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[ FAX DM全般について ] 

あなたの本を書店さんは知ってる?

本を出す人は多いですが、売れる本をつくり出すのは誰にでもできることではありません。

その理由のひとつ「あなたの本を知っているのか?」についてお話したいと思います。

先ず、その前に出版業界があなたの本に対して。どのような販促をやっているかお話したいと思います。

本を売る方法とは?

販促の入り口は大きく2つに分かれます。
●1つめは、書店向けです。
出版の流通は書店での販売が大きな市場をもっているため非常に重要な販売ルートになります。インターネットの世界でアマゾンを知らない方は少ないと思いますが、そのアマゾンと書店全体の売上構成比はどうだと思いますか?一日に最大280万件(1秒あたり32件)の注文が入っているアマゾンですよ。(2004年12月28日 朝日新聞 掲載)さぞかし、売上比率を持っているのだろうと思いきや全体の約2%だそうです。ちなみに最近の売上を大きく持っているところはどこかというと「コンビニ」らしいです。
*うーん、書店に頑張って欲しいぃー。

そして、この書店へのおもな販促ツールは営業マンや郵送DM、FaxDM、メルマガ、インターネットといったものです。

●2つめは個人向けで、購読者に直接への販促です。
おもな販促ツールは新聞広告、電車などの中吊り、雑誌の広告、過去購入者への案内、メルマガ、インターネットといったものが代表的です。

新刊は毎日に約200冊も出ています。年間にすると69000点とも言われています。その中で書店さんがあなたの本を知ってる可能性は何%?

最近の出版社ではこんな傾向も一部見受けられます。
●販促の配分を 書店 → 個人へシフト
書店向けへの営業はある一定数の既存書店でよく本を売るところだけに絞っている傾向があります。それは、ちまたで有名な80対20の法則を採用してるものと思われます。 *お薦め書:人生を変える80対20の法則 リチャード・コッチ著 阪急コミュニケーションズ

物余りの現在、無駄な営業マンを置いてる会社はどこにもありませんし、営業マンも意味無く訪問するのも大変だし、人件費もかかる。しかも、営業の立場でいうと用事もないのに訪問するのは嫌ですし、書店員からも忙しくて煙たがられる状況だと聞きます。(営業って本当につらいですよね。)

だったら売上を締める80%だけに集中しましょうということですよね。となると営業が書店に新刊の案内をする際には、かなり集約した情報だけ宣伝してる可能性が
非常に高いです。例えば大手ビジネス書の版元は1ヵ月約20冊の新刊が出るそうです。そうなると営業が書店に営業行った際に20冊を全て案内するでしょうか?
書店も急がしいです。となると版元も少ない時間で「今月のお薦めは・・・。」というのが一般的ではないでしょうか。

しかも新刊は毎日に約200冊も出ています。年間にすると69000点とも言われています。その中で書店さんがあなたの本を知ってる可能性は何%くらいになるでしょうか?

だからこそ、著者ご自身でたった1回書店向けに販促をするだけで結果は変わってくると思います。なぜなら、あなたの本を知らないか可能性が高いからです。

編集である企画を採用した編集の人はあなた本を売るために色々な手段をやってると思います。だから、あなたも「なんとか売りたい!」という一人として一緒に販促することで相乗効果を生むことができるかもしれません。

特に、商業出版した人であれば著作権で儲けようと思わずご自身のビジネスで儲けるべきです。あなたに入ってくるであろう著作権料に損をしない程度を広告費に当てれば後は広がるだけです。その後、あなたに興味を持ってくれたファンから、もたらす生涯価値を算出するべきです。

たった一枚のチラシを自分で作り近所の書店をまわるだけでも効果はあると思います。そこにかかるコストはいかがでしょうか?

書店からの意見には「版元からFaxでくるDMは分かりにくいのでどんな本かわからない。」といった意見があります。

また、私は過去、著者自ら書店に販促するFaxDMを見たことがありません。これは、書店に届いているFaxをもらい集めた原稿の中で共通の法則でした。

それは書店向けのFaxDMの原稿は編集の方が書いているものがほとんどだということです。確かにあなたの本の良さや一番使えたいことを知っている人は編集者です。
しかも、売れ手の編集者になるほど、現在のニーズからこのような本なら売れるというのを常に考えています。だからベストセラーやロングセラーが次から次へと出てくるのだと思います。

しかし、書店へのアンケートを取った結果、こんな意見もありました。
チラシが分かりにくいのでどんな本かわからない    ・・・・・  68%
どの出版社のチラシも同じで興味を引かない       ・・・・・  50%

もちろん、この意見が全て正解というつもりはありません。

考えれるひとつの理由としては「作る立場」と「選ぶ立場」の違いだと思います。「作る立場」とは編集者のことで、常に新しく売れる本を作ろうとしています。「選ぶ立場」とは書店員のことであるものが市場で売れるかどうかで最近あの本が売れたからといった具合です。

原稿を作る際によく陥りやすいパターンがよく商品を知っているほど商品がどう良いかとか、何の機能がついてるとかを説明したくなるんですね。原稿を作りあがって見返すとビックリ!こんなことが私自身よくありました。しかし、これを読んでいる方も理解している通り、このような商品を前面に出した広告は決まって反応がありません。反応がないのをわかっていながら自分で作ると「売込み」の原稿になってしまいます。

特に編集者も企画の発掘から社内へのプレゼン、出版に至るまで、なんとかたくさん売りたいという強い気持ちを持っています。そして万が一「売れなかったら・・・。」というリスクも背負っています。だけに、その思いが逆に強く出てしまうではないかと思います。

書店が欲しいのはその本が「売れるかどうか」です。編集者の方が、なぜ、あなたの企画を採用したか今一度聞いてみて、その内容を販促内容に盛り込むと面白い結果を生むかもしれませんね。

出版社はあなただけの本を営業している訳ではない!?

また、版元の営業もあなたの本だけを置いてもらうために営業をしてるわけではありません。会社の利益と自分のターゲットを常に考えて営業しています。しかも、一日書店への営業が10件と考えますと1ヶ月に訪問できる数は220社程度です。

全国の書店数は18000件と言われています。そのペースで訪問すると全部の書店を回るのに約6年半もかかります。しかも、次から次へと新刊が出ていきます。

私達のクライアントで出版されてから1年半くらい経ちますが、3ヶ月に1回程度、今だに書店向けにFaxDMをやって部数を伸ばした本があります。ここの版元は「もっとこの本が売れるはずだっ!」と言ってFaxDMを利用します。その結果、 12万部という結果です。こういうのをロングセラーというのでしょうね。

あなたの本を書店は知ってる??残念ながら、知らなければ棚に並ぶことや平積みされることはないでしょうね。