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釜石 徹 氏 書籍『マンション防災の新常識~逃げずに留まる「在宅避難」完全ガイド』(合同フォレスト 刊)より

このウェブサイトにおけるページは、書籍『マンション防災の新常識~逃げずに留まる「在宅避難」完全ガイド』(釜石 徹 著、合同フォレスト 刊)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。


・大地震時の停電期間は1週間以上を覚悟することです。


・災害時に自宅で避難することを「在宅避難」といいますが、10日以上の在宅避難に備えて、食事の仕方や飲料水の確保方法を身に付ける必要があります。


・災害対策本部を頼りにしないということです。災害発生時は全ての人が被災者になります。自分や家族の無事を優先することは当然です。そのために他人を救援したりお世話することは難しくなってしまいます。


・断水したらトイレの汚物を無理に流さないということです。風呂場の水を汲んで無理やりに流すことはしないでください。


・災害発生時は、生活ゴミやトイレゴミを自宅で保管することです。


・自助の推進です。自助といえば、ケガをしない対策、食料や飲料水の備蓄、災害時トイレ対策になります。


・在宅避難時の食事の備えのポイントは次の4つです。

(1)ポリ袋調理で毎日温かい食事をとる
(2)主食のローリングストックを行う
(3)災害時しか食べない食料は備蓄しない
(4)備蓄日数は10日以上を目指す


・災害時の食事を作る方法としては、ポリ袋調理法を身に付けることです。カセットコンロを使って1日に3回、温かい食事をとることを目指します。


・朝食にホットケーキミックス粉を使って蒸しパンを作って食べます。ホットケーキミックスは粉と牛乳と卵を混ぜてフライパンで焼くわけですが、粉に水だけを加えて湯煎すると蒸しパンができます。とてもおいしい朝食になります。お昼にはパスタを茹でます。夜にはご飯を炊きます。


・湯煎用ポリ袋

この袋は、「高密度ポリエチレン」という材質でできており、融点が110度以上あるので湯煎に適しています。半透明でカサカサしているのが特徴です。(中略)

食料用湯煎調理袋
レギュラーサイズ
(約3人〜4人分)(中略)

ワタナベ工業(株)


・大便や紙は便袋に入れて自宅保管するしかありません。臭いがもれる場合は、「BOS防臭袋」に入れて保管します。(中略)

このBOS防臭袋は、人工肛門から排泄された便や医療検査機関で検査された便を収納して廃棄するときに使うために開発された袋です。(中略)

クリロン化成(株)


・ポリ袋調理法は、真空調理法(フォアグラのテリーヌ調理のためにフランスの料理人によって開発された調理法。現在は世界中に広まっており、日本でもホテルレストラン、割烹店、病院給食、ファミレスなどで活用されている)を家庭でもできるようにとプロの料理人が考案したものです。食材を袋に閉じ込めて調理するために、水分や栄養素が逃げずに、逆に食材にしみ込んで食材本来のうまみが増します。


・ポリ袋で、ご飯と蒸しパンを作る

材料(2人分)

袋A……湯煎30分
お米(1合) 150g
水 200cc

袋B…… 湯煎30分
ホットケーキミックス粉 100g
水 100cc


・ポリ袋調理法の特徴

●ポリ袋調理法は数人分の料理を一度に作ることができる

●ポリ袋調理法は煮物、鍋物、蒸し物、汁物を作ることができる

●ポリ袋をゆでる水は、飲めない水でも可能で再利用も可能


・災害時のトイレ対策は携帯トイレを買うだけでは不十分

(1)携帯トイレの臭いの漏れは防臭袋で防ぐ

(2)小便は固めるとトイレゴミ量が増大するので、トイレに捨てる


・断水したらトイレから汚物は流さない

大きな地震が起きて断水になったらトイレから汚物は流さないことです。お風呂の残り湯を使って流すことはしないでください。勢いのある水を流さなければ、汚物は流れていかずに固まって排水管が詰まってしまうことがあります。


・通電火災とは、地震の揺れで電気器具や電気設備が損傷してしまい、停電してるためにそれに気がつかないままでいると、電気が復旧したときに損傷した電気器具や設備から出火することです。


・仮にブレーカーをオンにした状態で夜中に電気を復旧してしまったら、破損している電気製品から出荷してしまう可能性があるからです。


・援助物資が届くのはどんなに早くても3日目以降、大災害であれば1週間以上経ってからのことです。(中略)

したがって、自宅で7日以上の在宅避難ができる備え、すなわち「自助」をしておけば、援助物資を頼りとしない在宅避難生活ができるはずです。


・ 3日分の備蓄では足りない


・断水したらトイレから汚物は流さない


・阪神・淡路大震災の時、10階以上のマンションの高層階では、25%の人がケガをして、4%の人は重症を負ったという統計があります。ただし、当初は家具転倒防止、ガラス飛散防止フィルムの貼付などがほとんど施されていなかったため、被害が大きかったそうです。


・都市ガスは、震度5弱程度の揺れで自動的に遮断されることになっています。そして、その復旧手順は、ガスのメーターボックス付近に吊り下げられています。その手順書の位置を確認しておきましょう。手順書を見れば簡単に復旧ができます。


・いろいろと調べてるうちに簡易的な排水管のチェック方法を発見しました。排水管のチェックには食品用着色料を使います。(中略)

食品用の着色料は多数の色がありますし、混ぜればいろいろな色が作れます。


・食事の用意は、被災者自らが行うべきです。大人数の炊き出し訓練などは、「誰かが作ってくれる」という防災意識の欠如を招きかねないので注意してください。


・避難所は安らげる場所ではない

「災害が発生しても避難所に行けば何とかなる」と思ってる人がいまだに多いようです。


・何かあったら避難所に行けば大丈夫と思っている方が多いのです。そういう人たちは避難所は生活しにくい場所であることが分かっていません。第3点は、避難所には行かないほうがいいという広報が不足していることです。


・避難所を開設してからしばらくは大混乱するので近寄らないほうがいいといわれています。避難所について、各自治体では数年前から、「大地震でも家に住める場合は避難所に行かずに在宅避難」と言い始めました。言い換えれば、大地震が発生しても新耐震基準の建物に住む人やマンションの住民は避難所には来ないでほしい、ということです。


・耐震性のない家屋に住む人は住民の約20%に上り、この人たちが避難所を利用する


・マンションは地震に強いので在宅避難できる可能性が高い


・大災害でも避難所をあてにしないで在宅避難をする、という覚悟を持つことが大切です。


●書籍『マンション防災の新常識~逃げずに留まる「在宅避難」完全ガイド』より
釜石 徹 著
出版社 ‏ : ‎ 合同フォレスト
発売日 ‏ : ‎ 2020/11/7
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