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伊藤 真 氏 書籍『深く伝える技術』(サンマーク出版 刊)より

このウェブサイトにおけるページは、書籍『深く伝える技術』(伊藤 真 著、サンマーク出版 刊)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。


・具体的に言うと、データや情報を、ただ伝えるのではなく、知恵や考え方など、人間の「本質」部分を伝える。そして、自分が伝えたことによって、相手の行動が変化する。自分の伝えたことが、相手のエネルギーの源泉となり、相手に火をつける引き金となる。そこまでいって、「深く伝える」ことになると思っている。


・伝えるためには、まずは、相手と自分は違うと認めることから出発する。違いを認めるとは、相手を尊重することである。


・「相手を動かそう」としてはいけない

私は何かを伝えるときに、もっとも心がけていること。それは、「相手の立場に立った伝え方をする」ということである。(中略)

これが前提でないと、相手に深く伝わらないと思っている。


・聴衆の方を動かそうとか、煽動(せんどう)しようとは思わない。本人が気づいて、自分の意思で自分の幸せに向かっていく、その手助けができれば良い。


・伝える「相手」のためになるならば、言葉だけでなく、服装などの外見も「深く伝える技術」になる。


・映像教材は、この業界ではもっとも早く手がけた。このとき、差別化のために、サスペンダーをすることを思いついた。


・身近な関係でついありがちな失敗は二つある。ひとつは言葉が足りなくて、うまく伝わらないという失敗だ。近い関係なのだから、わかっているはずだとか、前に話したから知っているはずだという思い込みがある。(中略)

二つ目の失敗は、ひとつ目とはたったく逆で、伝えたいという思いが強すぎて、相手に負担になってしまうことだ。


・日本最難関といわれるような司法試験でさえ、そのようなわかりやすさが求められる。わかりやすい答案とは、まず論理的につながっていてスッと読めるもの。


・たとえば、私が考える「美しい風景」と、相手がそれを聞いて思い浮かべる「美しい風景」は異なるだろう。相手がその人なりに「変換」するからだ。

つまり言葉や活字で伝える情報は、「変換」作業という工程をひとつ余計に必要とする、ということだ。だから、誤差が生じる。


・コンピューターは画像や映像を「0」と「1」の配列に並べ替えて伝えている。受け手側はその情報を画像や映像に戻して認識する。人間もこれと同じで、これが「伝えること」のイメージだ。


・たとえば私は、「時間軸」をきちんと整えることを意識している。話が行ったり来たりすると、「あれ、これはいつのこと?」「さっきの話はいつの話?」など混乱してしまうからだ。


・言葉の使い方にも注意している。「抽象的な言葉」や「多義的な言葉」は、できるだけ使わない。人によってとらえ方が異なり、さまざまに「変換」されてしまうからだ。


・「もっと聞きたい」と思われるための三箇条(中略)

ひとつ目は、全体の「流れ」だ。テーマに関して、流れをつけて話すよう心がけている。(中略)

2つ目に大事なのは、なるべく「具体的」に話すことだ。私はできるだけ、具体的な例や数字、あるいはグラフを示すようにしている。(中略)

3つ目は、「対になる言葉」をキーワードとして使うことだ。「過去・現在・未来」とか「貧困層・富裕層」とか「戦争・平和」などである。「対になる言葉」を使うと、物事を対比することができ、頭の中が強制的に整理される。だから理解しやすくなるのだ。


・本質というのは、自分の中の本当に伝えたい核のようなものと言い換えられる。思いの海の深いところにある、真の思いだ。


・「エトス」に磨きをかけなさい(中略)

アリストテレスの言葉、「エトス、パトス、ロゴス」だ。

まずエトス、人徳。(中略)そしてパトス、情熱。ロゴス、知性。(中略)

伝えるということを考えると、理詰めだけではダメだし、感情に訴えるだけでも不十分だ。その人の人柄やその人らしさ、「エトス」といわれるものが不可欠になっている気がする。


・数字をあげると一見もっともらしいという点には注意が必要である。もっともらしく数字で説明されたときは、「本当かな?」と一度は疑ってみることも必要だ。


・解決策を示すときも、当事者両方の意見を聞いてから決めることが、リーガルマインドの基本だ。


・以前、高校生に、「微分や積分が将来、何の役に立つんですか?」と聞かれたことがある。私はこう答えた。「微分や積分など難しいことを理解しようとする努力する訓練が、将来どんな仕事についても役にたつんだよ」


・「自分で気づく」というのは、何物にも代えがたい強い動機となる。そのための「きっかけ」を手助けする。私が考える「説得」とはそのようなものだ。


・思いは、言葉にして初めて伝わる。


・そもそも服装とは、自分自身を伝えるためのひとつの要素であり、意思表示であると考えている。


・私は講義を少しでもわかりやすくするため、法律のテキストにフローチャートを導入した。それは当時、この世界で最初の試みだった。さらには絵や図や表も積極的に取り入れた。何も、それまでの型にはまる必要はないわけだ。


・メールにひと言「返信不要」と添えてあると、ひじょうに助かる。


・とくに海外に出たら、意見を言わないというのは、何も考えてない人だと思われてしまうこともある。相手から見れば無能と見えてしまう。

考えや思いを堂々と言おう。正しいとか間違ってるとか、そういうことは関係ない。自分の思いをそのまま伝えればいい。自分の考えを伝えることこそ、生きていくことなのだ。


・伝えるという行為を通して、つねに他者を知ろうと努めるようになるので、人に対する理解が深まる。それは自分自身を成長させるきっかけにもなる。なぜなら人に伝える場で新たな発見があったり、人に伝えるために論点を整理して本質を明らかにしたり、優先順位をつけたりするので、より理解が深化していくからだ。


・伝わらないのは相手に原因があるのではなく、自分の言い方に問題があったのかもしれない。


・実際に現地に足を運んで、自分の目で見て確かめる大切さ


●書籍『深く伝える技術』より
伊藤 真 (著)
出版社:サンマーク出版 (2013年4月初版)
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