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カーマイン・ガロ 氏 書籍『TED 驚異のプレゼン 人を惹きつけ、心を動かす9つの法則』(土方 奈美 翻訳、日経BP 刊)より

このウェブサイトにおけるページは、書籍『TED 驚異のプレゼン 人を惹きつけ、心を動かす9つの法則』(カーマイン・ガロ 著、土方 奈美 翻訳、日経BP 刊)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。


・目次

第1部 感情に訴える・・・・・・・・・21
 第1章 内なる達人を解き放つ・・・・・・・・・22
 第2章 ストーリーの技術をマスターする・・・・・・・・・60
 第3章 会話のように話す・・・・・・・・・108

第2部 目新しいを出す・・・・・・・・・155
 第4章 みんなが知らないことを教える・・・・・・・・・156
 第5章 驚きの瞬間を演出する・・・・・・・・・192
 第6章 ユーモアで軽快に・・・・・・・・・228

第3部 記憶に残す・・・・・・・・・261
 第7章 18分ルールを守る・・・・・・・・・262
 第8章 五感を刺激して記憶に残す・・・・・・・・・290
 第9章 自分らしく語る・・・・・・・・・340


・どんなにすばらしいアイデアでも、人の心を動かせなければ意味がない。アイデアの価値は、それによって引き起こされる行動の価値で決まるのだ。


・心を動かすプレゼンテーションの3要素(中略)

魅力的なプレゼンテーションは例外なく、次の要素をそなえている。

■感情に訴える------聴衆のハートに触れる
■目新しさを出す------聴衆に何か新しいことを教える
■記憶に残す------聴衆が絶対に忘れないような形で見せる


・カリスマコーチのアンソニーロビンズがTED2006でこう語った。「有能なリーダーには、自分にも他人にも行動を起こさせる能力がある。それは人間を形づくる見えない力を理解しているからだ」。


・ストーリーで壁を取り払う(中略)

「みんなに私を信頼してもらわないといけないからね。初めからこむずかしい話、普通の人の生活と関係のない話をしたら、身を入れて話を聞いてもらえない。私はたいてい家族の話から始める。だれにでもたいてい家族はいるからね。そして子供や弱い立場にある人、あるいは苦しんでいる人たちの話をする。こういうストーリーは問題を理解してもらうのに役立つんだ」

※ブライアン・スティーブンソン 氏談


・だれかの過ちを正そうと思ったら、データや分析が必要だ。でもその前に、相手の関心を持ってもらえるストーリーも絶対に必要だ。


・ストーリーを語るときには、なるべく比喩や具体例、感覚を刺激する言葉を使いつつ、決まり文句や流行語や専門用語は使わないようにしよう。100万回聞いたようなフレーズを耳にしたとたん、聴衆はそっぽを向いてしまう。


・セス・ゴーディンにも相談したところ「本当の自分をさらけ出したほうがいい」というアドバイスをもらった。


・スティーブ・ジョブズと1万時間の法則(中略)

なんらかのスキルで達人の域に達したければ、1万時間の練習が必要という有名な話がある。これはパブリックスピーキングにも当てはまる(中略)

ジョブズは1回のプレゼンテーションのために、何週間も前から練習することで有名だった。


・自分の言っていることを信じていないと、動きがごこちなく不自然になる。訓練を積んだスパイやサイコパス(精神病室者)でないかぎり、どれだけトレーニングを積んでも言葉と動作のちぐはぐさを隠せない。自分のメッセージを信じていないのに、あたかも信じているような行動を身体に強いることができないんだ

※モーガン・ライト 氏談


・ジェスチャーは説得力を倍増させる


・ジェスチャーは自然に-------ジェスチャーを使うといっても、やりすぎは禁物だ。ジェスチャーは自然にしよう。


・ジェスチャーは(中略)ここぞというタイミングで使う------特に大ぶりなジェスチャーは、ここぞというタイミングにとっておこう。


・ジェスチャーは(中略)手がへそより下がると、活力や自信がないように見える。ウエストより高い位置で複雑なジェスチャーをすると、聴衆にリーダーとしての自信を感じさせられる。


・同じ場所で固まらない

優れたスピーカーの身体は生き生きと動く。同じ場所にとどまっていたり、ぎこちない印象は与えない。同じ場所に突っ立ったままだと、堅苦しく、退屈で、やる気がないように見える。


・アンソニー・ロビンズが“最高のプレゼン・ゾーン”に入る方法(中略)

ロビンズはステージに上がる前、10分ほどかけて“ゾーン”に入る。その場でジャンプしたり、回転したり、ガッツポーズをしたり、立ち上がって腕を大きく伸ばしたり、トランポリンで跳んだりもする。


・ジェームズ・キャメロン(中略)

『タイタニック』を制作したとき、映画会社には「船上のロミオとジュリエットをつくろう」と売り込んだが、キャメロン自身ははもっと深い思惑があったという。

僕が本当にやりたかったのは、海に沈んでいtる本物のタイタニック号の残骸のところまで潜ることでした。この映画をつくったのはそのためです。(中略)

僕は映画会社をこう説得しました。

「僕らは残骸のところまで潜って、本物のタイタニック号をフィルムに納めます。それを映画のオープニングに使うんですよ。ここが大切です。マーケティングにすごい威力を発揮すること請け合いですよ!」

こうして僕は映画会社に探査費用を出させたんです。とんでもない話でしょう? (中略)「想像力は新たな現実を生み出す力となる」。


・驚きの瞬間を演出する(中略)

なぜ効果的なのか------神経科学の研究によって、驚きの瞬間を体験すると、人は感情的になることが明らかになっている。聴衆の感情が高ぶると、スピーカーのメッセージが記憶に残り、行動の変化をうながしやすくなる。


・スティーブ・ジョブズ(中略)

1000曲をポケットに

2001年、アップルはMP3音楽プレーヤー、iPadを発売した。(中略)

「これは薄さ7.2ミリ。第4世代iPadと比べて25%薄くなりました」

だた数字を言うだけでは記憶に残らないことはよくわかっていたので、それを示すのに斬新な方法をとった。

「わかりやすく言うと、鉛筆ぐらいの薄さです」


・相手を説得するのはアタマとハート、つまり理論と感情に訴えなければならない。あなたの主張を裏づけるエビデンス、データ、統計が必要だ。


・ユーモアは警戒心を解く効果があり、聴衆があなたのメッセージに心を開いてくれる。あなたへの親近感も高まる。だれでも親しみを感じる相手と仕事をしたい、あるいは力になりたいと思うものだ。


・TEDの人気スピーカーのほとんどは。ジョークを言わない。プロのコメディアンでなければ、ジョークは不真面目な印象を与える。(中略)ビジネス・プレゼンの冒頭でジョークを言う必要があるだろうか。

一方、ユーモアのある自分なりの見解を語るのはまったく問題なく、むしろとても効果的だ。


・ユーモアはうまく使うと経営の潤滑油になる。対立を減らし、批判をそらし、緊張を和らげ、士気を改善し、厳しいメッセージを伝えられる


・あなたのスピーチやプレゼンテーションに適度なユーモアを加える方法が5つある。

1 逸話、独自の見方、個人的ストーリー(中略)

2 アナロジーとメタファー

アナロジーとは、異なる2つを比較することによって類似性を際立たせる手法だ。複雑な事柄を説明するのに役立つ、すばらしい修辞的テクニックだ。(中略)

3 引用(中略)

たとえばカルメン・アグラは「羞恥心はパンストみたいなものね。どちらも身体の自由を奪うのよ」という母親のコメントを引用した。(中略)

だれもが知っている使い振るされた引用は避けよう。インターネットの名言を集めたサイトで、適当なカテゴリーからそれっぽい引用を選んでくるのも禁物だ。(中略)

4 動画(中略)

TEDでさえ、プレゼンテーションにビデオクリップを使う人はかなり少ない。でも動画はプレゼンにユーモアを添えるのにとても有効な手段だ。「おもしろいことを言わなくちゃ」というプレッシャーから解放してくれる。(中略)

5 写真(中略)

まず今の経済の姿をお見せしますね」。その「姿」とは、黒一色に塗りつぶされた「経済」というタイトルのスライドだった。(中略)それ以上の説明は必要なかった。すべてを物語る黒一色のスライドに、のっけから聴衆は大爆笑だ。


・リッツ・カールトン(中略)

お客様のために正しいことをする権限を与えられた従業員は、奇跡を起こします。リッツ・カールトン・アメリア・アイランドを訪れた、ある家族のエピソードをご紹介しましょう。旅を終え、家に着いたとき、小さな息子さんが大切にしていたぬいぐるみ「ジョシー」を部屋に忘れてきたことに気づきました。父親がホテルに電話をかけたところ、スタッフが部屋を調べてジョシーを見つけ、郵送します、と答えました。「ちょっとお願いしたいことがあるのですが」とこの父親は言いました。

「ジョシーが元気だと息子に教えてやりたいので、写真を送ってもらえませんか」

スタッフはその一歩上を行きました。ジョシーがリゾートを満喫している写真を何枚も送ったのです。これがプールサイドのジョシー。これはビーチにいるジョシー。ゴルフカートに乗ったジョシー。エステを受けているジョシー。


・ユーモアは不要な軋轢(あつれき)を避けたり、心のつらさを和らげたりするのに有効なツールだ。


・18分ルールを守る(中略)

18分というのは説得力のある主張をしつつ、最後まで聴衆の関心を引きつけておくのにちょうどいい長さだ


・マシュー・メイは「クリエイティビティは理にかなった制約の下でこそ発揮される」と言う。


・マシュー・メイは(中略)「引き算の法則」はプレゼンやパブリックスピーキングを考えるときだけでなく、日常生活のあらゆる面に役立つと考えている。往々にして「何を削るか」のほうが、「何を残すか」よりも重要だったりする。


・アルバート・アインシュタインも「何かをシンプルに説明できないのは、それをよくわかっていないということだ」と語っている。


・メッセージマップはアイデア、製品、サービス、会社を売り込むときにはいつでも使える。これほど効果的で価値のあるコミュニケーションツールはそうそうない。


・つまり「削るもの」が多いほど、「残ったもの」のインパクトが強くなるのだ。


・プレゼンテーションで使うスライドには、できるだけ文字ではなく画像を使おう。文字だけでなく、文字と画像を組わ合わせたほうが、聴衆に情報を覚えてもらえる。


・画像を追加することで、言葉だけで聞いたときよりも情報を6倍記憶しやくすなるのだ。


・優れたプレゼン・デザインに共通する、テクニックが使われている。「スライド1枚につき1テーマ」というのはそれだ。


・自分らしく語る(中略)

たいていの人は偽物を見抜く。自分が偽ろうとすると、聴衆の信頼を勝ち取れなくなる。


・記憶に残るプレゼンのカギはスピーカーがメモを捨て、心のままを素直に語り、聴衆に胸のうちをさらけだすことだ


・大富豪の投資家、ウォーレン・バフェット(中略)

「20代、30代の頃に身につけた習慣で、あなたの成功の基礎になっていると思うものはなんですか?」という質問にバフェットはこう答えている。

「人生にはコミュニケーション能力が必要で、その重要性はどれほど強調しても足りない。学校教育はこの能力を十分重視していない。ほかの人に話しかけ、コミュニケーションをとり、自分のアイデアを伝えられなければ、自分の可能性を棒に振ることになる」


・私が本書について特に誇りに思っているのは、一つひとつのテクニックの背景に、しっかりとした科学的裏づけがあることだ。それぞれのテクニックが有効なのは、脳の機能する仕組みや、脳が情報を処理し、記憶する方法にもとづいているためである。


・プレゼンが長くなるほど、聞き手が処理しきれなくなる情報が増える(認知的バックログ)。


・本書は3部構成になっており、それぞれ「感情に訴える(第1部)」「目新しさを出す(第2部)」「記憶に残す(第3部)」という「心を動かすプレゼンの3要素」を扱っている。


●書籍『TED 驚異のプレゼン 人を惹きつけ、心を動かす9つの法則』より
カーマイン・ガロ (著)
土方 奈美 (翻訳)
出版社 : 日経BP (2014年7月初版)
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