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書籍『味のなんでも小事典~甘いものはなぜ別腹?』(日本味と匂学会 編集、講談社 刊)より

このウェブサイトにおけるページは、書籍『味のなんでも小事典~甘いものはなぜ別腹?』(日本味と匂学会 編集、講談社 刊)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。


・おしるこに塩ひとつまみ入れると甘みが増すのはなぜ?

第一番目は専門的には「対比」とよばれ、質の異なる刺激を同時に与えたときに、一方の質の強度が強められる現象です。

おしるこで「対比」が起こるのは、塩をほんのひとつまみ入れたときだけです。入れすぎると、逆に甘みを弱めてしまいます。


・とても甘いものを食べた直後に、少し甘いものを食べても、甘みを感じないのはどうして?

羊羹を食べたり飴をなめたりしたあと、続けて梨やスイカを食べると、ほとんど甘さを感じません。このような感覚的な経験には、大きく三つの要因がからむと考えられます。

一つは「文脈効果」です。一般に、感覚の大きさに対する判断の基準は、刺激が与えられる順序によって変化します。(中略)

二つ目は「対比」です。これは文脈効果を強めています。「対比」は、隣接する刺激の差異を拡大して、その差をより鮮明に見分けようとする脳の働きです。強いものと比較されると、弱いものはますます弱く感じられます。

三つ目は「順応」です。同じ刺激を続けて受けていると、感覚の強度がしだいに弱まり、ついには消失することがあります。これを「順応」といいます。


・日本では、だしの素材としてよく使われるのに昆布、鰹節、煮干し、干し椎茸などがあります。これらは単独でもだしがとれますが、二つの素材を組み合わせることで、うま味が強くなり、より複雑な風味を楽しむことができます。このようにつくられただしを「あわせだし」とよび、市販の麺つゆや和風調理用のだしの多くに使われています。

それでは、なぜ、二つの素材を組み合わせると、おいしいだしがとれるのでしょう。あわせだしでは、うま味の「相乗効果」(強い増強効果)を上手に使っているのです。


・「コク」って何? (中略)

口の中の数多くの味細胞が刺激されること、その活動が持続することが必須の条件だろうということです。そして、そのような味覚の情報は嗅覚、触覚、温度感覚など他の感覚情報とともに脳で処理、統合され、その結果「コク」として認知されるのです。


・冷えた味噌汁はなぜまずい? (中略)

冷えた味噌汁は塩味ばかりが浮き立って味のバランスがくずれ、「コク」や「まろやかさ」がなくなります。


・つまり、奥歯でよく噛み、唾液としっかり混ぜ合わわせてはじめて、奥歯近くに存在する多くの味蕾を刺激して味がよく感じられることになります。

食べ物をよく噛むことによって、食材のもつ特有の味をうまく味わうことができるわけ


・鼻をつまむとなぜ味がわからなくなる? (中略)

食べ物のにおいは、たしかに口に入れる直前に鼻の穴を通り鼻腔に入りますが、口の中に入れてから鼻腔に上がるほうがずっと多いのです。さらに、口の中の食べ物のにおいは、鼻から息を吐き出すときに、かえって強く感じられるかもしれません。これは肺からのぼってきた吸気によって口の中のにおいが運ばれ鼻腔に到達し、鼻の穴から排出されるからです。

・巷ではよく、イチゴ味とかバナナ味といった表現が使われていますが、実際のところ私たちが「イチゴ」とか「バナナ」と感じるいわゆる“味“は、本当の味ではなく、イチゴのにおいであり、バナナのにおいなのです。

・子どものころ大嫌いだったパセリが、大人になると食べられるのはなぜ? (中略)

二つの理由が考えられます。一つは、苦味を主とした嫌な味に対する感受性は、子どもの頃のほうが敏感で、大人になると感受性が低下するのではないだろうかというものです。しかし、この考えを支持する科学的研究は、残念ながら今のところ報告されていません。

二つ目は、感受性の差として説明するのではなく、受託性の広がりとして説明しようとするものです。現状では、こちらのほうの考え方のほうがより妥当なようです。


・「カレー、ラーメン、うどんなどを食べると鼻水が出る」という人がいます。たぶん、カレーの中の香辛料の揮発性成分が鼻腔粘膜を刺激するためでしょう。また、ラーメンやうどんなどの熱い麺類をすすりながら食べるときは、その蒸気が鼻腔内に入り粘膜を刺激するために鼻水が出るのだと思われます。


・肉の味を構成しているものには、アミノ酸、ペプチド(アミノ酸が二つ以上つながったもの)、糖、有機酸、ミネラルなどがあげられますが、とくに肉の味にとって大切な役割をしているのはグルタミン酸とイノシン酸のうま味です。


・おいしいものは体にいいもの、まずいものは体に害を与えるものというのは長い進化の過程で身につけてきた食行動の原則です。しかし、それほどおいしくもないけれど、まずくもないという食べ物もたくさんあります。


・好き、嫌いは食べ物を選択する際に有効に働くガイド役なのです。


・松阪牛と名乗るには条件があります。素牛は黒毛和種という種類で、兵庫県但馬地方産であること、三重県の雲頭(くもず)川と宮川の間の飼育農家で飼育されたこと、牝で無経産であること、三年間飼育されていることです。ビールを飲ませたり、焼酎をかけてマッサージするなど、致せり知り尽くせりのサービスはよく知られています。


・プリンに醤油をかけると本当にウニの味になる? (中略)

実際に「プリンに醤油」を味わってみると、最初の感じがウニとやや違いますが、あと味がよく似ています。また、麦茶と牛乳を二対八くらいの割合で混ぜて砂糖を入れると、色こそ少し違いますが、ホントにコーヒー牛乳の味がします。これも味覚センサーで測ってみると、ほとんど同じパタンを示します。どうやら、巷の噂も科学的根拠がありそうですね。


●書籍『味のなんでも小事典~甘いものはなぜ別腹?』より
日本味と匂学会 (編集)
出版社: 講談社 (2004年4月初版)
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