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トルステン・ハーフェナー 氏 書籍『しゃべる からだ』(柴田さとみ 翻訳、サンマーク出版 刊)より

このウェブサイトにおけるページは、書籍『しゃべる からだ』(トルステン・ハーフェナー 著、柴田さとみ 翻訳、サンマーク出版 刊)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。


・人は「言葉以外」でも多くのことを語っている。

「女の子が会話中に唇をなめたら、こちらに好意があるサイン」


・口では上手に嘘をつけても、無意識のうちに体に本心が表れてしまう人がいかに多いかも知った。


・たとえば、私はよくお客さんの足(!)に注目する。「つま先」がこちらに向いていたら、興味を持ってくれてるサインだ。

逆につま先がそっぽ向いていたら、なんとかして相手の関心を引き直す必要がある。もしくは、そのテーブルからはそろそろ退散したほうがいい。


・「手のひら」を観客に向けておいたほうがトリックをずっとうまく隠せることや、逆に「手の甲」だけを見せていると、怪しまれることも学んだ。


・ただし、「この身振りはこういう意味」というように、決まった解釈があるわけではない。前後の流れを考えず、一つ一つの身振りだけを切り取って、あれこれ論じたり分析したりするのも違う。この本ではむしろ、一つのしぐさに対してどれだけ多様な解釈があるかを学び、それを見きめる目を鍛えていこう。


・考え方を変えてみなよ! (中略)

いっそ逆の視点で考えてみたらどうだろう? つまり、「考え方」ではなくて、まず「行動」から変えてみたら……?

この「逆の視点で考える」手法は、多くのケースで優れた解決策をもたらしてくれる。


・つまり「終わりから始めにさかのぼる」思考パターンだ。こうして逆向きの思考で考えていくと、それまでとはまったく違った解き方が見えてくる。


・小学生のころ、先生が少しばかりの休憩の時間を稼ごうと、生徒たちに「1から100までの数をすべて足しなさい」と言いつけた。(中略)

少年ガウスは、終わりから始めへとさかのぼって考えた。(中略)

まず100から始めた。そして、そこから1に戻る。同じように、99から2へ、 98から3へ……。するとこういうことになる。「100 +1 = 101、99 +2 = 101、98 +3 = 101、……。」。そう、どの数字のペアも足すと101になるのだ。

これを50回繰り返せばいいのだから、答えは「101 × 50 = 5050」となる。


・「思考」から変えるのではなく、「行動」から変えるという手法が有効なのだ。そこで登場するのが、「逆行分析」である。


・「よい習慣」と「悪いクセ」を見きわめることだってできる。

大切なのは、ただなんとなく同じ行動パターンをくり返すことで、悪いクセを定着させないことだ。「いつもそうしているから」ではなく、「そうするのが本当に適切か」とを考えたうえで行動しなくてはいけない。


・無意識のうちに肩をわずかにすくめ、目を見開いた。顔からも血の気が引いている。どれも「不安のサイン」だ。肩をすくめるのは首を守るためだし、目を見開くのは周囲の状況をよく観察するため。顔から血の気が引くのは、いざというときに逃げ出せるよう、脚に血流を集めているからだ。


・このグループに、私はこう指示した。「イスに座って、体をぎゅっと小さく縮こまらせてください」。さらに、身動きもなるべくしないようにと伝える。これは通常、「不安を感じたときのポーズ」だ。人は不安を感じると、たいてい縮こまって体をこわばらせる。

一方、それ以外の人たちには、脚を大きく開いて立ち、両腕を高くつき上げるポーズをとってもらった。典型的な「勝利のポーズ」だ。そのうえで、何かすてきなことを想像するようにと指示した。想像の中身はどんなものでも構わない。(中略)

一人ずつ順番にバンジージャンプをしてもらう。(中略)

「不安のポーズ」をとったグループは、なんと全員が10秒以上ジャンプをためらったのだ。(中略)

一方、「勝利のポーズ」をとったグループは、全員がスタート合図後すぐにジャンプした。


・行動を変えれば、思考も自然とついてくる。(中略)

エクササイズ

こんな実験をしてみよう。

①リラックスしてまっすぐに座る。

②座った姿勢のまま、首をできるだけ右に回す。このとき肩はまっすぐ前向きに保ち、首だけを回すこと! どこまで回ったか、覚えておこう。

③目を閉じて、今度は頭の中、首を右に回している自分を想像しよう。実際に体を動かさないように! 現実ではありえないくらい思いっきり、一八〇ぐるりと首を回してる自分を、ありありと想像してほしい(どうか、あくまで想像だけで!)。

では、もう一度、実際に首を向きに回してみよう。すると……驚きの結果になるはずだ。(中略)

あなたの体を、あなたの想像に従う。同じように、想像もまた体に従うのだ。そこには「境界などない」。あなた自身が壁をつかりだしてしまわない限りは。


・「閉じる(縮める)ことと、開くことは、身体言語の基本だ。これは硬直と弛緩のサインにとなる」


・「活動的」か「受動的」か、「動」か「静」かのどちらかにカテゴリー分けできる。活動性が高すぎるとストレスや攻撃性が高まり、逆に受動的すぎると退屈や無気力におちいる。古くからある二極性の法則だ。


・「開く」と「閉じる」は、ボディ・リーディングの二本柱なのだ。


・私たちは、本能的に、「息を吸うと、力が出る」ことを知っている。だから何か大変なことを前にしたときは、まず大きく息を吸う。そうすることで酸素を取り入れ、活動しやすくするのだ。そして、息を吐くことで、使用済みの酸素を外に出す。いわば解き放つ動作だ。

さらに、「吸う」と「吐く」の間には、わずかな間ができる。この間は、集中したり、決定を下したりするために必要なものだ。

こういった呼吸のしかたに着目するだけで、相手の(それに、自分自身)今の精神状態について、かなりのヒントを得られる。


・私はショーでお客さんにステージに上がってもらうとき、その人の「肩の動き」に特に注目する。肩の条件のしかたから、呼吸の深さやテンポをとてもよく読み取れるからだ。なかには少し息を詰めすぎていたり、呼吸が速すぎたりする人もいる。これはどちらも「動」、つまり活動性が高すぎるサインだ。舞台に上がって緊張しているのかもしれない。


・「子どもを寝かしつけるとき」に効果的な呼吸(中略)

このエクササイズ、要は「ゆったりとした呼吸を促す」ことが目的だ。やがて、子どもたちがうつらうつらしだしたら、肩から手先に向かって、そっと腕をなで下ろしてやる。「下に向かう動き」は心身を落ち着かせ、受動性(つまりは「静」)を高めてくれるからだ。(中略)

一方、「なで上げるしぐさ」は活動性を高めてくれる。そのため、誰かを起こしたいときに効果的だ。それに、恋人相手に使ってもいい。


・気が乗らないと「体が斜め」になる


・相手の「斜め四五度」に立つと仲良くなれる


・たとえば、誰かと話しているとき、相手の顔はこちらに向いているのに、上半身と足先がそっぽを向いていたらーーー? これは、相手の意識がすでにそこになく、体と足先の向かうほうにあることを示している(中略)

このシグナルに気づいたら、急いで相手の興味をもちそうな話題をふるか、あるいはすっぱりと会話を切り上げよう。


・真正面から向き合うこの形は、攻撃的で「閉じた」印象を与える。そんなとき、少し雰囲気をやわらげたければ、相手に向かって「斜め」に立つといい。(中略)

むしろ自信に満ちた印象を与えることができる。


・女性にアプローチするときは「正面」からがいい


・内なる態度は、行動として表れる(中略)

これこそ、身体言語における最大の秘訣といっていい。「ほがらかな人」と思われたければ、まずは心の中で実際にほごらかな気分になってみる。「優しい人」と思われたければ優しい考え方を、「毅然とした人」と思われたければ毅然とした考え方をしてみる。


・一対一の会話で、つながりを築きたい相手が一人の場合、もう一つとても効果的な視線のテクニックがある。話すとき、相手の目と目のちょうど間に視線を合わせるといい。こうすると目線がぶれないため、じっと見つめるような非常に強い印象を与えることができる。


・視線を使って他人とすばやく良好なつながりを築くことができる、実用的なメソッドを紹介しよう。難易度がやや高いかもしれないが、効果は絶大だ。

まず、「呼吸」を合わせていく。相手と同じタイミングで息をして、吐いて、をくり返そう。しっかりと呼吸がシンクロしたら、次に呼吸を結びつける「ニつの点」を探し、このニ点に意識を集中する。

ここで役立つのは、「視線」だ。どういうことかというと、息を吸うときは相手の「右目」に、吐くときは「左目」に、じっと集中するのだ。

そのまま何回か呼吸をくり返せば、あなたは話し相手とまさに「一体」になれる。


・たとえば、話してる最中に「相手から目をそらしている人」がいたら、その人は何かパーソナルな話をしていて、語りに集中したいと思ってる可能性が高い。

✳︎パーソナルとは「かなりデリケートな質問」


・開いた目は「量的にもっと情報がほしい」というサインだ。したがって、事実やデータを多めに提示するといい。

逆に目が細く閉じていくほど、情報を取り入れるチャンネルも閉じていく。これは相手から聞かされる事実を「見たくない」という心理の表れだ。


・「まばたきの頻度」で相手の本音がわかる(中略)

一般的なまばたきの頻度は「一分間に六〜八回」と言われている。そして私たちは普段、まばたきの回数などほとんど意識していない。


・「まばたきの頻度」で相手の本音がわかる(中略)

緊張したりストレスを感じていたりすると、まばたきの頻度は上がる。また、嘘をつくと、まばたきが増える人も多い。

さらに、回数だけでなく、まばかきの「長さ」にも注目してみよう。たとえば、話題を変えるときに長めに目をつむる人は多い。誰か別の人が会話に入ってきたときもだ。

ただ一般的に、長めのまばたきは、「あなたのことを視界に入れたくありません」という明確なメッセージになる。


・「長いまばたき」は、目を長くつむることで相手を見ないようにするしぐさだ。つまりこれは、「退屈な人だな」「あなたに興味ありません」、あるいは「あなたより私のほうが優れている」といったメッセージの可能性がある。なるべくこちらを視界に入れたくないから、まばたきの機会に少しでも長く目をつむろうというわけだ。


・ 逆にあなた自身が長めのまばたきに逢い、イラッとするときもあるだろう。そんなとき、さりげなく抵抗を示すには、こんな小技がおすすめだ。

相手がまばたきで目をつむった瞬間に、すばやく一歩横にずれるといい。向こうが悠長に目を開ける頃をころには、あなたのトニックはすでに完了している。つまり、目を開けてみたら、あなたの姿が視界から消えているわけだ。(中略)

これは地味にかなり効く嫌がらせだ。これで向こうも、あなたにもっと注意を払わざるを得なくなるだろう。


・うれしい話題のときは、知らぬ間に「口が軽く開く」(中略)

たとえば、見聞きした情報が自分にとって「美味い」ものなら、口は軽く開き、笑みの形になる。逆に、あまりうれしくない「不味い」情報を聞かされたときは、口をぐっと引き結んでブロックする。


・笑顔だ。それはけっして喜びのサインとは限らない。(中略)

笑顔にはしばしば、次の三つのいずれかの意図が隠れている。すなわち……私たちは「①誰かに謝りたいとき」「②自分を守りたいとき」、そして「③何かを頼みたいとき」に笑うというのだ。


・つまり、胸もとを膨らませて大きく息を吸うのは、「行動開始のサイン」であることが多い。


・相手が深く息を吸ったら、しゃべらせてあげて


・「胸を大きく張る人」は自分を大きく見せたい人


・相手に何らかのポーズをとらせることで、やんわりと主導権を握っていく。たとえば、「この鉛筆を持っていってください」などと指示する。それから、「手にした鉛筆をもう片方の手に持ち替えてくれますか?」というように、ごく簡単な行動をとってもらうのだ。

なぜなら……他人を「三回従わせる」ことができたら、それはパターンとして固定化される。すると、その後はすんなりと相手を従わせることができるのだ。これぞ一流の暗示スキルである。


・無意識に「自信がなさそう」な動作をしていませんか? (中略)

たとえば、何となく居心地が悪い、不安だ、というとき、人は「自分を抱きしめようとする」。(中略)

片腕をだらりと垂らし、もう片方の腕で下げた腕の上あたりをつかむ。片腕で胸を抱くようにする、「閉じたポーズ」だ。


・「グラスを置いた位置」で、乗る気かどうかわかる(中略)

右利きの人が自分の左側にグラスを置いたら、右腕がバリアのように体の前にくる。この場合、相手はまだあまりその気はないとみていい。一方、右腕で右側にグラス置く「開いた」しぐさが見られたら、見込み分けっして悪くないだろう。


・誠実に見られたければ、とにかく「手を隠さない」ことだ。相手の心を動かすには、手で言葉を支えなくてはならない。


・話しながら「手のひらを見せる」と信頼される


・人差し指を立てて話す人は「攻撃的」「態度が大きい」と受け止められがちで、その発言内容は相手の頭に残りにくい。なぜなら、聞く側は「話の内容」より「イメージ」のほうに気をとられてしまうからだ。


・「両脚をしっかりと地面につけて立つ」のは、自分の言うことを「揺るぎなく」信じているサインだ。

逆に、「左右の脚に交互に重心をかける人」は、そこまで自信がないことが多い。(中略)

感情と理性の間で揺れ動いていることを示している。つまり、その人は、まだ迷っているのだ。


・人は「心地の悪さ」を感じると、腕や脚を組む(中略)

こういう人はジャケットの前をきっちり閉じていたり、自分と相手の間にカバンを置いてバリア代わりしていることも多い。

こういった「閉じたしぐさ」は、閉じた心の表れだ。


・こわばった歩き方をする人は、考え方も往々にして硬い。そこには境界などないからだ。


・「頭を前に突き出して歩く人」もいる。こういう人はおそらくとても用心深い。体が追いつくよりも先に、行く手のすべてを注意深くチェックしたいのだ。


・たとえば、「上半身を前に傾けて歩く人」は、活動的でやる気にあふれ、完璧主義者の人が多い。前のめりで熱心に目標を追うあまり、脚が追いついていないのだ。

逆に「上半身が後ろに傾いている人」は、脚だけが先に進んで、それにしぶしぶしたがっている。この歩き方は、自分の選んだ道に自信がないというサインだ。


・「歩幅が大きい」のは、リスクを恐れていない証拠だ。なにしろ足を振り出してから下ろすまでの間が大きいほど、危険も大きくなる。

「歩幅が大きい」人は、考え方もスケールも大きいことが多い。


・人間関係にとって大事なのは「常に中立でいる」こと


・「相手の視点に立つ」というのは、けっして「その視点を無条件で受け入れる」とか「相手に同意する」という意味ではない。ただ単に、アプローチを変えてみるということだ。それが結果的には、こちらの立場をよりはっきりされることにもつながる。


・評価をしないこと、自分の主観でものを見ないことは、人間関係にとって重要なポイントとなる。


・コミュニケーションにおける誤解はしばしば、「相手は何を言ったか」ではなく、「あなたがそれをどう受け取ったか」によって生じる。もちろん、その逆もまたしかりだ。


・嫌なことを考えれば体は硬くなるし、心地よいことを考えれば体もリラックスする。


・ピカソは、かつて「創作のインスピレーションはどうやって探しているんですか?」と質問されて、こう答えたという。「探してはいないね。そこにあるのを見つけるだけだ」。そう、気づいたらアイデアはそこにある。まるで、無から突然現れたように。


・相手の興味を引くためのツール(中略)

①危険
②共感
③好感
④親近感
⑤権威
⑥特別感


・相手の興味を引くためのツール②共感(中略)

重要なポイントなのだが、ここでいう「共感」は、「同情」とは違う。同情は相手といっしょに自分も苦しむことだ。つまり苦しみがニ倍になってしまうわけで、これはあまりよろしくない。


・子どもから(それに子どもに限らず、他の人たちから)悩みを打ち明けられたときは、どう対応したらいいだろう? (中略)

おすすめなのは、まずあれこれ評価をしないことだ。そして、シンプルにこう聞いてあげるといい。「パパ/ママに何か助けられることはある?」。状況によっては、「それで、おまえはどうしたいの?」と尋ねてもいいだろう。


・相手の興味を引くためのツール③交換(中略)

ポイントは、「心から目の前の相手に興味を持つ」ことだ。


・相手の興味を引くためのツール④親近感(中略)

人は誰しも、他者との間に「共通項」があることを好むのだ。


・相手の興味を引くためのツール④親近感(中略)

雑談ついでにこんな質問をする。「レジに並んだら隣りのレジのほうが速く進んだという経験がある方、いらっしゃいませんか?」。もちろん、ほとんどの人にとってよくある経験だと知った上でだ。

こう尋ねながら手を挙げてみせると、当然ながら客席のほぼすべての人が手を挙げる。すると、その人たちの間には「同じ」だという一体感が生まれるわけだ。


・相手の興味を引くためのツール⑤権威(中略)

これは諸刃の剣でもある。権威が低すぎれば、相手はそう簡単にこちらの言うことを信じてくれない。逆に権威的すぎると、傲慢で近寄りがたい印象を与えてしまう。(中略)

たとえば「権威が強すぎるとき」は、少しだけ引き算をするといい。具体的には、先ほどの親近感のツールを利用して、「自分と相手の似た部分を強調する」という手がある。(中略)

反対に、「権威を高めたい」場面もあるだろう。たとえば職場でプレゼンをするときは、「仕事のできる人」という印象を持たれたいものだ。

そういうときは、むやみやたらと体を動かさず、目的のある身振りを心がけるといい。そうすることで、身体言語を通じて権威と有能感を醸し出すことができる。


・相手の興味を引くためのツール⑥特別感(中略)

本当の意味で人から注目されるためには、「他人と違う、優れた自分」を示さなくてはならない。


・私のこれまでの経験によれば、人が抱える「悩み」は、たいてい次の三つのいずれかに関するものだ。

●人間関係と恋愛
●健康
●お金

したがって、この3つのいずれかを罠にしてあげれば、相手の興味を引けるチャンスも大きくなる。(中略)

この三つ以外にも、いくつかの頻出テーマがある。(中略)

●夢と目標
●職業
●生涯学習
●引っ越しと旅行


・「バーナム・ステートメント」(中略)

伝説的な興行師P・ T ・バーナムの名が由来だ。その巧みな口上に惹かれて、人々はこぞって彼のサーカスにつめかけた。バーナムの話しぶりは天才的で、観衆は誰もが「自分に直接語りかけられている」と感じたという。おかげで、チケットを飛ぶように売れた。このことから、誰にでも当てはまるような発言を「バーナム・ステートメント」と呼ぶようになったのだ。


・人の心を読むための真の条件とは、その人に心から興味を持つことである


・何かを決められないとき、人はすでに一つの決定を下している。というのも、論理的に考えてもそれ以上前に進めなくなったため、私たちの意識はどちらかに決めることを放棄したのだ。つまり、「決めないことを決めた」わけだ。この状態がいかに悩ましいか、私はよく知っている。


・人はときに、どちらを選ぶべきか(または、選びたいか)自分でちゃんとわかっているのだ。潜在意識はそれを知っている。ただ、意識には、まだ答えが見えていないのだ。


・迷ったときは「コイン」を投げて決める。


・批判はあらゆる人間関係を壊す。反対に、人を敬ったり認めたりする気持ちは、絆を生み出すものだ。(中略)


私が「褒める」ではなく「認める」という言葉を選んだのには、わけがある。褒めるという言葉は、場合によっては誤解を生んでしまうからだ。たとえば、上司が部下を褒めると、そこにはなんとなく上下関係がにじみ出てしまう。一方、部下が上司を褒めたら、ごますりと受け取られかねない。


・心の中で相手を認め尊重すれば、とても大きな効果が生まれる。むしろ、心の中だけで褒めたり愛を告げたりするほうが、ふさわしい場合さえあるだろう。


・誰かを「反射的に批判する」のは、あなた自身のためにも控えたほうがいい。なぜなら、何かを批判するとき、私たちは知らず知らずのうちに自分自身も批判しているからだ。(中略)

車道で前を走るまぬけな車に舌打ちしたり、スーパーのレジでもたもた小銭を出してる人にイラついたりーーーそうした思考を、潜在意識はすべて「自分に向けられたもの」としてとらえてしまう。すると、体にも影響が表れる。ストレスを感じ、体がこわばるのだ。

・批判するときに気をつけること(中略)

こういうとき効果を発揮するのが、「褒める→批判→褒める」の方程式だ。


・「褒める→批判→褒める」の方程式は実に優れている。「こちらが批判したいのは行動であって、その人自身ではない」ということが、自然と相手に伝わる構造になっているからだ。


・どんな内容であれ、「批判」をするときに相手の体に触れるのは避けること! こちらを心がければ、あなたの意見は社内でずっと取りやすくなるはずだ。


・人を不幸にするのは他人や物事ではなく、それに対する自分の反応ではないか。


・「ネガティブな言葉」はこうして言い換える(中略)

「豚みたいな汚い食べ方はやめなさい!」と言うよりは、「行儀よく食べなさい」と言うほうが効果的


●書籍『しゃべる からだ』より
トルステン・ハーフェナー (著)
柴田さとみ (翻訳)
出版社 ‏ : ‎ サンマーク出版
発売日 ‏ : ‎ 2022/12/6
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