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書籍『柳井 正 わがドラッカー流経営論』(NHK「仕事学のすすめ」制作班 編集、NHK出版 刊)より

このウェブサイトにおけるページは、書籍『柳井 正 わがドラッカー流経営論』(NHK「仕事学のすすめ」制作班 編集、NHK出版 刊)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。


・ドラッカーはぼくにとっての経営の先生であるとともに、進むべき道、企業のあるべき本質的な姿を示してくれる羅針盤のような存在


・「顧客の創造」というと難しく聞こえますが、企業は自分たちが何を売りたいのかよりも、お客様が何を求めているのかを一番に優先して考え、付加価値のある商品を提供すべきである


・ユニクロの場合、(中略)安く売るという前に「よい商品を作って、あらゆる人たちに買っていただきたい」というのが、われわれの理念の根本です。価格を安く設定しているのは、そのための手段に過ぎないんですよ。


・つまりリスクを持っているということは、自分でリスクをコントロールできるということでもあるんですよ。


・結局、商品の開発においては「何を売ろうか」という企業側の発想ではなく「お客様が何を求めているか」を考えることが、一番大切なんですよ。


・PR活動(中略)当社はどういう企業であり、そのブランドメッセージは何なのかを世間に知らせることも、小売業にとっては重要な意味を持つ


・結局は、その商品はどこがどのようによいのか、価格はいくらなのか、いつから売っているのか、といった実質的な情報をちゃんと伝えて、そこにイメージをプラスすることがコマーシャルでは大切なんです。


・農作物と工業製品を同じに考えるのには無理がありました。農業というのは計画生産、計画販売というのが非常に難しい事業なんです。


・ドラッカーも「あらゆる者が、強みによって報酬を手にする。弱みによってはない。最初に問うべきは、我々の強みは何かである」(『乱気流時代の経営』)と語っています


・不思議なことに長所を伸ばしていくと、欠点というのはどんどん消えていくんですよ。企業に関しても同じ


・柳井さんは一流のクリエイターたちに、仕事を丸投げするという方法は決してとらない。あくまでコンセプトの基本はユニクロ側が提案し、コラボレートというスタイルでアイデアを煮詰めていく


・ドラッカーの著書を読んでいくと「会社とは何か。なんのために存在しているのか」といった本質的なことが明確にわかってくるんです。


・ドラッカーの著書を、ビジネス書や経営の教科書ととらえている人も多いようですが、彼の書いたものは単なるビジネス書ではない。(中略)彼の著書は、なんのために私たちは商売をするのか、企業は社会においてどういう存在なのか、さらには人間の幸せとはいったい何であるのか、といった根源的な部分にまで深く言及しているんです。だから、読み方次第では哲学書や人間に生き方指南書にもなりうる。


・彼の理論は普遍的なんですよ。国境も時代も民族もすべて超越し、人間や社会の根源をしっかりと見据えている。だからこそ、彼の著書を日本人が読んでも納得がいくし、時代を経てもその言葉は古くならないんです。


・何度も読み返してみることに意味がある。それもただ理解するのではなく、「ドラッカーはこんなふうに言っているけど、自分にとってそれはどうなのか?」と問いかけながら読み、自分の頭で考え、行動することが大切なんです。


・本ほどコストパフォーマンスの高い商品は他にはありません。千円や二千円足らずで何十時間もの講義に匹敵するような、偉大な人の考え方や人生を学べるわけですからね。


・「全員経営」とは、ぼくがドラッカーと同じくらい尊敬している松下幸之助氏の言葉でもあるのですが、文字通り「社員全員が経営に興味を持ち、お互いに知恵を出し合い、それを終結することで企業経営の柱にしていこう」というものです。(中略)

社員全員が個人商店主であるという意識を持て


・従来は会社の中には、使う側(経営者)と使われる側(従業員)の二つの立場あって、従業員は経営者の指示に従って働くのがよし、と一般的には考えられてきましたが、それを改め、従業員が自ら考え行動する働き方に変えていくのが「全員経営」の趣旨なんです。


・本部=考える人、店舗=実行する人という図式が今までは当たり前でしたが、本来は逆であるべきです。店舗=考える人であり、本部=よりよいサービスができるように実行する人、というのでなければ組織は停滞してしまうんです。


・全員経営を実現するには、社員一人ひとりが自分の意見や知識を持って、自発的に考えて、行動する「知識労働者」でなければならない


・結局、知識労働者を基本とした企業における経営者の最も重要な役目は何かというと、「われわれはどっちの方向に向かっているのか」という共通の目的を示すことだけなんです。(中略)経営者はいわば羅針盤のような存在であればそれでいいんです。


・やはり企業にとって一番大切なのは「使命」なんです。何のためにその企業を作ったのか。何のために自分はその企業に入ったのか。


・特に自分の得意なものに集中するということも肝心です。


・自分の得意・不得手、強み・弱みというのは本人は気付かないことも多いんです。


・自分の国に誇りを持つことはけっして悪いことではありませんが、行き過ぎたナショナリズムが台頭してくるときというのは、その国が悪い状況にあると決まっています。それでいて「政治が悪い、国が悪い」とすべて政治に押し付けて満足してしまっている。


・社員には会社を選ぶ権利があり、会社にもまた社員を選ぶ権利があります


・発展を続けて世界的な企業になることができたのは、会社と社員がともに成長していったから


・本来ならば、会社は仕事に関しての評価をしなければいけないのに、人柄の評価になっていることが非常に多いんです。特に変化のない企業では、日常の業務をこなしているということだけで評価されてしまう傾向があります。


・企業は社会の公器であるという意識をもって、お客様や社会に自分たちが提供できるもの、提供すべきものは何かを常に考える


・企業は金儲けためじゃなく、人間を幸せにするために存在しているということ。金儲けはそれ自体が目的ではなく、会社を存続させていくための手段に過ぎない。いい商品を作って売れば、それを買った人は幸せを感じるし、それを作っている側も幸せを感じる。


・ドラッカーの経営論も元をたどれば結局、「どうすれば人間は幸せになれるのか、どうすればよい社会が誕生するのか」という命題にたどり着くんですよ。


●書籍『柳井 正 わがドラッカー流経営論』より
NHK「仕事学のすすめ」制作班 (編集)
出版社: NHK出版 (2010年1月初版)
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