を増やし、これがおそらくアルコール性脂肪肝症候群の発症機序であろう。


・できるだけやせていたいのであれば、炭水化物を制限し、血糖値とインスリン濃度を低く保たねばならない。注意すべき点は、カロリーを減らして脂肪を減らすのではないことである。太らせる食物(炭水化物)を削ることで、脂肪を減らすのである。


・炭水化物が肥満を起こし、デンプン、小麦粉、砂糖を断つことが、肥満の治癒と予防の明白な方法であるという考えもその1つである。


・避けるべき食物

1.パン、その他小麦粉から作られたものすべて
2.朝食用シリアルを含むシリアル、ミルクプディリング
3.イモ、その他すべての白色の根野菜
4.砂糖がたくさん含まれた食物
5.すべての甘いもの


以下の食物は食べたいだけ食べてよい

1.肉、魚、鶏
2.すべての緑色野菜
3.卵、乾燥または生
4.チーズ
5.バナナとブドウ以外の甘みを加えていない果物、もしくはサッカリンで甘くした果物


・私たちは平均でカロリー摂取量の15%を蛋白質から、33%を脂肪から、そして残り(50%以上)を炭水化物から得る。


・脂肪と蛋白質を食べた人たちには次のようなことが起きた。

1.少なくとも体重が大きく減少した
2.HDLコレステロールは増加した
3.中性脂肪はかなり減少した
4.血圧は低下した
5.総コレステロールはほとんど変化しなかった
6.LDLコレステロールはわずかに増加した
7.心臓発作に対する危険性はかなり低下した


・今や、議論する価値がある唯一の課題は、原因である炭水化物(精製された穀物、デンプン類、糖類)を避ける最適な方法と、健康へのベネフィットを最大にするために他に何を行うかである。


・炭水化物の摂取量を減らすほど、私たちはやせるだろう。これは明らかである。しかし、可能な限りやせても望むところまでやせるかというと、そういう保証はない。これが直面する現実である。


・肥満度が高いほど、そして肥満でいた期間が長いほど、太ったままでいる可能性が高かった。


・炭水化物を制限することによるもう1つの効果は、エネルギー消費が増えることである。


・最も効果的な減量には、炭水化物の総料を1日20g以下に保つ必要があるだろう。


・空腹のときに食べること。お腹がいっぱいになったらやめる。


・「無脂肪」または「低カロリー」のダイエット製品や食品には、「隠された」糖やデンプンが含まれることに注意する


・「糖質量(中略)、または賞味炭水化物量」を計算するために、総炭水化物量から食物繊維の量を引いてもよい。たとえば、7gの炭水化物と3gの食物繊維が含まれていれば、その差である4gが糖質量となる。


●書籍『ヒトはなぜ太るのか? そして、どうするばいいか』より
ゲーリー・トーベス (著)
太田 喜義 (翻訳)
出版社: メディカルトリビューン (2013年4月初版)
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