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松岡 学 氏 書籍『5歳からはじめる いつのまにか子どもが算数を好きになる本~アドラー心理学でわかる!』(standards 刊)より

このウェブサイトにおけるページは、書籍『5歳からはじめる いつのまにか子どもが算数を好きになる本~アドラー心理学でわかる!』(松岡 学 著、standards 刊)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。


・算数や数学は「解けるか、解けないか」がはっきり決まる科目です。(中略)解けなければ悔しいし、苦手意識も生まれてしまいます。つまり、解けないと「自己肯定感」が低くなりやすい特徴があるのです。


・算数の特性というのは、「解ける」「解けない」がハッキリしているということです。ですから、問題が解けないと、どんどん自信をなくしていき、やがて数字を見るものイヤになります。(中略)

では、どうすればいいのか? 「問題が解ける」ようにするためには、最もやさしい問題を解けばいいのです。すなわち、「同じテーマで、いちばんやさしい問題を解く」ということです。(中略)

このとき、ひとつ気をつけて欲しいことがあります。算数では、「わかったふりをしない」ということが大事です。


・算数や数学を英語でなんというか知っていますか? 実は、英語で書くと算数も数学も同じ、“Mathematics”です。(中略)

言葉を変えることで、「算数はまだなんとかなるけど、数学になると劇的に難しくなる」というような先入観を生みやすくなります。


・算数力を身につけるには、嫌々やるのではなく、自発的に取り組むことが大切です。


・勘違いしやすいのですが、子どもと親は平等です。ですが、同等ですはありません。どういうことかというと、親は経験も豊富ですし、経済力もあります。一方、子どもは経験が少なく、経済力もありません。


・褒めない、叱らない(中略)

アドラー心理学では、褒めるのではなく、「勇気づけ」を大切にしています。(中略)「よくできました」というように、褒めるというのは、上の人が下の人を評価している行為になります。すなわち、褒めるというのは「タテの関係」であり、「評価」なのです。

一方、勇気づけというのは、「あなたがいてくれて、お母さんはうれしいな」というように「ヨコの関係」であり、「承認」なのです。


・「勇気の伝道師」といわれている岩井俊憲さんによると、「勇気」とは、「困難を克服する活力」だといいます。


・「勇気づける」というと、相手をほめて元気にするようなイメージがあります。しかし、そうではありません。それだけでは、甘やかしの教育になってしまいます。


・お願い口調と命令口調

〈命令口調〉

「~しなさい」「~してください」
「~をやめなさい」「~するな」
※「~してね」というのも、言い方はていねいだが、命令口調

〈お願い口調〉
「~してもらえる?」「~してくれない?」
「~してくれるとうれしいな」「~してくれると助かるな」(中略)

理由を添えてお願い口調で話すとどうでしょうか。これだと、子どもの感情を害することはないですね。


・失敗を尊重しよう

人から間違いを指摘されても、なかなか頭に入りませんが、自分で見つけた間違いなら、次からは、間違わないよいうに意識できるものです。それに、「人は失敗から学ぶ」といいます。


・「正の注目」は、喜びや優しさ、「勇気づけ」につながる。
「負の注目」は、怒りや不安、「勇気くじき」につながる。(中略)

×「どうしてこんなに悪い成績なの! 原因を考えなさい! 反省が足りない!」
〇「どうすればいいと思う? どうやって勉強したらいいか、一緒に考えようか?」
→原因ではなく目標を考えて、前向きな改善策を一緒に考えよう


・急ぐあまりあやふやな理解のまま先に進むことが、算数ではとても危険なことなのです。なぜなら、算数は積み重ねの教科だからです。


・問題が解けないときは、解ける問題まで戻ってください。もっと前の教科書に戻っても、まったく問題ありません。

「あやふやなまま進まない」
「とにかく理解しているところまで戻る」


・どうして「3×0」は「0」になるのか、その理由を算数的に説明(証明)してください(中略)

「0は何をかけても0だから」と答えなくなりますが、それでは証明になりません。それに私は、「できるだけ式で証明してください」と言った(中略)

式で説明する方法としては、次のような説明があります。

「『3×0』は『0+0+0』のことなので、『3×0=0+0+0』、よって『3×0=0』」(中略)

さらにエレガントな証明があります。(中略)

「まず、『3×0=3×(0+0)』が成り立ちます。
下辺を展開すると、
『3×0=3×0+3×0』
ここで、両辺『3×0』をひくと、
『0=3×0』
よって、『3×0=0』」


・人は体験からしか学ばない


・子どもの主体性を尊重した接し方

イライラしたときは・・・・・・

× 「何でこんなに勉強しないの!!」
〇 「そうか、これは息子の課題なんだ」
→ 誰の課題かを考える。

それでも見ていられないときは・・・・・・

「何か手伝えることはないかしら」
→共同の課題を作る。


・アドラー心理学では、子どもの居場所をとても大切にします。子どもが安全で心地いいと思える場所です。家庭が子どもの居場所になっていないと、関係がうまくいきません。


・ありのままの子どもを受容することで、お母さんと子どもの間に安心できるスペースが生まれます。それが、「安心できるスぺース(居場所)」です。


・「間違えた理由を探す」ことも効果的です。「どうして間違えたのだろうね?」と優しく言葉をかけます。子どもが間違えた理由を、自分で見つけられたら、大きな収穫です。


・答えは間違っていても、あまり気にしないでください。考えること自体が貴いのです。「プロセスを見る」ということを忘れないでください。


・「どうしてこんな問題も解けないの!」マイナス900点(中略)

怒ったところで、それで問題が解けるようにはなりません。ますます算数が嫌いになってしまい。逆効果です。そんなときは、次のように置き換えましょう。

「わっ! これは難しい問題だね!」


・「勇気くじき」ではなく、「勇気づけ」の言葉をかけよう。(中略)

×「どうしてこんな問題も解けないの!」
〇「わっ! これは難しい問題だね!」

×「そんなことでどうするの!」
〇「今回はうまくいかなかったけど、次はうまくいくといいね」


・人に自分の意志で考えて、決断し、行動するというのは、言い換えれば、「自分の人生の主人公は自分である」ということができます。


・「共感的に子どもの話を聴く」ことを意識して例を挙げましょう。

子「お母さん、今回の算数のテスト、悪かった」
母「悪かったんだね」
子「割合がよくわからないんだ」
母「どうしたらいいと思う?」

子「うーん、ドリルをしようかなぁ」
母「それはいいね! いつからやる?」
子「今日からやろうかな」


・受け身で算数をやっても長続きしません。子どもが自発的に算数をしようと思わなければ長続きしないのです。


・小学生に読んでほしいオススメの教材(中略)

子どもが小さいうちは、「数の絵本」を使って、数に親しみを持つのも良いでしょう。ここでは『ライフタイム』を紹介したいと思います(中略)

『ライフタイム いきものたちの一生と数字』ローラ・M. シェーファー (著)、クリストファー・サイラス ニール (イラスト)、福岡 伸一 (翻訳)/ポプラ社 (2015年)

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・問題をパッと見てわからないと、すぐに答えを見たくなります。答えを見ると何となくわかった気になるので、納得して次の問題に進みます。これがいけないのです!(中略)

答えを見ずにやってみる(中略)答えを見ずに解く練習をしているうちに、「数学的な思考力」が身についてきます。


・割合の考え方を説明するので、しっかり理解しましょう。

最初に、割合の表し方を説明します。少数「0.1」を分数に直すと「1/10」です。これは「10%」といったり、「1割」ということもできます。すなわち、

0.1,1/10,10%,1割

はそれぞれ、割合としては同じ意味を表しています。これをそれぞれ、

割合(少数)、分数、百分率(%)、歩合(〇割〇分〇厘)といいます。


・自己受容という言葉があります。「ありのままの自分を受け入れる」という意味ですが、さらに言うなら、「私は私のことが好き」と思えることをいいます。


・ありのままの自分を受け入れて、自分のことを大切にしてほしい、好きになってほしい。そこが出発点だと思うのです。そこで、自分がまとうもの(装い)を大切にしてほしいのです。


・私は現在、平日は高知で研究や教育に携わり、週末は京都で執筆やセミナー活動を行ったりしています。


・今でこそ、私は数学を専門にしていますが。子どもの頃は、勉強ができませんでした。(中略)実際に親から勉強を教えてもらったことはほとんどないのですが、私の主体性を尊重するような接し方を、無意識のうちにしてくれていたのだと、大人になってから気づいたのです。


●書籍『5歳からはじめる いつのまにか子どもが算数を好きになる本~アドラー心理学でわかる!
』より
松岡 学 (著)
出版社: standards (2020年7月初版)
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