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渡邉 哲也 氏 書籍『「新型コロナ恐慌」後の世界』(徳間書店 刊)より

このウェブサイトにおけるページは、書籍『「新型コロナ恐慌」後の世界』(渡邉 哲也 著、徳間書店 刊)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。


・この新型コロナウィルスによる肺炎に、WHO(世界保健機構)は、「COVID-19」という名称をつけたが、世界ではほとんど浸透していない。


・新型コロナウィルスに対する世界の現状と取り組み(2020年3月15日現在)(中略)

スペイン  3月12日、バルセロナ近郊の4つの町を封鎖。14日、非常事態宣言。店舗の休業。不要不急の外出禁止。


・世界のリスクが高まると円が買われ、株価が下がる。これはリーマンショック前からの共通の現象であり、円キャリートレード(低金利の円を借り入れて、その円を外貨に転換して運用する取引このこと)に対する巻きもどしが起こることで生じる。


・連日発表される感染者と死者の数であるが、これはあくまでも感染が確認された人であり、感染確認者数にすぎない。(中略)実際の感染者と死者の数は統計数字の何倍も多い計算になる。(中略)

加えて、軽度または無自覚感染者が多いことが、新型コロナウィルスの封じ込めを難しくしている側面がある。


・コロナウィルスとは、発熱や上気道症状を引き起こすウィルスで、人に感染するものには6種類あることがわかっている。


・新型コロナウィルスによる肺炎も春から夏に向けて終息するのではないかという見方もあるが、あとで述べるように、これはWHOによって完全に否定されている。


・「アビガン」のすばらしいところは、このコピー作業そのものをできなくするところにあり、ウィルスの進化を防止できることにある。問題となるのは、胎児に対するリスクであるが、これは妊婦などへの使用を規制するなど、管理するかたちで抑制できる。


・「アビガン」にしろ「オルベスコ」にしろ、じつは世界で創薬できる国は7カ国程度しかないのが実情である。(中略)日本やアメリカ、イギリス、フランス、スイス、ドイツなど先進国に限られる。


・モノがとまれば金もとまる。サービス業が顕著だが、中国各地で人びとが外に出られず。会食もできない状況になったことで、飲食やサービス業の倒産が始まった。


・新型コロナが日本に与える悪影響(中略)

日本は内需主導の国であり、インバウンドが期待できないならば、内需拡大のために具体的な施策が必要になる。デフレの要因はさまざまだが、デフレ脱却には製造業の国内回帰と賃金の引き上げが重要である。安易に外国人労働者を受け入れるのではなく、高付加価値の商品を日本人がつくることが重要である。


・台湾は今回の新型コロナウィルスに対して、非常に早く、そして、厳しい措置をとっているが、これはSARSのときの経験が役に立っているとのことだ。(中略)

台湾は、「一つの中国」を標榜する中国の嫌がらせによって、WHOの会合に参加できない状態が続いている。


・今回の新型コロナウィルスでは、日本政府の対応が遅く、中国全土からの渡航者に流入を禁止しなかったため日本各地に感染拡大を招いたこと、ダイヤモンド・プリンセスでは厚生労働省の検疫官も新型コロナウィルスに感染するという失態を犯し、また下船した乗客から多数の感染者を出すなど、官邸も官僚もさまざまなミスを連発した。初動で強固な対策をとらなかったのは、大きな過ちだろう。


・現在、次の首相候補として有力視されているのは、宏池会(岸田派)のトップである岸田文雄氏、弱小派閥である水月會の党首である石破茂氏、そして派閥をもたない菅義偉官房長官の3人だ。


・基本的に、派閥というのは首相を出すための神輿を担ぐ役割を果たしており、首相になる人か、首相を指名できる人がトップに立たないかぎり、派閥は弱体化するといわれている。首相候補を出せない清話会は危機的状況にある、といっていいだろう。だから、党内の混乱が顕著化しているわけだ。


・脱中国で感染拡大を阻止、高まる台湾の存在感(中略)

2019年12月31日、中国の武漢市衛生健康委員会が「原因不明の肺炎の集団発生」を報じると、台湾政府は即日、注意喚起を行い、武漢からの旅客機内に立ち入り検査を行ったり、空港などにおける入国時の検疫体制を強化したりした。

さらに、2020年1月5日には、早くも、「中国原因不明肺炎 疫病情報専門家諮問会議」が開催されている。(中略)

また、マスクへの対策も早かった。1月23日に武漢市が封鎖されると、台湾政府は翌24日にはマスクの輸入禁止と出国者の持ち出し制限や高値転売の取り締まり強化を打ち出した。中国人による買い占めや転売を警戒し、いち早く手を打ったわけだ。(中略)

2003年のSARSのときに、感染者346人、死者37人を出し、SARSの終息が世界でもっとも遅かった台湾は、その教訓を活かし、徹底的に中国をシャットアウトすることで買い占めや転売を防ぎ、結果的に3月1日時点で感染者40人、死者1人と感染を最小限に食いとめている。


●書籍『「新型コロナ恐慌」後の世界』より
渡邉 哲也 (著)
出版社: 徳間書店 (2020年3月初版)
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