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増田 寛也 氏 書籍『地方消滅~東京一極集中が招く人口急減』(中央公論新社 刊)より

このウェブサイトにおけるページは、書籍『地方消滅~東京一極集中が招く人口急減』(増田 寛也 著、中央公論新社 刊)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。


・第二の誤解:人口減少は、日本の人口過密状態を解消するもので、むしろ望ましいのはないか? (中略)

日本全体が同じ比率で人口減少していくのではなく、地方は人口が急減するが、大都市はいま以上に人口集中が進む。次に述べるように、最終的には東京圏の人口も減少に転じるが、一時的的には人口減少により過密が解消されるどころか、大都市圏(特に東京圏)の人口は、現在より過密になる。


・一九七一年から七四年生まれの「第二次ベビーブーム世代(団塊ジュニア)」の最後にあたる一九七四年生まれも二〇一三年時点ですでに三九歳に達しており、それより下の世代では女性数が急速に減少していく。そのため、今後出生率が少々上昇しても、出生数は減少し続け、人口減少は止まらない。我が国の「少子化」は歯止めがかかっている状況にはないのである。


・女性の活躍推進(中略)

女性農業者が抱える生活上の問題として、三〇~四〇歳代は農業と育児・家事との両立、五〇歳代は農業と介護の両立が挙げられており、地域における支援体勢の充実が求められている。今後いっそう、農業経営や農村に変革をもたらす次世代リーダーとして、女性が活躍できる環境を整備すべきである。


・日本全国で若年女性人口が減少していることが、将来にわたる人口減少の原因となっている。そのようななか、全体の流れと反対に若年女性が増える、もしくは減少がゆるやかな市区町村がある。(中略)

2040年若年女性変化率上昇都市とその要因(中略)

No13
都道府県 埼玉県
市区町村 吉川市

人口移動が収束しない場合

2010年総人口 65,298
2010年 20-39歳女性 8,815
2040年総人口 76,443
2040年 20-39歳女性 8,961
若年人口変化率(2010→2040) 1.7% 

社人研
若年人口変化率(2010→2040) -7.7%

類型 ベッドタウン型
特徴 大規模宅地開発が盛ん


・医療・介護関連産業は、地方の若者の雇用の場でした。ここが先細りになるということは、彼らの働き口がなくなることを意味します。いきおい、就職先を求めて大都市へ、東京へと流出することになる。若者がいなくなれば、子どもの数が減る一方。かくして田舎の街は消えていく。決して大げさな話をしているのではありません。


・東京などの大都市は、地方に比べて格段に子育てが難しいのですから。


・大事なのは人口が減少して、その数が一億なのか八〇〇〇万なのか、ということではありません。若年人口が減り過ぎて高齢者だけが残るという年齢バランスの崩れ、それから地方が消滅して東京だけが極点社会として残るという国土構造のバランスの崩れ、この二つが問題なのです。


●書籍『地方消滅~東京一極集中が招く人口急減』より
増田 寛也 (著)
出版社 : 中央公論新社 (2014年8月初版)
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